「モモンガ様、デミウルゴスを連れてまいりました。」
アルベドは会議室に入る前にノックをして声をかけてから部屋に入室してきた。
その横には赤いストライプのスーツを着た髪型オールバックにして小さな丸眼鏡をかけた耳のとがったビジネスマンのような細身の男が控えていた。
デミウルゴスは最上級の悪魔であり、ウルベルトさんに作られたNPCである。
「モモンガ様がお呼びとあり参上いたしました。」
「うむ、忙しいところ申し訳ないな。」
「何をおっしゃいます。このナザリックにおいてモモンガ様のご命令以上に優先される事柄などございません。」
「そうか、それでこいつはパンドラズアクター宝物殿の領域守護者を任せているが今回の事態にあたるにつれ三人で協力してもらうためにここに呼んだ。」
「お初にお目にかかります。私パンドラズアクターと申します。以後よろしくお願いいたします。」
「私はデミウルゴス。第7階層の階層守護者を任されています。こちらこそよろしくお願いするよ。」
「それでは改めて、わたくしはアルベド守護者統括の任を至高の御方より任されてます。」
挨拶が終わったところでモモンガは3人に席に着くように促したが、どうしたことか三人とも席に着くのを執拗に拒むのである。
どうやら3人がいうには至高の御方の席に着くのは恐れ多いとのことで座れないというのだ。
ただ会議をするのに俺だけ座って3人に立たれていると話しづらいので何とか創造主の席に座る栄誉を与えるということで決着をつけようとするとさらに恐縮して話が進まないためやりづらくはあるが俺の席にほくほく顔で座るパンドラズアクターを除いて2人は立ったまま会議を始めた。
ちなみにその際アルベドはその美しい顔が般若となるくらいしかめてパンドラズアクターを睨んでいたが。
種族特性の精神鎮静化が働かなければ一緒の空間にいるのが恐ろしいほどの殺気で肌があれば鳥肌が立っていたぐらい怖かった。
「それではこのナザリック最高の知恵者である3人にはこのナザリックの運営と現状ナザリックが置かれている状況の把握を務めるための情報収集などの役割分担を決めて円滑な運営をしてほしい。知っての通り現在ギルドメンバーは私だけでありほかのメンバーはここにいない。そこで我が友が残した僕達の力を貸してほしい」
「何をおっしゃいます。我々は至高の御方に作られた者ども。至高の御方のお役に立つのは当たり前でございます。モモンガ様が我々に欲しいなどと協力を要請する必要はございません。是非ともご命令ください。ナザリックの全僕がモモンガ様のために命を懸けて遂行いたします。」
「素晴らしい。お前たちがいればこの困難な状況も必ず乗り越えられると確信する。しかし命を懸けられるのは困るお前たちはわが友の残した息子・娘であるそのお前たちの命が失われたとわが友に知れたら私は彼らに顔向けすることができない。軽々しく命を懸けるなどと言うな」
「おお!なんと慈悲深いお言葉でしょうか。我々僕一同はモモンガ様に絶対の忠誠を持ってその慈悲深さにお答えさせていただきます」
自分が庇護する子供たちに自分が命を救われては本末転倒であるので軽々しく命を懸けるなと注意するが本当にわかっているか怪しい回答をデミウルゴスがするがとりあえず次の話をするために話を進める。
「とりあえずナザリックの内政については今まで通りアルベドに任せたい」
「は、お任せください。必ずそのご期待に沿える働きをいたします。」
「デミウルゴスは外の情報収集の責任者を任せたい」
「承知いたしました。完璧なる働きを持ってご期待にお答えいたします。」
「パンドラズアクターにはアルベドとデミウルゴスの2人のフォローをお願いしたい遊軍としてな。私の直轄として秘書兼護衛としてプレアデスを置くがパンドラズアクターにもプレアデスへの命令権を与える。尚セバスは依然プレアデスのリーダーとするのでその上の立場ということで頼む」
「承りました。モモンガ様」
「内はアルベド、外はデミウルゴス、その2人が見落としてしまう部分などはパンドラズアクターが遊軍として調整をしてほしい。尚動かせる人員は限られているので細かい人員配置については3人で協議して私に報告してほしい。問題があれば私が直接指導するが基本的にお前たち任せる」
「これほどの大役を我々僕にお任せくださるとは、感謝の極みにございます」
「そのご期待に恥じぬ働きをお約束いたします」
「それではデミウルゴスお前にもこれを授けよう」
そういってモモンガはリングオブアインズ・ウール・ゴウンをデミウルゴスの前のテーブルの上に置いた。
そしてわずかにアルベドの顔が濁ったのをパンドラズアクターは見逃さなかった。
「これは!?このような貴重な品いただくことはできません」
「デミウルゴスよく聞くがよい、このナザリック地下大墳墓はこのリングオブアインズ・ウール・ゴウンがなければ転移ができない。外の情報収集するために出入りの激しいお前がこれを持つことは必須だ。それでも納得できないなら報酬の前渡しだとでも思うがよい。理解したならその指輪を指にはめ我が命を遂行するのだ」
そういってデミウルゴスに強制的に指輪を受け取らせて任に当たらせた。
「これほどの宝に値するほどの働きを改めてモモンガ様に誓います」
「うむ、ちなみにここにいる3人にはすでに配布済みである存分に私のために働くことを許す」
「「「は!!」」」
「それでは10階層の様子を確認するために私は一度退室する。3人で協議し細かい内容はそれぞれの責任者である3人が私に書類で報告するように。3人とも我が私室と執務室に入室する権利をあたえる」
「「「お心のままに」」」
そうしてモモンガが退室後に3人は協議を始めた。
「さて、改めてよろしく頼むよ2人とも」
「ふん、本来ならわたくし一人でも十分だけどモモンガ様のご期待に応えるためにはしょうがないわね」
「私は普段表に出ませんが今回はわが創造主の勅命。全力を持ってフォローさせていいただきます!!」
「ああ、ところでパンドラズアクター君に聞きたいことがあるのだがいいかな。」
「ええ!もちろんですとも!」
「私が知る限りではここ数年ナザリックに姿を御見せくださった至高の御方はモモンガ様のみ。その際このナザリックの運営は全てモモンガ様が一人でなさっていたと記憶していたのだが。どうして突然モモンガ様は我々3人を呼び出して突然我々に栄誉ある使命を拝命くださったのかな。もちろんこれほど名誉なことはないし今後もぜひそうあるべきだと思うがね。」
「はい。先ほど久しぶりにお会いになった際にモモンガ様はおしゃっておりました。ナザリックの僕は全て我が友の残した子であると。すなわち我が息子、娘も当然。そんなものたちを庇護するのも希望をかなえるのも父たる我が役目であると」
「まさに恐れ多いとはこのことだね。我々僕のことを子供だなどと、あまつさえお仕えする方に庇護されるとは僕としては恥じるしかないとはいえ、この体の底から湧き上がる気持ちはどうしたことだろう」
そういってデミウルゴスは眼鏡を左手で抑えながら体を小刻みに震わせている。
ちなみにアルベドはモモンガに娘といわれたことでショックを受けていたが、実の娘でないのだから問題ないなどと別のことに思考を割いていた。
とりあえずパンドラズアクターの答えに納得したのか3人は協議を再開しあとは各々で細かい調整をしてからモモンガに報告することで別れることとなった。
そんな中パンドラズアクターは分かれる前にアルベドに声をかけていた。
「アルベド様少しお時間を頂けないでしょうか。」
「何かしかこちらはあなたにこれ以上話すことはないのだけれど」
「少々大事な話になりますゆえ2人でお話ししたいのです」
「何よ、早く話しなさい」
「それではアルベド様はモモンガ様のことをどうお考えでいらっしゃいますか」
「そう先ほどの6階層での階層守護者の集まりにあなたはいなかったのだわね。面倒くさいこと2度とは言わないのでよくお聞きなさい。至高なる御方のまとめ役にしてナザリック地下大墳墓の絶対なる支配者」
そして私の愛しいお方と心のなかで付け加える
しかし目の前の埴輪は表情がうかがえない顔でその心をあっさり口にする
「そしてアルベド様の愛するお方といったところでしょうか?」
「な!!?」
自分の心をあっさり口にされて動揺するアルベド
「もう一つお聞きしたいことがあります。モモンガ様を除いた至高の御方40人のことはどう思っていらっしゃるのでしょうか」
その言葉を聞いた瞬間ほんのわずかではあるがアルベドの纏う空気の温度が下がり目からは色が失われた。
常人なら気づかないほどのほんの一瞬だがその心情を推察するにはパンドラズアクターには十分であった。
「やはり、アルベド様はほかの至高の御方を恨んでおいでなのですね。」
「なぜそんなことを思うの?私への誹謗中傷ならやめてくれないかしら。いくらモモンガ様が手ずから作られた僕とはいえ許せる発言と許せない発言があるわ」
「何簡単な推察ですよ。デミウルゴス様がおっしゃったとおりここ数年モモンガ様以外の至高の御方はここナザリックにお姿を現してくださらなかった。その間モモンガ様は一人でこのナザリックを一人で支えておいでくださいました。そしてその傍にいたあなたはモモンガ様のお姿をずっと見られていたことでしょう。モモンガ様の一人でナザリックを支える痛ましい苦悩するお姿をね」
「何を..」
「できることなら私がおそばにいてモモンガ様をお支えしたかった。しかし私は宝物殿の領域守護者。常にナザリックの支配者の傍にいてそれを補佐するよう定めて作られたあなたとは役割が違います。あなたは見てきたのでしょう。モモンガ様の見る絶えない悲痛な表情をこの数年間」
その言葉を聞いた瞬間アルベドのなかで何かが切れた
「ええそうよ。私はこの数年間モモンガ様のおそばにいてそのお姿を見続けていたのよ。あのくそったれの40人がモモンガ様を見捨ててこのナザリックから去っていくときの悲しいお顔を。そして私は気づいてしまったのよ。至高の御方たちは私たちナザリックの僕とモモンガ様を見捨てたのだと。私の愛しいモモンガ様をあのような悲痛な表情にさせたあの40人は絶対に許さないと。」
「やはりそうでしたか」
「何モモンガ様にこのことを報告でもするつもり。それなr」
「いえ、私はむしろあなたの応援しましょう」
「へ?」
思わずアルベドからこの抜けた声が出る。
「勘違いしてほしくないのですが我が願いのすべては我が創造主モモンガ様の幸せのため。そのためなら私はほかの至高の御方を害することすらも厭いません」
「なにを---」
「私も同じなのですよ。たまに宝物殿にお越しになるモモンガ様の寂しそうなあのお姿。あのようなお姿はもう見たくありません。モモンガ様を幸せにするには多少強引な手を使用することは仕方がないことだと考えます。モモンガ様が望むなら至高の御方をここにお連れしましょう。彼らが憎いならすべてを打ち滅ぼしましょう。モモンガ様が望むならたとえどのような場所であろうとお供します。すべてはモモンガ様の幸せのために。」
「それは私も同j」
「ですので私はアルベド様を応援しましょうと言っています。があくまでその判断はモモンガ様あってのもの。あなたが勝手に解釈し越権行為であった場合は全力でそれを止めさせていただきます。その範囲を超えないものであれば我々は共犯者となれると思います」
「いいでしょう。パンドラズアクターあなたの話に乗ってあげる。その代わりあなたも私に今日協力なさい」
「もちろんd」
「それは私の思いがモモンガ様に届くようにということよ」
「なるほど、わかりました。モモンガ様にお伺いして、もしモモンガ様が望まれるようであればその恋が成就するように全力で協力することをお約束しますとも。しかしもしモモンガ様が望まない場合はあなたの恋に協力することはできません」
「それで構わないは必ずモモンガ様を私に振り向かせて見せます」
「それでは今から我々は共犯者ということで」
そういってパンドラズアクターが右手を差し出せばアルベドものその右手を右手で握り返す。
こうして若干の違いはあれどモモンガを幸せにし隊がここに結成された。
原作沿いに勧めるからイベント描写をカットして
モモンガ様の心情をメインにして書こうと思っているのに、気づけばなぜかモモンガ様がいない会話こんなに弾むとは。
いつまでたっても書きたいところが書けません。