病気や生きづらさの現れについて
- 病気には、遺伝素因と環境要因と生活様式と霊的事情と自我状態などのさまざまな因縁が関係しています。
- 人間のあらゆる細胞に秘められているヒト遺伝子の発現は、これらの調和・不調和に影響され、目に見えない分子の世界により調整されています。
- 健康な状態では、思考・感情・感覚・無意識、免疫・神経・内分泌・気など4つのシステム(系)が連動・調和して働き陰陽のホメオスタシス(恒常性)を保っています。
- 複合した要因により、系の一部に不調和が生じるとそれらの恒常性が崩れ、目に見えない世界の不調和が、見える形の症状として表われてきます。
- 各系には、急性と慢性の反応があり、急性の反応で対処できない場合には、慢性の反応に移行します。
- 過敏性は、系の一部に機能不全が生じた結果として、他の場所がそれを代償・補完するかのように過剰に働くために起きます。
- 調和とはバランスのことですが、静的な平行・平衡状態というよりは動的な循環・変換状態と考えます。
- 生まれ持っての過敏性を持ち、望んでもいない厳しい環境で育ち、刷り込まれ植え付けられた自分に縛られ、本来の自分や自分の個性を発揮できないで育った人は、健康な状態を保てず生きづらさを抱えます。
心の発達と回復
- 心は、本来の自己であるための自分軸(自己)と自他を区別する境界線(自我)で成り立ちます。
- 自分軸は根・幹・冠で構成される樹木であり、境界線は自他分離・自己肯定・他者尊重で守護された壁であるが、胎児期・周産期・成育期の繰り返される恐怖体験によりダメージを受け、成長が阻害されます。
- 外界からの被毒・危険・恐怖から本来の自分を守護・生育するために、自分の思考・感情・感覚を、抑圧・解離・投影などの心的防衛機制で分離・分断し、好き嫌い・快不快を感じなくしてしまいます。
- 心の中には、自己否定感・見捨てられ不安・空虚感・深い悲しみなどが渦巻き、自分を愛することができなくなります。
- 恐れ・怒り・悲しみや極度の不安から逃れるために人・物・事に依存・嗜癖・耽溺することによって、自分の本音・本心を誤魔化し、自己喪失をベースに生きることになります。
- 回復のためには、否定されない安心安全な場所で、時間をかけて保護的に対応され、心の深層に幽閉されたままの自分の思考・感情・感覚を表出して十分に甘えさせる必要があります。
- 安心安全な生活の場所が確保できなかったり、自分軸と境界線で心の中に安心安全を確保できなかったりして、常に環境からの悪・泥・毒を被るようなら、今の環境から思い切って離れて、保護的な環境に移ることが必要です。
慢性炎症(サイレント・キラー)について
- 人間は、身体と同時にエネルギー体・意識体でもあり、両者は双方向に交流し影響し合っていいます。
- 外界からの侵害的な作用は、不安・恐怖、嫌悪・不快をもたらし、身体の免疫・神経・内分泌系の恒常性を乱します。
- 日常のちょっとしたストレスで生じる心因反応では起こりませんが、とても強烈な出来事の後には侵入症状・陰性気分・解離症状・回避症状・覚醒症状などの急性ストレス反応が引き起こされます。
- 急性ストレス反応は次第に症状が落ち着いていきますが、慢性ストレス反応状態に移行したりします。心因反応も頻回に繰り返されるようになると持続する慢性ストレス反応状態となります。
- この反応で異物を排除できない場合には、慢性・2次反応としてリンパ球細胞によって産生された抗体による獲得免疫反応が起き、時に歯止めがかからない暴走を起こし自分の細胞までも攻撃します。
- 神経・内分泌系の場合、急性反応として侵害刺激に対して視床→扁桃体→視床下部→副腎髄質からアドレナリン等が分泌され、迷走神経を介して脳幹ノルアドレナリン神経核を刺激し、扁桃体経由で視床下部→脳下垂体→副腎皮質(HPA軸)を介してコーチゾールの分泌を促し、扁桃体や海馬や前頭前皮質に抑制性の影響を与えます。
- 免疫系の場合、ウイルス・細菌・カビなどの異物の侵入に対して、急性・一次反応として顆粒白血球細胞やマクロファージにより分泌されたサイトカインによる自然免疫反応が生じます。
- 最も早い感染後の生体応答は、白血球からのサイトカイン誘導で、サイトカインはトリプシンやMMP9を発現誘導し、ATP産生の盛んな血管内皮細胞や神経細胞のATP産生を抑制し、血管内皮透過性亢進と細胞エネルギー代謝不全を引き起こして、脳内のミクログリアの活性化や多臓器の血栓形成を起こします。
- 脳内のミクログリアは、ストレス反応がなければ、神経機能を補助する役割を果たしているが、サイトカインストームにより活性化した炎症性ミクログリアは神経細胞に機能障害をもたらす。
- このように、免疫・神経・内分泌系が一体となってストレスに反応し、脳や全身の臓器に慢性炎症を引き起こしてます。
- 脳内には、離れた脳部位を連結し同期して機能させる神経ネットワークが数十もあり、脳部位の神経細細胞が障害されていなくても、神経連絡網の神経線維が機能障害になり、ネットワーク機能が障害され高次脳機能障害がもたらされます。
- 心の病は人間関係の病であり、人間関係で傷ついた心は人間関係によって癒されるため、回復に必要なものは、正直な思いを安心して話せる「仲間」と「居場所」なのです。
- それは病める人や理不尽で不条理な困難に直面している人には、癒しとユーモアと笑いが不可欠です。自分の心に蓋をすることなく、自分の心の闇・心の本音を吐き出すことで楽になれます。
クリニックの特色
- 西洋医学だけではなく、東洋医学やエネルギー医学、気功療法や整体療法、食事生活相談や霊的相談など統合的・総合的な医療の場を目指します。
- ピアカウンセリング(当事者研究)など、当事者自助グループにより、自分自身の問題に向き合う場を提供します。
- 「被害者は加害者/加害者は被害者」の理念に基づき、性被害者/性加害者、DV被害者/DV加害者の診断・相談・意見書作成に関わり、さまざまな技法を用いてトラウマ治療(心理治療)を行います。
- 敏感気質(HSP/HSC)・神経発達症・発達性トラウマ症・筋痛性脳脊髄炎(慢性疲労症候群)などが脳の慢性炎症に基づく病態を共有していると考え、検査・診断・治療を実施する体制を充実させます。
- 西洋薬の使用は、できるだけ微量/少量にして、漢方薬・フラワーレメディー・ホメオパシー・サプリメントなどを優先して治療に当たります。必要な場合には、最少量から副作用のないように西洋薬を使います。
- 心理検査・脳画像検査・アレルギー検査・エネルギー測定など諸検査を積極的に行い科学的・客観的に評価しています。
- 詳細なセルフチェックリストを用いて主観的な症状の把握し、MBTI性格検査・エゴグラム・バウムテストを用いて性格分析を行います。
- 母子手帳・親記入による詳細な発達問診チェック・幼小児期の絵や作文、学童期の成績表、心理検査結果などの情報提供をしていただき、神経発達特性の把握に努めます。