そして依頼もなぜか平常通りいっぱい来た。
こんにちは。シロクマの鮫ことわたくしです。
そういう経緯があったのでやめるのは保留にしてこれからも受けます。
よかったな諸君!
今月は書くことがあんまりない。考え事ばっかりしてた。
でもまあ、せっかく最後に書くんだし、以前から言われてたやつを書く。
またチュートリアルやってくれ
みたいなこともよく言われたり。やだよめんどくさい。
でも気が向いたから書く。
断っておくがこれは個人的な使い方であって、他人に適用できるかどうかは謎だ。
ノイズリダクション設定の作り方。ぼく流。
手始めにプラグインのことは忘れろ。スタンドアロン版の方を使う。
使うとしてもRX Connectだけだ。
最初にトランスポートにならんだリサイクルマークみたいなやつを青くする。
するとループ再生されるようになる。
そして適当にセリフを見つけてコピペ。見本として使うものなので吐息や小声が入ってるものが望ましいんだがスクリーンショットのものは適当だ。
当たり前だがセリフが2つになる。文明バンザイ!やったぜ。
次の操作でだいたいどこにあるか忘れるはずなのでMキーを押してリージョンで囲む。
でもってファイルの中からノイズフロアのキャプチャを行う。そこらじゅうから空白をshift押しながらドラッグで選択してLearn。
合計5秒位ありゃたぶん大丈夫。
様々な設定をSpectral Denoiseに適用して色々試してみる。そんでもって並べたセリフの片方にかけて連続して目をつぶって聞いてみる。
Highest Qualityというプリセットは間違っても使わないこと!
あれはアイゾトープが仕組んだ罠というか、セリフに掛かったノイズはとれないわ、音の後にバーストノイズが発生するわで誰得なんだよあれ。
ここでフォーカスすべきはノイズが小さくなったかどうかではなく、
・台詞の最初の入り、または最後の消え入る瞬間
・高音域(明るくなったり暗くなったりしてないか)
・定位感(掛ける前とかわってないか 特に最初と最後)
・チャープ/アーティファクトの有無
仕様前使用後でノイズ以外の音質変化があるように聞こえる場合はポシャ。
アタックやリリースつまり音が始まる瞬間と消え入る瞬間に一瞬、定位が変わったように聞こえたりする場合は×。吐息なんかがわかりやすい。
CTRL+ZまたはCommand+Zを押して戻ること。
パラメータのいじり方がわかんない人はF1キーを押すこと。全部書いてある。
RX付属のコンペア機能もあるが困ったことに視覚情報が出ないとか目をつぶって連続で聞けないとか不都合な点があるので必要なぶんだけコピペしたほうが早い。
視覚情報として注目すべきはバイノーラルの場合、声が聞こえる逆の方。
ようは小さいほうの信号が変わっちゃってるとよろしくないので注意深くこっちも観察する。まあぶっちゃけでかい音にマスクされるからよっぽどかわんないとわからなくはある。
あとはこうやって作った設定を全体にかけるわけだが、チャープのスムージング関しては ADVANCED+EXTREME/10が一番キレイにはなるものの、AMD ThreadRipper 2970WXで再生時間の1/4、intel i7 7700Kで等倍速くらいとナメクジのようなスピードなので、掛けてる時間は各自適当なことをやって過ごすべし。
あと困ったことにスムージング設定を上げるとカップスープの底に沈殿した溶け残りのような低音が除去できないとかそういうこともあるので
スムージング設定をSimple(上のスライダーをA)
エンファシスフィルタ設定(Reduction Curve)を溶け残りに設定してほかは全部最上に引っ張っておくとこういう感じできれいにとれる。
スレッショルドはセリフを巻き込まない程度に下げると◎。
古き良き手法としてはフィルタ。
こういうのはケースバイケース。比較して良いほうをえらぶこと。
こんだけ色々書いといてあれだが、ノイズは取らなくていいこともあるというか、ぶっちゃけ掛けない状態が最も自然な響きをもっているに決まっている。
掛けなくていい場合は掛けるべきでない。
が、同人音声となると話は別で、NeumannのKU100が現在の同人音声のメインストリームであるが、感度20mV/Paの自己ノイズ16 dBAの、防音室内の暗騒音が20 dBAくらいの、あとアンプのゲインが40 dBから50dBくらい、さらにアンプの入力等価ノイズにコンバータの入力等価ノイズが産毛程度と最終的にはどんなに良い環境でも自然体演技を録る場合にはどうしても聞こえる程度のノイズフロアができてしまい、更にその後ノーマライズなりゲインオートメーションなり人によってはマキシマイザーとか挿し込んで音量を調整する場合、ノイズリダクションはほぼ必要ということになる。
声のでかい声優を呼んで収録環境さえよければ雨風雑踏せせらぎ木の葉の擦れその他環境音を駆使してノイズフロアをマスクできる程度にはなるので、そういう戦法もありか。
あと、音響心理ネタというか、
たとえばこういうファイルを作る。
ノコギリ波を生成してホワイトノイズを足したものだが、ようは収録したてほやほやのファイルがこういう感じである者の模式である。
聞いてみるとこんな感じである。
なるほどノイズの上に屁みたいな音がある。
とまあ、ここでSpectral DenoiseやVoice Denoiseを掛けずにこんなふうに選択してGainを-∞してやる。
するとノコギリ波にかぶったノイズが消えてないにもかかわらず消えたように聞こえてしまうではないか。
こうやってあるノイズを聞こえないようにするテクニックも駆使するといい感じ。
あとは長い音よりも短い音のほうがうるさく聞こえないとか、線形に音が上がったり下がったりするとわざとらしいとか、そういうおもしろネタ盛りだくさんの本が出てるので、こういう小ネタを思いつきたい人は是非こちらの本を。
音響聴覚心理学 - 大串 健吾
https://www.amazon.co.jp/dp/4414300150
音の聞こえ方について。音響心理の一番最初に読む本としてはすごくいいョ!。
☆いちばん大事なポイント☆
並べて目をつぶって聞くこと。
スナイパーだって銃を撃つときに息を止めるし、チーズの味見をする人は水しかのんじゃいけないし、アイスの味見をする人はスプーンにも気を使う。バーバリーを着たらチンポを出したくなる。まあそういう比較という行いをするためにはそういう感じの前段階を済ませておくべきではある。
あと連続でチーズばっかり食ってると舌がバカになるから水を飲むわけで、作業を中断してスピーカーから音楽を流すとか外に出かけるとかそういうことをやること。
あと、数値が書いてないとか言われそうだが、実はあれはホントに適所適材なのでモノにより設定が違うというか、掃除機の中から出てきたみたいなファイルはスレッショルドもリダクション量もあげてSynthesisなんかも上げるし、スタジオでNeumann KU100とかならスレッショルドちょい下げるし、低いノイズだけ除去する場合は一番キレイになるとされるスムージングは下げるしで一概にいえない。
こんなんでいいか?
Ci-enは辞めます。
やめます。自分の手掛けたものが売れる売れないで一喜一憂することもなくなり、いつの間にかランキングも見なくなっちゃって、もはややる張り合いがない界隈になってしまった同人音声に疲れておりました。でも依頼はもらうしやめないでと複数人から言われるし小遣いの都合もあるので続投します。不本意ながら(まあそういうことにしておけ)
依頼料金値上げしたいんだがだめかね?
まあいいか。
くだらない日記が書きたくなったら他のサービス探します。
たぶんこの日記は消えるしぼくはこれについてバックアップを取りません。