「繰り小刀」は、刃の身幅が狭く、刃渡りが長い上に、刃の先端が「切出小刀」よりもさらに細く鋭利に尖っています。鑿や鉋で削れないようなところや、板材の木っ端の曲線部分、繰形などを精密に削るときに使います。
「切出小刀」は、とくに使用形態上の制約がないので、今日では大工道具鍛冶や刀鍛冶、包丁鍛冶などによって、大小様々な造形・装飾に工夫を凝らした「切出小刀」が作られています。実用品としての「切出小刀」ばかりでなく、美術品的な「切出小刀」としても作られ、小刀愛好家に日本刀のようにコレクションとして収集されています。有名な鍛冶職の作った「切出小刀」が、高額な価格で取引されてもいます。
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