最初に難しいことをする
真理 英語だけじゃなく、日本語もやったよ。たとえば玄関の靴の上に「靴」って書いたカードを置いておいて、「“くつ”を取ってきて」って頼むゲーム。1歳の頃かな。玄関に取りに行ったら「靴」って書いてあるから「ああ、これは“靴”って書くのか」って覚える。このゲームで「鍵」とか「傘」とか、どんどん覚えてたね。
すみれ ええっ、それもぜんぜん覚えてない!
真理 1歳の頃かな。私には、「これは何年生で覚える漢字だから」「子どもには、これは難しすぎる」という発想がまったくなくて。難しいことを最初にやったらあとがラク、という考えがいつも基本。
すみれ 私が覚えているのは、絵本を読もうとすると、ひらがなの上に漢字を書いた紙が貼ってあって、めくるとひらがなの読みが分かるようになってたもの。
真理 そうそう、2歳の頃。絵本は全部ひらがなで書いてあるけれど、「小さいから漢字は読めない」って決めつけることに違和感があって。実際、小さくても喜んで覚えてたからね。「ここから先は難しいからまだ覚えなくていい」って、学年ごとに覚えることが区切ってあるのっておかしくない? 私、3分おきに世の中の常識に疑問を感じてるから(笑)。
真理 よく「読み聞かせ」って言うけど、私は「読んであげる」より、「読んでもらう」派だったのね。親が読むのを聞くだけより、文章を目で見て声に出して読んで、自分自身の耳でも聞くことで、脳に深くインプットされると思ったから。これは、小さな頃から英単語の音読をスタートしたことにつながるのだけど、音読って、リーディング、スピーキング、リスニングっていう3つの技能を駆使することになるからね。