政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は15日、2~9月の感染状況と人出の関係を分析した結果を公表した。買い物に伴う小売店や娯楽施設への人出は、感染者数の増減に影響しない傾向がみられた。分科会は「3密回避などを適切にすれば、(買い物時などの)感染リスクは低いのではないか」としている。
2~9月の全国の新規感染数の推移と、スーパーなどの小売店や娯楽施設への人出を分析した。2月中旬から5月末をみると、小売店や娯楽施設への人出が減った4月に感染者数が増加する一方、人出が増えた5月は感染者が減少していた。6~9月初旬も、感染者数と小売店・娯楽施設への人出に相関は見られなかった。
接待を伴う飲食店が集まる歓楽街については、営業時間制限などで人出が減ったことが感染者を減少させたと分析した。東京・歌舞伎町では、感染者数が増加しても人出の減少はあまり見られなかったが、PCR検査を重点的に行ったことで感染を減らすことができたと分析している。
分科会は各地の歓楽街で実施した対策の効果について月内に分析を終え、重点的な検査を始めたり、地域を限定して営業時間の短縮を要請したりするタイミングを見極める目安を示す方針。