中国共産党の宣伝機関が直接指揮する「書き込み部隊」も存在する。書き込みをアップすれば1件で5毛(マオ、5毛は約85ウォン=約8円)がもらえることから「ウー(5)マオ党」とも呼ばれている。北京だけで200万人いるそうだ。彼らは共産党に否定的な書き込みを削除し、共産党を支持する書き込みだけを行っている。最近は1件当たり7毛(約120ウォン=約11円)へと報酬が上がり「チー(7)マオ党」になった。10年前には「ウーマオ党」だけで世論操作を行ったが、ネットユーザーが10億人にまで増える時代にはこの「白粉紅」を巧妙に動員しているのだ。
防弾少年団(BTS)が米国で賞を受賞したときに語った感想に目をつけ攻撃した共産党メディアが記事を削除した。BTSへの批判に国際的な逆風が起こったため、そのレベルを調節しているようだ。すると蜂の大群のように集まっていた「白粉紅」の勢いも突然弱まり、BTSを擁護する書き込みまで登場している。共産党がその気にさえなれば、虚偽の扇動やネットでの世論操作など簡単なことだ。
文化大革命当時、毛沢東は10代と20代の紅衛兵の腕に直接腕章を着けさせ、反対派への攻撃をあおった。攻撃目標はポスターなどに掲示した。10代と20代の集団的な狂気に多くの人たちが命を落とした。今、中国共産党はY世代とZ世代を21世紀の紅衛兵に仕立て上げた。その数は数億人だ。このような国が韓国のすぐ隣にある。
アン・ヨンヒョン論説委員