ballantine_malt12バランタインといえば、数十種類の熟成されたウイスキーをブレンドしている銘柄として有名ですが、その中でもモルト原酒として使用されるスキャパ、プルトニー、バルブレア、グレンカダム、グレンバーギ、ミルトンダフ、アードベッグの6種類のみを使ったヴァッテッドモルトウイスキーとして販売しているのが、「バランタイン ブレンデッドモルト12年」です。
販売時期によっては「バランタイン ピュアモルト 12年」としても売られています。

当初新たなウイスキーを求めてお店に行った際、バランタイン17年を買おうかと思っている隣に、見かけないボトルが1本あったので見てみると、「バランタイン ブレンデッドモルト 12年」と書かれていました。
名称こそややこしいですが、おそらくはヴァッテッドモルトだと判断し、買ってみました。

ロックで飲んでみると、やはりグレーンウィスキーを加えた12年とは違い、しっかり個性が見えてきます。
アルコールの刺激の上で、樽由来のウッディな香り、なしや青リンゴのようなフレッシュな香り、華やかなフローラルの香りと多種多彩です。グレーンウィスキーで調整されない、様々なモルト原酒の個性が次々と訪れる印象があります。 

味わいは甘くはなく、酸味とさわやかさが前にやってきてエッジが利いていて、まろやかさはさほどありませんでした。 

全体的にみると、ファイネストや12年に比べて個性が生まれていて、モルトウイスキーとして成立しているうまさがありますし、バランタインの万人受けする複雑なブレンドの一部を垣間見るのにも興味深いウイスキーだと思います。

700ml、40°で、価格は3000円前後。正規輸入元であるサントリーでは扱っておらず、並行輸入品のみです。
ブレンデッドの12年と並行輸入品の17年の中間の価格ですが、12年物のモルトウイスキーとしてみれば高くもない価格だといえます(竹鶴ピュアモルト12年が破格だといえますけどね)。 

<個人的評価> 
・香り A:使用するモルト原酒の持つそれぞれの香りが次々とやってきて、とてもにぎやか。しかしケンカしない。
・味わい B:モルトウイスキーならではのエッジが利いた味。甘さは少なく、酸味、さわやかさが中心。
・総合評価 B:万人受けとは言わないものの、しっかりした個性があって面白い味。 
<余談>
いい加減、殻にしていないウイスキーのビンが増えてきたので、このバランタイン ブレンデッドに
カフェグレーン原酒の多いハイニッカを1:1で混ぜて即席ブレンドを作ってみました。

ほぼストレートに近い状態で飲んでみると、 バランタイン ブレンデッドに足りなかった甘みが
ハイニッカによって加わり、さらにバラエティ豊かな味わいになりました。
さすがにバランタイン12年には負けますが、これはこれで面白い味だなぁ、と思うしだいです。