日本政府は徴用企業資産の売却に備え、政府全体で外交的、経済的、国際的レベルの報復措置を準備している。麻生太郎副総理は日本が取るべき報復措置として、貿易の見直し、金融制裁、ビザ発給の停止、送金中断に具体的に言及している。毎日新聞は最近、財務省、外務省、経済産業省などが昨年から約40項目の報復措置を取りまとめ、検討してきたと報じた。それによると、報復措置には麻生副総理が言及したもの以外に関税引き上げ、国際仲裁裁判所への提訴、冨田浩司駐韓大使の帰国などが含まれているという。在日僑胞社会からは「現金化の局面となれば、見えない報復措置がさらに怖い」との言葉も漏れる。日本社会全体に嫌韓ムードが広がれば、税金、消防、許認可などに関するあらゆる問題で在日僑胞が不利益を受ける可能性が高いためだ。
衆議院の解散総選挙を検討している菅首相は徴用企業の資産が売却された場合、安倍晋三前首相のように韓日対立を政治カードとして活用するため、強硬対応するとの見方が有力だ。安倍前首相は昨年7月、参院選の20日前に半導体部品など韓国に対する輸出規制を実施し、徴用賠償問題を政治的に活用した。
一方、韓国与党、共に民主党の李洛淵(イ・ナギョン)代表は同日、菅首相の側近である河村建夫・日韓議員連盟幹事長と会い、韓日関係の懸案を協議した。李代表は韓国国会で河村幹事長と非公開で会談した後、記者団に対し、「韓日の懸案について当局間が積極的に協議し、互いに知恵を絞ることで意見が一致した」と述べた。会談では日本の徴用被害者訴訟と両国の通商摩擦問題などに関する議論もあったとみられる。河村幹事長は会談後、記者団に対し、「徴用工問題の解決策をどう取りまとめるか、互いに努力しようと言った。互いに守るべき原則はあるが、解決策を示すために努力しようという話をした」と語った。