姫田小夏
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姫田小夏ジャーナリスト

ひめだ・こなつ 上海財経大学公共経済管理学院・行政管理学修士(MPA)。中国ウオッチは25年超、うち約15年を上海で過ごす。中国、アジアを現地取材、日本でも各地を回りインバウンドがもたらす変化を追う。著書に「インバウンドの罠」(時事通信出版局)他。「ダイヤモンド・オンライン」などでコラムを連載中。アジア・ビズ・フォーラム主宰。

ドンは江沢民 習政権を阻む「上海閥」の抵抗と強い影響力

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 国慶節の祝賀式典の途中で退席した江沢民が今なお「上海閥のドン」であることは、誰もが知るところだ。一部の在外華僑は、抗議デモが長期化する理由を「習政権を阻む上海閥の抵抗」だと読み解く。

 一方で、習政権は虎視眈々と運動弾圧の「Xデー」を模索しているという見方もある。4カ月間、中国政府が動きを見せなかったのは、70周年の国慶節前に弾圧すれば国の威信に傷がつく上、流血の沙汰にでもなれば、国際社会からの批判を受けることにもなりかねないからだ。


 中国研究の権威である加々美光行氏(愛知大学名誉教授)は、「それでも中途半端では終わらせないだろう」とコメントする。習政権の覚悟はとっくに決まっており、国際世論を恐れて手をこまねくことはあり得ないと、加々美教授は予想する。

(つづく)

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