カスタマーレビュー

2020年10月12日に日本でレビュー済み
タイトルに惹かれて購入した息子を持つ母親です。
私自身は女系家族に女の多い学職環境でずっと過ごしてきて(周囲にいた男性も皆、どちらかというとフェミニンだった)今ひとつ、「ザ・男子」というものが良く解らない。
解らないなりに、悩みながら子育てしている毎日ですが、そのような私にとっては価値のある1冊だったと思っています。
同じく働く母・息子を持つ母である著者に共感するとともに、なかなかなインパクトを持つ本書。
女性弁護士として(弁護士全体全体の男女比は8:2程度らしい)離婚や暴力、性犯罪を多く手掛けているからこその説得力と鋭い洞察力、そして「え…マジで…」という社会の現実を突き付けてくれます。
そして3人の方々との対談も興味深い。

いや〜。
いろいろと考えさせられますね。
私の父や曽祖父は「争いの嫌いな、物静かで繊細な中性的タイプ」だったので、男社会の中で生き辛い部分、辛い経験もたくさんあったろうな…。とちょっと涙が出そうになったり。
息子たちには何をいつ、どのように伝えて行くべきか…。と思ったり。

誰だったかが書いていましたが
「結局、究極的には男は男が好きなんだよ」って事でしょうか。
男仲間の中での承認欲求が全てを上回る価値観になる時がある。
狩猟採集社会においてはそれはそれで有効に作用した時代も有ったのでしょうが、これからの時代・こらからの男の子たちには、再認識とアップデートが必要だな、と。
また、男、男と言ってますが、結局性差ってグラデーションでもあるので、
自分自身の認識に対してもアップデートしていかなくては。
それを伝えてくれる良い本だと思います。