深川だもしの怖い話[2]-廃墟アパートの肝試し-

2020年10月04日
恐怖怪談話
1004[1]

-第2話「廃墟アパートの肝試し」-

昨年の夏・・大学のサークル仲間と旅行に行きましてね。
夜は花火で遊んで、ひとしきり遊んだ後に。
サークルの1人が「おい、この先によ、廃墟のアパートがあるんだ、そこで肝試しといこうぜ!」
・・そんな事言い出したんですよ。

新入生の仮にAさんとします。
なんだかなー・・怖いなぁ・・と思ったんですけど・・
サークルに入ったばかりでハブられたらこれから学校生活地獄じゃん・・!!
んなん、幽霊出るよりそっちの方がこわっ!!・・って思いましてね。
参加したんですよ。その肝試しとやらに・・・

ルールは簡単でしてね、廃墟アパートの階段をのぼって
5階に到着したら、下で待ってる友達に手を振る・・それだけだったんです。

最初はびくびくしてたAさんも、他の仲間が廃墟アパートに上っては降りてを見ていて
こりゃ、ちっとも怖くないじゃない・・って思ったんです。
むしろ、偉そうにしてたサークルを仕切るロン毛のボケが呪われて死ねばいいのに・・って思ってたんですよ。

で、最後の最後。Aさんの番・・・Aさん、廃墟アパートに入っていったんです。
廃墟アパートの中は・・なんだか寒くてですね・・階段を昇る「コツコツコツ・・・」が、みょーに響いてましてね。
コツコツコツ・・・ツコツコツコ・・・ツコ?コツ?・・あ!5階に到着した・・!

Aさんは肝試しの約束通り5階に到着したんで、下で待っている皆に手を振ったんです。
すると・・ぼやー・・っと何か光ってるんです・・・スマホなんですよ。
Aさんは新入生という事もあって、サークル仲間から軽視されてましてね。
・・だから、最後に肝試しの順番が回ってきたんです、名前が憶えられてないので
皆がなんとなく、Aさんの名前を後回しにした結果だったんですよ・・・
5階から下を見るAさん、仲間はみんなスマホの画面をじーっと・・妙なんです。

これは・・何かに憑りつかれてる!


と、思ったんですがね、その憑りつかれているって動き・・パズドラだったんです。
一心不乱に指を動かして玉の連鎖を狙うサークル仲間・・・

それ以来・・Aさんはサークルに来なくなりましてね・・・
授業なんかも、Aさん、サークル仲間と鉢合わせるのが嫌ですから・・
どんどんと・・どんどんと・・家にコモルようになったんです・・・
親元から離れて暮らしているので・・電話だと「あぁ、今レポート書いてる」とか言ってたんですけどね・・
足りないんですよ・・出席時間が・・・Aさんは1年間、その事で苦しんで・・・学校を辞めてしまったんです・・
両親は「高いお金を払ったのに!!」Aさんは「俺の事なんか放っておいてくれっ!!!」って何度も揉めましてね。

Aさん、たまらず、外に出て・・・泣きながら走っていたら・・あったんですよ、目の前に
この前!サークル内で自分の階級を思い知ったあの呪われてない廃墟アパートを・・!!!

Aさんは怒りに打ち震えて・・その廃墟アパートに・・持っていたライターで・・火を・・・・!!!


それから数カ月後に・・Aさんは新聞に載りました。「むしゃくしゃして火をつけた」なんて言っています。
その新聞を見ているサークル仲間の1番えらい人のお父さんは満足そうな顔をしています。

「いやぁ、あのアパートは取り壊しする費用が無かったから助かった、よくやったな息子!」って・・・
・・・・Aさん、実は裏で操られていたんです。
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だもしF91
Posted by だもしF91
制作
「タオルケットをもう一度」
「ヨルモルキミリ」
「かいけつ!猫足乙女ちゃん」
「笑う、わらわぅ」
「夜の海でお月様を釣る」
「鬼マガツ時」
「たおるけっとをもういちど」

ヨルモルキミリシリーズ第2作目
「ヨルモルキミリ-しっぽ達の絆-」販売中。

現在、最終作「ヨルモルキミリ-はじまりの少女-」制作中。
2020年末に公開予定。