クラスターとなった青森県弘前市の飲食店が事前に複数回、体調不良の従業員がいることを弘前保健所に相談していながら検査対象外とされていた問題について、県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は19日、「感染拡大防止を最優先とするため、問題の検証はある程度感染が落ち着いた段階で行う」などと述べた。

 保健所が行動歴などの基準に従って検査の要否を判断していたことは確認できたが、県外滞在歴などがなくてもより柔軟に判断し、積極的な検査につなげられなかったかなどを検証するという。

 県によると、飲食店で喉の痛みなど症状を訴える従業員が出始めたのは今月1日以降。店側は、医療機関を受診したが、症状が続いている-と5日に弘前保健所に相談した。その後も少なくとも1回相談した。しかし県外との接触がないということで検査対象とはならず、初の感染者が確認された後の14日になって初めて検査につながったという。