カキに、あたった

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カキに、あたった
Starring:賀喜遥香
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カキに、あたった

1 牡蠣。 巷では、「海のミルク」とも呼ばれている。 その由来は、身が乳白色であること。 そしてミルク=牛乳と同じように様々な栄養素を含んでいることだそうだ。 そんな牡蠣には、危険な一面もある。 時に牡蠣は人間に食中毒をもたらすことがあるのだ。 人々は、それを牡蠣に“あたる”という‐
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2 大学生の○○は講義が終え、荷物をまとめていると彼女の遥香が抱きついてくる。 遥香:○○〜!会いたかったぁ…! ○○:アハハ、俺も会いたかったよ。 そう言って、○○は遥香の頭を撫でる。 遥香:えへへ、90分振りだね。 ○○と遥香は、別々の教室で講義を受けていた。 ○○:そうだね。
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3 ?:かっきー! 遥香を追うように、2人の女子生徒が駆けてくる。 追いかけて来たのは、遥香と同じ講義を受けていた紗耶とさくらだった。 遥香:あれ、どうしたの? 紗耶:どうしたのじゃないよ…これ!
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5 紗耶:ところでさ。 遥香:ん? 紗耶:いつまでくっついてんの? 遥香:あ。 遥香は、まだ○○に抱きついたままだった。 ―――
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6 賀喜遥香。 明るくて、美人で、頭が良くて、絵が上手で歌も上手い。その上、一途で彼氏想い‐ しかし、誰もが羨む最高な彼女は、牡蠣のようにある危険な一面を持っていた。
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7 ある日の深夜‐ プルルルルル! ○○のスマホが鳴り響く。 ○○:(なんだよこんな時間に…!) 時計の針は深夜の2時30分を指している。 電話の主は、遥香だった。
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8 ○○は眠い目を擦りながら電話に出る。 ○○:もしもし。遥香?どうしたの。 遥香:『…会いたい。』 ○○:え、今から? 遥香:『…うん。』 ○○は窓の外を見る。 土砂降りの雨が降っていた。
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9 ○○:今真夜中だし…それにすごい雨だよ? 遥香:『…。』 ○○:もしもし?遥香? スマホの画面を見ると、電話は切れていた。
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10 ~~ 『おかけになられた電話は、現在電源が切れているか、電波の届かない所に……』 その後、○○は何度も電話をかけなおしてみるが一向に遥香は出ない。 ○○:(参ったな…。) その時だった。 ピンポーン インターホンが鳴る。
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11 ビクッとする○○。 ピンポーンピンポーンピンポーン ○○:…っ! 慌てて扉を開けると、そこにはずぶ濡れの遥香が立っていた。 遥香:…○○。 ○○:ばか。 遥香:…! ○○:…風邪引いたらどうするんだよ。
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12 ~~ ○○は遥香を部屋に入れ、シャワーを浴びさせた。 そして、バスタオルに身体を包んだ遥香の髪をドライヤーで乾かす。 ○○:あのなぁ、俺がそんなことするわけないだろ? 話によると、遥香は○○に浮気される夢を見たらしい。 不安になった遥香は、○○に会いに来てしまったのだという。
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13 ○○:もう…いきなり来るのはいいよ。もう慣れたから。ただ電話には出てくれ。心配するから。 遥香:…ごめん。 ○○:あと、雨が降ってたら傘をさすこと!いいな! ○○はドライヤーの電源を切る。 遥香:…ありがとう。
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14 ○○は遥香の服が乾くまでの間、遥香に自分の服を着させて、共にベッドに入る。 遥香:ねぇ、私のこと…   ○○:好きだよ。 遥香の言葉を遮るように、○○が言う。 そして、少し強引に、唇を奪った。 ~~
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16 遥香は明らかに○○に依存していた。 いつからそうなったのかはわからない。 ○○と出会う以前、遥香は人間関係で悩んで辛い思いをしたことがあるという話を聞いたことがある。 そのことと関係があるかはわからないが、本人のトラウマを抉ることになりかねないので○○は深くは聞かなかった。
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17 ○○と遥香が出会ったのは、高校入学の時だった。 遥香に一目惚れした○○が積極的にアプローチし続け、遥香の心を射止めた。 一方で遥香もまた、自分を愛してくれる○○という存在にのめり込んでいっていた。 ~~ ○○:…。 気がつけば、○○も眠っていた。
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18 ~~ ある日、○○はジュエリーショップにいた。 ○○:(参ったな…全くわかんない…。) もうすぐ記念日なのでサプライズでペアリングをプレゼントしようとしていた○○だったが、肝心な指のサイズを聞くのを忘れていた。 ○○:(仕方ない、出直すか…。) そう思っていると、声を掛けられる。
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19 さくら:あれ、○○君? ○○:ああ、遠藤さん…。 さくら:かっきーにプレゼントでも買うの? ○○:ま、まあね。 さくら:いいなぁ、かっきーには彼女想いな彼氏がいて。 ○○:ははは…。
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20 ○○:あ、あのさ…! さくら:…? ○○:遥香の指のサイズ、知らない? さくら:えええ!も、もしかして結婚指輪!? ○○:違うよ!今度記念日だからペアリングとかいいかなって思ったんだけど、指のサイズがわかんなくて…。 ん
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