「外国人に日本語を教えるのって、何か面白そう」と思っている人も多いのでは。私も海外で5年間日本語教育に携わっていますが、やりがいのある楽しい仕事だと思っています。
今回は、そんな私の思う「日本語教師に向いている人」についてご紹介しましょう。
日本語教師という職業に興味のある人は、参考にしてみてくださいね。
外国語や異文化に興味がある
日本語教師は日本語しかできなくても務まりますが、自らも外国語を勉強している人の方が生徒の苦労がわかりますし、日本語を他言語と比較できるので良いレッスンを行うことができると言えます。
また生徒の母語ができれば、日本語だけで教える直説法よりも効率的な間接法(学習者のわかる言葉で教える方法)で教えることも可能です。
さらに、日本語教師は色々な国の生徒と接するので、異文化への理解が求められます。文化や習慣の違いを楽しめるような、柔軟で視野の広い人は適任でしょう。
人当たりが良い
日本語教師は教育の担い手ではありますが、ある意味サービス業でもあります。
映画『セッション』のようなおっかない鬼教師では、生徒もひるんでしまいます。
最近は楽しく学ぶ方が効果的に学習が進むと言われているので、無理やりでなく生徒のやる気を自然に引き出せる教師が求められます。
気分にむらがない
日本語教師に限りませんが、教師と言う名のつく職業に就いている限り、自分の気分に振り回されてしまうのはNGです。
第一、生徒からの信頼を得ることができません。機嫌が悪かろうと良かろうと、教師の都合は生徒には一切関係ないのです。生徒がいつでも前向きに学べるような態度を心掛けるべきです。
私も以前は気分屋な人間でしたが、仕事中はマイナスな気分に振り回されないよう意識しています。
忍耐強い
忍耐強さは、日本語教師に求められる必須条件の一つです。特に初級のレッスンは、生徒の理解を待つことが教師の一番の仕事になります。
すぐに正解を教えるのではなく生徒に考えさせることで、学びが進むのです。さらに、生徒が理解するまで粘り強く説明することも大変重要です。
自分で言うのも何ですが、私は結構忍耐強い方だと思います。生徒がなかなか答えを出せない時は「答え言っちゃいたいな~」ともどかしくなりますが、生徒には「自分一人の力で答えられた」という達成感を味わってほしいので、生徒がギブアップを出すまで口を挟まず考えさせています。小さな達成感の積み重ねがやる気アップにつながっていくので、教師の忍耐は重要なのです。
勉強熱心(=日本語オタク!)
「日本語教師の資格を取得したら、後は勉強しなくていい」というのは大間違いです。日本語教師は仕事を続けていく限り、常に学び続けなければなりません。教師として教壇に立つと、今まで考えもしなかった生徒からの質問がどんどん飛び出します。既に持っている知識だけで答えられる質問もあるでしょうが、教師自身も学ばなければ太刀打ちできない状況に直面する場合も多いものです。
日本語に興味津々なオタク気質の人なら勉強が苦にならないので、日本語教師に向いていると言えます。私も元々言語学には興味があったので、楽しみながら学び続けることができています。
謙虚
生徒に質問された時、わからない時は素直に「わからないから、調べてくるね」と言える謙虚さは大切です。知ったかぶりをして、生徒にいい加減なことを教えてしまう場合もありますからね。自分の見栄よりも、生徒の学習を優先できる教師になりたいものです。
また、尊大な教師よりも時には生徒目線になれる親しみやすい教師の方が好かれますし、生徒のやる気も上がります。
「日本語教師に向いている人」のまとめ
- 外国語や異文化に興味津々で柔軟な考え方ができる人
- 人当たりが良く楽しく学べる雰囲気を作れる人
- 気分屋でなく、嫌なことがあってもレッスンに影響を出さない人
- 生徒が理解するまでじっと待つことができる忍耐強い人
- 生涯学び続けることができる勉強熱心な人
- 謙虚な人
皆さんはいくつ該当しましたか。もし当てはまる項目が少ないなら、日頃から意識して自分を変えていくことも十分可能です。(私も昔は気分屋で我慢強くありませんでしたし)
この記事が、これから日本語教師になる方の参考になれば幸いです。