トレードをする上で知っておいた方がいいと言われている数字をご紹介します。
知ってないとダメみたいに言われたりもしますケド、知らなくても正直やれなくはないと思います:)
1. 勝率
文字通り勝ちトレードの確率です…野球で言うところの出塁率(On-base percentage)ですね。
出塁率というのは、すなわちアウトにならない確率なので、27アウトでゲームセットになる野球では、この出塁率の高い打者をそろえることがとても大切だと、『マネー・ショート』で投資家には有名なマイケル・ルイスさんの『マネー・ボール』に書いてありました:)
2. リスク・リワード・レシオ (RRR)
勝ちトレードの平均を負けトレードの平均で割ったものです。
1回のトレードあたり、リスクに対してどれくらいのリターンがあるのかが分かります…野球だと長打率(Slugging percentage)に似ています。
出塁率と長打率を足したOPS(On-base Percentage and Slugging)の高い打者が高い年俸を得られるように、勝率とRRRが高ければトレーダーもたくさん利益を出せます。
なので、勝率と並んで、利益を増やしていくのに重要な数字です…くわしくはブログ『リスク・リワード』に。
勝率とリスク・リワード・レシオの関係を表にするとこんな感じです。
縦が勝率、横がリスク・リワードで、ブルーになっているところがブレイク・イーブン(プラマイ・ゼロ)以上になります。(勝ちトレードは手数料を引いた上での勝ちトレードになります)
例えば、勝率が40%の場合、損をしないためにはRRが1.5以上必要で、ざっくり言うと、5割勝てないなら、いつもロスカットしてる金額の1.5倍くらいは勝てるときに勝っておかないとトータルでプラスにならないということです。
(でも、これを読んだからといって、今晩からむやみに握力を強化しないでください!)
逆に、勝率70%なら、RRは0.5でも損はしません。
性格やトレード・スタイルによって勝率とリスク・リワードのバランスはぜんぜん変わるので、何がいいとは言えませんけど:)
3. 1トレードあたりのリスク許容額
これは、資金管理というより、メンタルの部分でとても大切です!
平常心を失うようなロスカット金額になるトレードはしない方がいいと思ってます。
もしロスカットが大きくなり過ぎるようなケース、例えば、ハイボラ状態や長いキャンドルが出来てしまったときは、ロットを減らすなり、とりあえず見送って戻ってくるのを待つみたいなことは役に立ちます。
デイトレーダーの場合なら、ちょと豪華なディナーを友だちにご馳走してしまったかな?って金額の3分の1くらいを1回のリスク許容額に設定してみたりとか…サイアク3連敗で終わっても翌日までひきずらないようなリスク許容額を設定することで長くトレードが続けられるのではと思います。
長く続ければ上達もするし、複利のチカラも使えるのできっといいコトあります:)
4. 1トレードあたりの資産総額に対してのリスク許容率
いっぱん的に、1トレードの損失は資産総額の1~2%に抑えるべきと言われますが、これはコンスタントに勝てるトレーダーの話です。
個人的には、コンスタントに勝つスキルのないうちは極小ロットでのトレード、あるいは月の負けがこんできたらデモ・トレードとの併用などをおすすめします。
理由は、資金を20%減らしてしまった場合、原資を回復するためにはプラス25%のパフォーマンスが必要になるし、50%まで減らしてしまった場合はプラス100%がんばらないと元に戻れないからです。
大多数の人に、当面のトレードが資産形成というより、原資回復のゲームになってしまう論理的な理由はこれです。
システム・トレーダーの方は、他にも最大ドローダウンのシミュレーションやアニュアル・リターンのターゲット設定などもあると思いますケド、わたしはくわしくないので触れずにおきます。
では、may the force be with you☆
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