庸平がG1初準決 兄・英明、園田も進出 九州王国再興へ
山田庸平が、2予Aの11Rで2着。7度目のG1出場にして、初の準決勝進出を決めた。打鐘4角、逃げる関東3車に6番手からアタック。平原康多は関東の番手を守りながらも3角からはタテに踏んで抜け出しを図った。終4角では平原-木暮安由の後位に、山田-園田匠が入る形になり2人で4着以内を確保。木暮が失格したことで山田2着、園田3着とラインで確定板に載った。「4着権利だったので、チャレンジしようと思っていた。力不足は痛感したが、仕掛けた結果であの位置に入れた。後ろの園田さんにも抜かれていない」と、自力でぶつかっていき、最後まで攻め続けたことに胸を張った。
兄の英明は初日特選1着ですでに準決権利を手に入れていた。庸平にとって「最近は兄を一人の先輩として見ることが多くなって、『いいレースをしているなあ』と勉強しています」と、兄はプロとしてのいいお手本。G1決勝6度を誇る兄だが、初めての優出は3年半前の京王閣ダービーで、34歳のとき。32歳の庸平も、今後さらに飛躍できるはず。1988年6月宮杯の佐々木昭彦、浩三兄弟以来となる九州勢ブラザーズ優出も十分期待できる。
英明は「もちろん励みになる。でも弟のことまで考える余裕が、今はないんですよ」。GP出場権争いの真っ最中だけに、自分のレースに集中。2日目も単騎で挑んだローズカップで弟同様に自力捲りを敢行。「新田君が後ろにいて気になった。もう少し遅めの捲りでも良かったかな」。決勝級のメンバーを相手に、一人でも見せ場はつくった。準決では弟より一つ手前の11R。後位の園田と先に決勝を決めて、G1での兄弟連係実現を待つ。