私は20代にノンフィクションライターをしていた関係で当時50代60代の市民活動をしている女性達と親密にしていた
彼女達は大学教授夫人だったり政治家の妻だったりした
博学で品の良い彼女らは私を娘のように可愛がってくれたし私は母のように慕っていた
月日が流れ、私は福祉専門職になった
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会話
返信先: さん
彼女達は親族や友人の福祉的な相談をしてくるようになった
私は福祉制度を伝え、ケアマネや社協を紹介し福祉サービスを利用するよう話したが、彼女らは不満の様だった
戦争直後に日本の中でノブレス・オブリージュとして生きて来た彼女達には対価を払いサービスを受けるという感覚がないようだった
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私が福祉のプロになった頃から何となく距離ができてしまった彼女たちもポツポツと他界していく
私が自ら介護したり病院で世話をしたりしなかったこと、どこかですまないと思ったりもするけど、それが私の目指す福祉
施しての福祉ではなく、制度としての福祉
彼女達に伝え切れなかった事は私の力不足だ
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