【映像】菅総理の著書改訂で「公文書管理」の記述削除
野党議員時代の2012年に刊行した単行本を改訂した新書で、全244ページ。官房長官時代のインタビューが追加収録される一方で、「公文書の管理の重要性」を訴える記述があった章は削除されている。
2012年に単行本として発売された『政治家の覚悟 官僚を動かせ』は、菅総理の就任後、ネット上で高額で取引されていたという。今回の改訂版で削除されたのは、旧民主党の政権運営などを批判した章。この中で、東日本大震災後の民主党政権の議事録の保存状態を問題視し、「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、議事録は最も基本的な資料です。その作成を怠ったことは国民への背信行為」と公文書管理の重要性を訴えていた。
公文書管理の記述が消えたことについて、BuzzFeed Japan記者の神庭亮介氏は「右か左か、保守か革新かは関係なく、公文書をきちんと残すというのは民主主義の土台。未来の人たちが“この時、何があったんだろう”と検証する時に、その資料がないと困る。本にもともと入っていた記述はとても良いことを言っていたし、削る必要はなかったので残念だ。官房長官時代に記者会見で書籍のこの発言について突っ込まれていることもあって、“ダブルスタンダード”“ブーメラン”だと言われることを避けるために削除したのかなと思う。言行不一致という批判を受けた時に、発言を変えるか行動を変えるか。今回は行動を変えたくないので発言を削除したのかな、と思ってしまう」との見方を示す。
(ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)