歌唱時には飛沫量4倍 豊橋技科大研究
2020年10月16日 05時00分 (10月16日 05時01分更新)
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新型コロナウイルスの拡散経路などを調べている豊橋技術科学大の飯田明由教授(57)は十五日、通常会話時と歌唱時とで口から出る飛沫(ひまつ)量を比較し、歌唱時が四倍超になるとの研究結果を発表した。飲食を伴う歌唱は約十四倍だった。
飯田教授によると、学生六人に協力してもらい、マウスシールドの内側に水に反応する紙を張り、飛沫量を調査した。通常会話、歌唱、飲食を伴う歌唱時などについて、それぞれの飛沫量を測り、一秒当たりの量を比較した。具体的には、既に発表されている英語の論文の例にならい、英語による数字のカウントを「通常会話」とみなし、十まで数えた。音の波形や空気の勢いを考慮しても通常会話とみなせるという。
歌唱は、学生が好きな一曲を四回歌って計測。飲食を伴う歌唱は、ウメを使った駄菓子やレモン味のグミなどを食べて唾液を増やしてから二回歌った。一秒当たりの飛沫量は、英語での数字のカウント時に〇・二個。これと比較すると、歌唱時は四倍の〇・八三個だった。飲食を伴う歌唱は、約十四倍の二・七三個だった。
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