Perfume BABYMETALがロックフェスに出れるのはなんで？

Perfume、BABYMETALはロックフェスのメインステージに立つのが今や当たり前となっている。「ロックフェス」と言うのにPerfumeやBABYMETALなどのいわばアイドルが他のロックバンドと混ざって出れるのはなぜ？

そもそもPerfumeやBABYMETALはアイドルなのか、それともアーティストなのか、アイドルの定義とはアーティストの定義とは。自分で作詞作曲をしてればアーティスト？楽器が弾ければアーティスト？ダンスや歌が上手いとアーティスト？ダンスも歌も上手くなく、飾りっ気のある派手な衣装を着てればアイドル？歌わされてる、演じさせられているように見えたらアイドル？口パクだとアイドル？

じゃあきゃりーぱみゅぱみゅはどっちだろう？彼女はアイドルか、アーティストか。自分で作詞をしていたり、衣装を決めたりしてるからアーティスト？

じゃあAKB48はアーティスト？彼女らは誰がどうみてもアイドルだ。100人に質問して100人がアイドルと答えるだろう。

アイドルとアーティストの境目が曖昧である。どこに違いがあるのか？その人が「きゃりーはアーティストだ」といえばアーティストになり得るし、決まった定義はない。

そして彼女達が「ロックフェス」のメインステージに立てるのはなぜ？

フェスにアイドルが出る土台はPerfumeが作った

Perfumeが初めてロックフェスに出たのは、2007年の「サマーソニック」だ。当時はアイドル的存在の女性グループがロックフェスに出ることは場違いであり、挑戦的なことだった。

今ではアイドルがロック・イン・ジャパンフェスやサマーソニックに出ることは普通となっているが、そういったフェスにいち早く出ていた女性グループがPerfumeである。Perfumeがロックフェスに女性グループが出てもいいんだという基盤を作った。

とは言ってもPerfumeは「アイドル」として最初は売り出していた。彼女達が初めからロックファンや音楽ファンに認められていたわけではない

ロックフェスに出演できた理由としてはPerfumeの楽曲が音楽面で評価されていたからだ。Perfumeのファンに音楽ファンが多かったため。中田ヤスタカの作るサウンドに惚れ込んだ人が多かったため。テクノファンや音楽ファンが付いてきたため。彼女ら自身よりも先に音楽で評価された。

その後に、今までに見たことのない指先まで使いこなすテクニカルなダンスが評価された。デビュー当時やデビューして数年は「Perfumeのダンスはすごい」と色んなところで言われていた。

Perfumeは2008年にはロック・イン・ジャパンフェスで2日目のトップバッターを務め、サマーソニックにも再び出演。2009年にはロッキンフェスの1番大きいステージ「グラスステージ」に立っている。2007年以降、毎年のように夏フェスに出演し続けている女性グループはPerfumeくらいだ。そして2013年にはついに他のロックバンドを押しのけてロッキンの最終日の大トリを務めた。

アイドルがロックフェスに出演できるようになったのは、こうしたPerfumeの歴史があるからだと感じる。「フェスが流行ったからアイドルも出すことでもっと盛り上がる」「フェスはロックだけに留まらず音楽の祭典」という理由でアイドルが出始めたこと以前に、Perfumeの功績は大きい。

Perfumeは音楽面でも評価されてきたが、3人の人柄も大きな影響がある。どんなステージに立っても観客を自分たちのものにするあ～ちゃんのMC。ロックフェスに3人が初めて出たとき、気に食わない人も多かったと思う。それでも3人の生の声を聞いて意見が変わった人は多い。広島からやってきた飾らない、「田舎」といえば聞こえは悪いかもしれないが、「素朴さ」がPerfume3人の中にはある。そんな3人の人柄と言葉にロックファンや音楽ファンもPerfumeを認めざるおえなかった。

今やPerfumeはワールド・ツアーを3回も行っているし、対バンツアーでは9mm Parabellum Bullet、マキシマムザホルモン、RHYMESTER、奥田民生、斉藤和義といった人らと対バンしている。アイドルファンからロックファンまで幅広い層に愛されているのがPerfumeだ。

 

Perfumeに憧れているBABYMETAL バックバンドや歌唱力の高さが評価

そんなPerfumeに憧れて出てきたのがBABYMETALだ。BABYMETALのボーカル・SUMETAL（中元すず香）は憧れの存在にPerfumeを上げている。なにせPerfumeの3人と同じ広島出身だからだ。広島はすごい。

BABYMETALが初めてロックフェスに出たのは2012年のサマーソニック。当時はサマソニの最年少記録を作った。その後、ご存知の通りBABYMETALは海外で人気となる。2014年、イギリスのメタルの祭典「ソニスフィア・フェス」に出演したり、2015年、アメリカのフェス「ロック・オン・ザ・レンジ」に出演したりした。

BABYMETALの存在自体が海外の人に「面白がられた」から出れたこともあるが、その前にやっぱり音楽がちゃんとしてなければイギリス、アメリカの大型のフェスに出れるわけがない。

BABYMETALには3人の後ろに「神バンド」という名の高い演奏技術を持ったバックバンドがいる。彼らの存在はBABYMETALの音楽を聴かせる上で大きい。後は、ボーカル・SUMETAL（中元すず香）の歌唱力。アイドルで10代とは思えない高い歌唱力が海外の人をも認めさせた。

アイドル以上の「何か」があれば評価される

こうやってPerfumeやBABYMETALがロックフェスのメインステージに立てるのはそれなりの理由がある。彼女達がアイドルとは言い難いのは、アイドル以上の実力を持っているからだ。

AKB48には決してないダンスの技術だったり、歌唱力だったり、作詞能力だったり、音楽的な評価だったり、そういう普通のアイドル以上の「何か」があったから音楽フェスのメインのステージに立つことができるようになった。何か1つでもアイドルを超えたものを持っていれば、音楽ファンにも認められるのかもしれない。

 

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・サマーソニック 2015
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