@chablis777
シャブリ

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(玉音放送)「然れども朕は時運の趨く所 堪え難きを堪え…」。
(華)日本は… 負けたの?
(玉音放送)「太平を開かんと欲す。朕は茲に国体を護持し得て忠良なる爾臣民の赤誠に信倚し…」。
(浩二)母さん… 戦争が終わったよ。
(まさ)よかった! アハハ…。
(玉音放送)「大道を誤り信義を世界に失うが如きは朕 最も之を戒む。宜しく 挙国一家子孫 相伝え…」。
(五郎)梅… 梅!
ああ…。(梅)五郎ちゃん…。
僕が バカだった…。
大事なのは… 君だったのに…。
(光子)あっ…。
岩城さん 心臓が悪かったの。
ずっと… つらいの隠して働いてくれとったんだね。
岩城さん…。
すいません! 自分のことばっかりで…。
申し訳ありません!
(音)浩二さん。あっ… もう帰っちまうのか。
長い間 ありがとうございました。ありがとうございました。
いやいや こちらこそだ。 ああ…。
それにしても… ねっ。
家族で暮らすっていいな。フフフ。
早く お嫁さん もらわないとね。見てて。 3年以内には見つけっから。
本当かな~?
絶対。 絶対だから。 ハハハ…。
男は 自信と優しさ。
ほう~ 華ちゃん 一人前のこと言うね。何? 好きな人でもいんの?ハハハハハ…。
(トキコ)これだけ… 帰ってきました…。
(すすり泣き)
(すすり泣き)
(光子)♪「うるわしの白百合」
♪「ささやきぬ昔を」
♪「イエス 君の墓より」
♪「いでましし昔を」
♪「うるわしの白百合」
♪「ささやきぬ昔を」
♪「百合の花 ゆりの花」
♪「ささやきぬ昔を」
♪「春に会う花百合」
♪「夢路より めさめて」
♪「かぎりなき生命に」
♪「咲きいずる姿よ」
♪「うるわしの白百合」
♪「ささやきぬ昔を」
♪「百合の花 ゆりの花」
♪「ささやきぬ昔を」
ハァ… ハァ…。
ただいま。
あっ… よいしょ。 ハァハァ…。
暑っ…。
裕一さん?
どうしたんです?
(裕一)華…。
弘哉君が亡くなった。
僕のせいだ…。
僕のせい…。
あなたのせいじゃない。あなたは自分の役目を果たしただけです。
役目?
音楽で… 人を戦争に駆り立てることが僕の役目か?
若い人の命を奪うことが僕の役目なのか?
音…。
僕は音楽が憎い。
(泣き声)
お母さん… お母さん…。
弘哉君に会いたい… 弘哉君に会いたい!
ねえ お母さん! ねえ お母さん!
お母さん 弘哉君に会いたいよ!
弘哉君に会いたい!
(階段を上る音)
・(華)弘哉君… ああ~! あっ ああ~!
・(華の泣き声)
この日以来裕一は曲を書かなくなりました。
(初田)戦争孤児の話か…。
今 国民は戦争を忘れたい。ラジオには娯楽を求めてる。
(池田)えっ!?それにCIEも認めないと思いますよ。
CIE 民間情報教育局は敗戦国 日本の教育 メディア宗教 芸術など広範囲にわたる諸改革を指導・監督したGHQの部局の一つでした。
いやいや いやいや…。
あなた 闇市 行ったことありますか?(初田)そりゃあ 何度も。
あの子たちのまなざしに何かを感じますよね?
まあ それは…。なら 分かってくれるはずだ!
ああ… きっと このドラマは彼らに希望を与えます!
いや~ よかった…。 ねっ やりましょう。
分かりました。あなたの文章はすばらしい。
自信あります!才能もある。承知してます!
そこで まず あなたの才能を上に知ってもらうためにも別のドラマ やりましょう。 ねっ?
その上で これ 考えるって条件でどうです?
うそじゃないな?NHKですよ。 うそは つきません。
ああ… NHKだもんね!よし 書いてくる!
お願いしま~す。
重森~。(重森)はい。
これ しまっといて。
あの… あんな口約束して大丈夫ですか?
うちらもCIEの言いなりなのに。
今の時代先のことなんか誰にも分からんよ。
♪~
占領下の日本では配給制度が まひ状態にあり特に 復員兵が多く戻ってくる都心では食糧や物資が圧倒的に不足していました。
そんな深刻な状況で生まれたのが闇市でした。
軍の横流し品や地方の農産物を違法に商売する人で あふれ返りました。
おやじ 一杯。はいよ!
この男 池田二郎。
劇作家であり 演出家。
後に 裕一と 数々の名ドラマ 名舞台を作り上げていく男である。
ほら…。
もう少し待ってろ。元気にさせてやっからな。
おいおい… 盗む相手が悪い。
離せ!名前は?離せ!
名前 言ったら!離せ 離せ!名前 言ったら 離してやるよ!
ケンだ ケン。
おい ケン!
もう少し待ってろ!お前たちの話 作ってやるからな。


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