「反対の声を無視して、海洋放出決めるな」若者らが集会 福島第一原発の汚染処理水の処分巡り
2020年10月24日 19時28分
東京電力福島第一原発で汚染水の浄化処理後に残る放射性物質トリチウムなどを含んだ処理水の海洋放出処分に反対する街頭集会が24日、福島市の福島駅前で開かれた。福島県内の漁師や県内選出の国会議員らも集まり、政府が方針決定を急いでいることを念頭に「多くの人が反対する中、強引に決めるのはおかしい」と声を上げた。
県内の若者たちでつくる市民団体「DAPPE (平和と平等を守る民主主義アクションの略)が主催。
メンバーで福島市に住む久保田亮さん(32)は、政府が実施した意見公募(パブリックコメント)で海洋放出への反対や懸念を示す意見が多かったことに触れ、「反対の声を無視して海洋放出を決めようとしていることは民主主義を破壊する行為だ」と訴えた。
福島県西郷村の会社員松田翔子さん(28)は「多くの人が反対する中、強引に決めようとしているのはおかしい。原発事故後、我慢して頑張ってきた人のたちの気持ちも踏みにじる。(政府は)県民や国民の声も聞いていない。議論の場を設けるべきだ」と話した。
福島県北部の新地町から参加した漁師小野春雄さん(68)は「来春からようやく本格操業になるという時にトリチウムを流されたら。またマイナスから始めろというのか。被害者の漁業者を守らず、なぜ事故を起こした東電を守るのか。県知事もはっきり絶対だめだと言ってほしい。知事は県民を守らなかったら、誰を守るんだ」と憤った。
福島市の団体職員佐藤大河さん(34)も「パブリックコメントの内容の検証も不十分のまま決めようとしている。何のための意見募集なのか。環境に放出すれば風評被害は必ず起きる。福島は今、復興に向けて頑張っているのに、海洋放出したらその努力を台無しにすることになる」と語った。
政府は、処理水を保管する原発構内のタンクが2022年夏ごろに満杯になるとする東電の試算などを理由に、処分が必要としており、海洋放出の方針決定に向けた調整を続けている。(片山夏子)
政府は、処理水を保管する原発構内のタンクが2022年夏ごろに満杯になるとする東電の試算などを理由に、処分が必要としており、海洋放出の方針決定に向けた調整を続けている。(片山夏子)
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