共同作業 | ココ

ココ

筆文字アート作家として
歩み始めました。

感性を育みながら
言葉を必要とする方と
寄り添っていきたい。


テーマ:


「ん、あ…..........


ぐっと熱いものがあてがわれ

ゆっくりと中に入ってくる。


やっぱり少し苦しいくらいの

圧迫感があるけどもそれも

満たされている感じがして

嫌いじゃないねんなぁ。


全部を収めると、タカヒロは

息を短く吐き出した。


「は……っ、ヤバ!」


普段の涼しい顔とは全然ちゃう

この余裕のない表情がすごくいい。


キュンキュンとしてたら

心に身体もつられてしまったらしい。


わざと、きゅっとお尻に力を入れて

締め付けてみる。


しかし――。


「……っ、由美....子」


目を細くしたタカヒロは

いつもより低い声でアタシを呼ぶ。


――あ、ヤバい。


そう察するも、あとの祭り。


今度はアタシが「……ぁあっ!」


逃げるようにずり上げた腰を

容赦なく引き戻され、

強烈な刺激に喉が反り返った。


その喉笛を噛まれる鈍い痛みが

なんや知らん快感に変換されて、

じわりと視界が滲んだ。


「……マーク、消えてる」^_^


腕を頭上でひとまとめにされ、

晒された二の腕の内側。

そこにあった紅痕は、

既になくなってた。


何を思ったんかタカヒロは

前と同んなじ場所に唇を寄せたら

強く吸って再び紅痕を残した。


「なんで、付けるん...…?」


ぼんやりした頭で尋ねると、

今度は胸元に付けようとした。

「嫌なんやったら、せぇへん」

と、少しズレた答えを返してくる。


「別に……嫌、ってわけじゃ、」


優しい刺激を受けてるから

飛び飛びになった言葉やけど

タカヒロはそれを聞いて笑った。


強く抱きしめられ、彼の熱に

包まれながら時々キスをして。


やっぱり、この人との行為は全部が

全部気持ちよくて.........

頭がだめになっちゃいそう。


女は脳がエロくならんと

逝くのが難しいらしい。


知らんけど.......

「……っ、」


言葉になれへん声と

緩やかに上り詰めていく身体。


アタシの反応を感じ取ったタカヒロは

オデコを重ねて目を合わせてくる。


「も、だめ…アカン」


「……ん、俺もそろそろ」


そう言うた途端にひときわ奥に

熱肉を突き立てられて、

擦れて高い声が漏れた。


「んんっ、もう ダッ め」


勝手にヒクヒクするお腹の奥と

脚ピンになって硬直する身体。


快い波に浚われて、アタシは

真っ白になって目を閉じた。


長い長い余韻が...........

睡魔の残る頭で、見慣れん部屋を

ぼーっと眺めて、まだ快さが続く。



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遮光カーテンから漏れる陽光が

斜めに照らすのは、モノトーンの

選び抜かれたインテリアたち。


そうやん、好きなタカヒロの温もり。


――と昨夜のことを思い出してたら

お腹の辺りに緩く置かれていた

彼の手に力が入り、背後から

ぐっと抱き寄せられる。


首筋に吐息がかかってコショバイけど

心地よい息に「ん……」と少し

掠れた声が耳に届いた。


「……おはよ」


「うん、おはよう」


背中から伝わる、彼の熱。


抱きしめられながら朝を迎えて

なんとも言われへん充足感がある。


「起きる?」


「ん……」


まだ眠そうな彼は肯定とも否定とも

とれない声で返事をして、

また抱きしめる力を強めた。


互いの脚を絡ませて、じゃれるように

爪先が触れ合う。ちょっと重いけど

その重さもどこか心地ええなぁ。


「由美子。温いぃ」


「タカヒロのも温かいやん」


「ちゃんと眠れたん?」


「誰!寝かせてくれへんかったんは?」


少しずつ明瞭になっていく言葉。

けどなぁ、緩い感じで新鮮やわ。


「はー……起きたくなわ」


「ふふ。布団から出たくないなぁ」


「由美子とおったら、なおさら」


また首筋に小さくキスが落とされる。


思わず首を押さえてたら

今度は唇に軽くキス。


寝起きからの甘ったるい

雰囲気に目を瞬くアタシの表情に

タカヒロは柔らかく微かに笑った。


「……よし、起きるで!」


このままやったら精神的糖尿病やわ。


半ば逃げ出すようにしてベッドから出た

アタシに続いて眠たそうな顔をして

タカヒロもベッドから起き上がった。


一緒に洗面所を使い、顔を洗って

軽く歯磨きをして。


彼がキッチンに立つんで

何か手伝おうとついていく。


「トーストでいい?」


「うん」


「由美子ってなんか嫌いなもんあるん?」


「……パクチーとかセロリとか」


香味野菜が嫌いやねん。栄養価高くって

美容にはバッチリやねんけど。


「んー、じゃ、適当にあるもんで」






上本町の『乃が美』総本店で

買うて来たと言うてた生食パンを

厚切りにしてお皿に重ねる。


フライパンにサラダ油ひいて

ベーコンに玉子を並べて焼いてる。


アタシはレタスを水洗いしてから

アボカドをスライスして

彩りにカニカマを割いて飾る。


タカヒロはオリーブ油とリンゴ酢に

麺つゆ少々、粉わさびをシェークして

岩塩とブラックペッパーをミルでガリガリ。


特製フレンチドレッシングを作った。


好きな男と共同作業って楽しい。


「自炊、よくするん?」


「まぁ料理すきやからな!

……はい。出来たから食べよ!」







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