打ち切り (テレビ番組)
テレビ番組における打ち切りは、視聴率至上主義における現代のテレビ業界で「視聴率の低迷」「マンネリ化」「出演者の都合」「スポンサーの都合」「その他大人の事情」により、急遽番組(もしくは番組内の一部コーナー)が終了する事項を指している。
概要[編集]
現在のテレビ番組は高い視聴率を記録してスポンサー料を上げたり、番組関連のグッズ収入を獲得したりと要するに金につながる番組が重宝される。この為、視聴率が取れなければCMを流しても見てる視聴者が少ないと言う事でスポンサー収入を減らされかねない為に低視聴率の番組は内容をリニューアルしたり、早めに終了させられる例が後を絶たない。
またこれとは逆に昼や夜中で視聴率の取れた番組は最も視聴率が獲りやすいゴールデンタイムに移籍させられ、時間帯が違う事が原因で視聴率が下がってしまう場合も多い。
主な種類[編集]
打ち切りはいくつかの種類に分類されている。大まかには「製作陣に責任があるタイプ」「外的要因によるタイプ」に分けられる。
製作陣に責任があるタイプ[編集]
- 短期終了型
- 最も多いパターン。人気を得られるだろうと企画するも視聴率が獲れず1クールから1年前後で終了となる場合。
- 単純不発型
- ややこしい理由抜きに、ただ単に視聴率が取れなかったことによる場合。
- 二番煎じ失敗型
- 人気を博した前番組や過去の名番組をリメイクさせるも、裏番組等による敗北や現在の視聴習慣に合わないなどの理由で視聴率が取れずに終了した場合。
- 弱点型
- 日テレやTBSやフジのようなメジャーな局でも、時間帯によって得意不得意はあり、苦手な時間帯では幾ら頑張っても花が咲かない物である。「この時間帯はこのチャンネル」という流れがはっきりしている番組(主に平日の帯番組)で顕著になる傾向がある。
- 文化の違い型
- 他地方の文化や視聴習慣をそのまま他地方に持ち込もうとして、受け入れられなかった場合。他地方でやってた番組をそのまま持ち込んで失敗したというケースでは、本来の製作局では引き続き長寿番組として人気を誇っている場合も多い。
- 人気低迷型
- ある程度続いた番組に多いパターン。最初はそこそこ人気を得るが徐々にマンネリ化や強い裏番組が現れて人気が落ちていく場合。
- 逆打ち切り型
- 視聴率が取れなかったりネタ切れでリニューアルするも、返ってそれが仇となり打ち切りに繋がるパターン。
- やらせ・勝手行為発覚型
- 製作陣によるやらせや勝手な行為が発覚して大騒ぎとなり打ち切りが確定したパターン。
- ゴールデン降格型
- 人気のある深夜番組や昼間の番組をゴールデンに持ってきて打ち切られるパターン。ほとんどがテレ朝に多い。
- これを恐れてゴールデンに行きたがらない番組も多数存在する。
外的要因によるタイプ[編集]
- 大人の事情型
- 視聴率以外の理由で潰されるパターン。主な理由として放送内容の問題やスポンサー企業、はては出演者や芸能プロダクションのわがままや編成の都合がある。
- 基本的に終了が決まっても改編期までは続くのが多いが、様々な事情により時期に関係なく即効に打ち切られた例もある。
- 司会者もしくは主要な出演者が自粛警察に摘発されるなどしてカメラに映せなくなり、番組全体や一部コーナーが継続できなくなる場合もある。
- 感染症型
- 感染症流行に伴うロックダウンもしくはそれに準ずる状態となった結果、ロケを行うことができなくなり、企画が破綻してしまうケースである。
- 主な延命策としてはひたすら傑作選という名の再放送を繰り返したり、ロケを大幅縮小して継続するというのがある。しかし巨大スケールのロケを期待している視聴者からすればもはや別の番組であるため、同じ番組名で続いていたとしても事実上の打切りと見なされる場合もある。
- 寿命型
- 司会者もしくは主要な出演者が寿命を迎えてしまったため、生き残った出演者たちで番組を回していった結果、番組の性格が変わってしまって新番組に移行するタイプの打切りである。
有名な事例[編集]
直近の著名な打ち切り事例として以下がある。
番組 | 打切り規模 | 類型 | 詳細 |
---|---|---|---|
消えた天才 | 全体 | やらせ・勝手行為発覚型 | 各分野における消えた天才を追跡取材するという番組であったが、製作陣が天才的な編集能力を発揮した結果として苦情・批判の餌食となり、2019年8月に天災的な結末を迎えることとなった。結局この番組のスタッフこそ一番の消えた天才だったのだ。 |
行列のできる法律相談所 | 大部分 | 自粛型、寿命型 | 2011年に島田紳助が電撃引退したのも大打撃だったが、それに加えてお抱えの弁護士たちが次々と他所にヘッドハンティングされた結果、法律相談所としての機能を概ね喪失した。製作陣は挽回を図るべく食育系企画など様々なコーナーを新設したものの、それらのコーナーを担うMCたちが番組に見切りをつけて次々とYoutuberなどに転職した結果、ほとんどのコーナーが打切り&再放送不能という状態に陥った。 |
世界の果てまでイッテQ! | 大部分 | 感染症型 | 2020年の新型コロナウイルス流行に伴う渡航制限及び手越祐也のジャニーズ事務所退所により、世界の果てどころか海外ロケに行くこともできなくなった製作陣は、何とかして尺を稼ぐために全てのロケを日本国内に切り替えたり、ヒルナンデスと出演者トレードを行うなど番組の刷新を行った。しかし長年のファンたちからすればこれは最早「日本の果てまでイッテQ!」であり、実質的な番組縮小・打ち切りと捉える意見が少なくない。 |
関連項目[編集]
この番組「打ち切り (テレビ番組)」はまだパイロット版です。 実用化に向けて更なる検討を必要としています。 (Portal:スタブ) |