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第1~6編は、 “第1部”

第7~9編は、 “第2部”

第10~14編は、 “第3部”

第15~19編は、 “第4部”

第20~23編は、 “第5部”

第24~26編は、 “第6部” をご参照のこと。



< 目   次 >
第 27 編   .......2005.4.19(Vol.587)
第 28 編   .......2005.7.2(Vol.620)
第 29 編   .......2005.8.1(Vol.632)
第 30 編   .......2005.10.17(Vol.660)
第 31 編   .......2006.1.4(Vol.682)
 
ご  感  想


第32編以降は、 “第8部” をご参照のこと。







2005.4.19(Vol.587) 初出___Cont.No.pon27    第28編へ目次へトップへ

 爽やかな新緑の季節は過ぎ、真夏の前の憂鬱な時期に入っていた。生徒たちも衣替え の季節を迎え、純白のシャツに黒髪のコントラストが見事に映え、目に眩いばかりで あった。学内もようやく落ちつきを取り戻しつつあった。
 土曜日の朝。休日ということもあって、校内は静まりかえっていた。髪長統括部でも 他のスタッフたちは休みを取っていたが、一人だけ出勤しているスタッフがいた。近頃 はたくさんの仕事を抱え込み、毎日遅くまで働いていた野口だ。中村部長から依頼され た案件を今週中に仕上げなければならない。昨日までに終わらなかったため、休日出勤 をすることにした。静かでいいなあ。これだとマイペースで仕事ができる。しかも誰も いないので、思う存分リラックスしながら取り組める。机に向って数分後、早くもコー ヒーブレイク。先が見えているだけに、ゆっくりやればいいさ。自分に言い聞かせなが らマグカップを取り出した。コーヒーメーカーのスイッチを入れて、仕事を終えてから のことをあれこれ考えた。午前中には終わりそうだ。午後から美味しいものでも食べ て、クルマで遠出でもしようか。梅雨入りはしたけれど、今日は良い天気だからなあ。 ポコポコと小気味良い音とともに、微かに漂ってくるコーヒーの香ばしさ。休日出勤も 良いものだなあ。両手を大きく伸ばしてアクビをした。しばらくして足音が館内に響い た。あれっ、誰か来る。誰だろう? 今日はみんな休みのはずなのに。
 野口「あれっ、斎藤さん。どうしたの?」

(ここからしばらくは、斎藤美森嬢の言葉だけ紫文字といたします。)

 斎藤「おはようございます。昨日やり残したことがあったから」
 野口「へえー、熱心だねえ」
 斎藤「いえいえ、そうでもないですけど。でも、やり残したままだと何だか落ちつかなくて」
そう言いながら、斎藤美森はカバンを机の下に置いて席に着いた。
 斎藤「野口さんこそ休日出勤でしょ」
 野口「まあね。部長に頼まれた仕事の締めが今週中でね。昨日までに終わらなかったから
     この通り」
 斎藤「そうだったんですか。いつも遅くまで頑張ってましたよね」
 野口「期限がない仕事は仕事とは言えないよ。約束は守らないと信用してもらえないからね。
     あっ、そうだ。斎藤さん、コーヒーどう?」
自分のマグカップを持ちながらコーヒーメーカーに目を遣った。
 斎藤「じゃあ、いただきます」
美森は大きくまとめた自慢の黒髪を両手でゆっくりと解き始めた。あまりにも長いため に、いつもは自分の足元に小さくまとめて置いていた。スタッフが立ち歩くたびに邪魔 になるし、その長さを見せつけていると思われたくもなかった。
 野口「はいっ、入れたてのホットね」
超ロングを解いている美森の机の上にコーヒーカップを置いた。コーヒーの渋みある香 りに混じって、シャンプーの甘い残り香が野口の欲望をくすぐった。
 斎藤「ありがとうございます」
野口はコーヒーを少し口に含むと、美森の仕草をじっと見つめていた。これは仕事どこ ろではないな。でも普段はこんなにじっくりと見るわけにもいかないから。ゾクゾクす るなあ。
 野口「斎藤さん、長いよねー! いつも思ってたんだけど、本当にスッゴイよ!!」
 斎藤「今日は後ろにやってもいいですよね」
 野口「勿論さ」
そう言われて,美森は自分の黒髪を両手の甲で後ろに持ち上げ、そのままの勢いで広げ ようとした。その長さ、そしてボリューム、何て素晴らしいんだ! 野口にしてみれ ば、髪長美女に囲まれながらの職場だが、その髪には指一本触れてはならないのであ る。女子職員や生徒の髪に触れることは、職員規定で厳禁とされていたからである。さ すがにフラストレーションは溜まる。目の前のご馳走をじっと眺めるがごとく、野口は 我慢に我慢を重ねていた。
 野口「ひょっとして、理愛さんより長いんじゃない?」
 斎藤「うーん、どうかなあ。私、背が低いから引きずっている部分が長く見えるだけじゃない
     かと思うんですけど」
少しはぐらかそうと思って言ってみたものの、すぐに突っ込まれることになった。
 野口「そんなことはないよ。噂では斎藤さんの髪、4メートル以上
     あるんじゃないか
って」
 斎藤「多分...あるかも知れない...」
 野口「いやー、それはスゴイよ。髪長クイーンじゃあないか」
 斎藤「そんなことないですよ。クイーンはやっぱり澤田さんですって」
 野口「本当のところはどうなの?」
それまでとは声のトーンを変えて真面目に聞いてみた。
 斎藤「4メートルちょっとかな」
 野口「絶対に校内ナンバーワンだよ! いずれにしても来週には大学生も
     測定会をやるからね
 斎藤「ええっ、それ本当ですか?」
美森は驚いた。どうしよう。私の髪、澤田さんよりも長いわ。それが明らかになった ら...。
 野口「新しいクイーンの誕生も悪くないと思うけど」
嬉しそうに笑う野口に対して美森は浮かない表情だった。
 斎藤「私、澤田さんにはとても及ばないですよ。だって、あの髪の艶は素晴らしいもの。
     あんなに長い髪なのに、髪の先まで全く傷みがないし、パサついてもいないのよ。
     私にしたら本当に奇跡よ! それに比べて私の髪、潤いがないというか、全体的に
     艶がなくなってきてるもの」
 野口「いや、そんなことはないよ。すごく綺麗だし、先細りもほとんどないじゃないか」
 斎藤「ただ長いだけよね。背はちっとも伸びずに髪ばかりこんなに伸びちゃって。それに
     澤田さんて、女性から見てもすごく可愛いし、スタイルも抜群でしょ。
     憧れちゃいますよ」
手のひらで髪を軽く撫でながら美森は笑った。

 お互いに仕事に集中して、静寂の時が流れた。ようやく仕事に終止符を打った野口 は、床一面に広がりながら長々と目の前に横たわる美森の黒髪を見つめていた。
 野口「斎藤さん、仕事はどう?」
静寂を破って美森に声をかけた。
 斎藤「ええ、何とか終わりました」
 野口「ちょうどよかった。もう今日は帰ろうよ。お腹も空いてきたしね。斎藤さん、昼から予定
     ある?」
 斎藤「いえ、特には...」
 野口「よかったらメシでも一緒に行こうよ」
 斎藤「あっ、はい...」
ためらいながら返事をした美森に言った。
 野口「ひょっとして、彼氏と約束でもあったのかなあ」
 斎藤「いえ、そんなのないです」
美森は慌てて手を振った。
 野口「本当...?」
美森を覗き込むようにして言った。
 斎藤「ええ、本当です。だって私、彼氏なんていないんですよ」
あーぁ、言っちゃった。仕方ないか、本当のことだから。私ってウソつけない性格なの よね。事実であった。美森は彼氏いない歴20数年。だから野口の誘いは素直に嬉し かった。野口も普段のフラストレーションを解消したかった。美森ともっと髪長談義を して、チャンスがあれば髪長クイーン級の見事な黒髪をこの手で感じてみたかった。美 森は書類を手際良く片付け、床に広がる黒髪をそっと手繰り寄せた。そして丁寧に頭の 上から首の部分にまとめ上げていった。お互いにワクワクしながら職場を後にしたので あった。





 中村は遅い朝を迎えていた。明け方まで好きな本を読みふけり、寝る頃には空が白み 始めていた。そのために朝食を終えたのは10時を過ぎていた。それにしても頭から片 時も離れないのは理愛のことだ。本当に髪を切ってしまうのだろうか。あの絶品の黒髪 を。でもまさか...。この問いを何度も何度も反芻しているうちに、彼女の真意を確 かめることもなく月日が流れてしまった。そんな時、何というタイミングであろうか。 想っていた人が中村を訪ねて来た。ドアが開いていたので、彼女は部屋を覗きながら声 をかけた。
 中村「あっ、理愛さん!」
想わず大きな声を出してしまった。びっくりしたような表情を見て、理愛は戸惑った。

(ここからしばらくは、理愛嬢の言葉だけ青文字といたします。)

 理愛「いけなかった?」
 中村「いや、そんなことはないよ。今ちょうど理愛さんのことを考えていたところだっ
     たから」
 理愛「えっ、どんなこと?」
興味深げに聞いた。今日は三つ折りにして、ふくらはぎの辺りまで下している。理愛の 動きに呼応しながら揺れる髪が本当に美しい。中村が初めて理愛に会った時と同じヘ アースタイルだった。
 中村「そんなところに立ってないで、さあ、入って」
理愛は静かに部屋に入り、ソファーに座った。お尻で自分の長~~~~~い髪を敷いて しまわないように、素早く髪を後ろ手に持ち上げる仕草は慣れたものである。中村が要 件を聞く前に理愛が話し始めた。
 理愛「突然訪ねてごめんなさい。今日はね、話したいことがあって来たの」
どんなこと?とは言わない。例の件であることは容易に察しがついた。黙って理愛を見 つめながら次の言葉を待った。
 理愛「父から聞いて知っていると思うんだけど...」
遂に来たか、この瞬間が。心の中で思った。理愛の話に対して何の答えも用意していな かった。
 中村「すごく大事なことだよね」
理愛は軽く頷いて話しを続けた。
 理愛「私ね、この髪、短くすることにしたの。理由は中村さんも知っての通りよ。
     もう決めたの。実の父親のためだから後悔なんてしない。自分に自信がなかった私を
     いつも勇気づけてくれたのが亡き父だったの。どんな時も私の髪を褒めてくれた。
     何の取柄もなかった私が髪を伸ばし続けることで自信を持てるようになったのよ。
     私にも人に自慢できることがあることを気づかせてくれたのが父だった。私にとって
     は世界一の父親だった。そんな父のためだから。もう自分に自信を持って生きられ
     るようになったから、だからもう...だからもう...卒業してもいいかなって」
一気に話し終えた。そして視線を足元に落とした。中村は黙って理愛の話を聞いてい た。その間、一言も発しなかった。しばらくの沈黙の後、理愛は中村を見つめながら 言った。
 理愛「中村さんが私の長い髪、すごく愛してくれているのはよくわかってる。だって、
     前の仕事を辞めてまでここに来てくれたんだもの」
彼女の言葉が頭の中で何度も響く。しかし何を言っていいのかわからない。冷静にもな れない。できればこの空間から逃げ出したい。そんな気持ちを必死に堪えた。そして心 の底から搾り出すように理愛に言った。
 中村「とても辛いよ。本当に切らなければいけないの」
理愛は深く頷いた。
 理愛「髪が短くなっても私は私よ。今までと少しも変わらない澤田理愛よ。それとも
     ショートカットの私じゃイヤ? もう嫌いになっちゃう?」
こんな時、男としてどのように答えればいいのだろうか。「長い髪が好きなの? それ とも私が好きなの? 本当はどっちなの?」世間ではよくある恋人同志の会話だ。実は 筆者もこういう場面に遭遇した経験から、どのような答えを中村に言わせようかと長ら く悩み続けた。
 中村「理愛さん、いつ...?」
 理愛「来月の下旬になるかな。夏休みに入ってからにするつもりなの」
 中村「短くすると言ったよね。どれくらいに?」
 理愛「それはわからないわ。どんなに短くなってもいいと思ってるの。でも彼らには言ったわ。
     肩より上は傷つけないでねって」
 中村「肩より...」
と言うことは、そこまでバッサリと切り落としてしまうのか。中村の心は絶望感に打ち のめされていた。理愛の横に座り、眩しいばかりに煌く漆黒の超ロングヘアーを両手で そっと持ち上げ、優しくキスをした。
 理愛「中村さん、ゴメンなさい。中村さんをこんな辛い気持ちにさせてしまって」
 中村「それ以上に辛いのは理愛さんじゃないか。これまで人生を共に歩んできた親友だろ?
     いや、そんなもんじゃないよね。もっと大事な自分の分身だよね。もし切ってしまっ
     たら、もう勤められなくなってしまうよ」
 理愛「ええ、覚悟はしているわ」
そう言って、バッグから白い封筒を取り出して中村に渡した。
 中村「これは...」
封筒を手に取りながら理愛を見た。退学届であった。
 理愛「もう決めたから」
要卒単位として位置付けられている1メートル80センチ以上の長い髪。理愛の髪の長 さであれば全く問題なくクリアできる。しかし、髪を短くすれば卒業することはできな い。
 中村「こんなに素晴らしい黒髪を...しかもまだ伸び続けているのに」
O.ヘンリーの『賢者の贈り物』を思い出していた。膝の下まで伸びたブロンドの髪を した妻。夫にクリスマスプレゼントを買うために、自慢のブロンドをバッサリと切った ストーリーだ。驚きと落胆の表情で妻を見る夫に言った言葉が脳裏に蘇る。「私の髪、 すごく伸びるのが早いのよ」自分もあの短編小説に出てくる夫の心境を味わうことに なってしまうのか...。口の中がカラカラに乾き、膝が震えだした。中村はその場面 を想像するだけでも耐えられなかった。4メートルもある黒髪が、次の瞬間にショート カットになるなんて...。
 中村「理愛さん」
 理愛「もう大丈夫。いっぱい泣いたから。本当に私は大丈夫よ」
 中村「今まで伸ばし続けてきたのに...。ほらっ、こんなに長く」
理愛の長~~~~~い黒髪を両手で広げて陽光にかざしてみた。
 中村「でも切るのは一瞬だろう?」
 理愛「そうでもないと思う」
 中村「そうでもないって?」
 理愛「彼らは私の長い髪や学校に対して相当恨んでいるみたいなの。だから私の髪を
     ボロボロにするつもり。私の哀れな姿を眺めながら鬱憤晴らしをするんでしょうね」
まるで他人事のように落ちついた口調で言った。思わず中村の顔が歪んだ。
 理愛「どんな切り方をするのか...」
 中村「バッサリ切るんじゃないの?」
 理愛「そうみたいね」
 中村「どんな...?」
 理愛「聞かないで。私も中村さんに話したくない。切るところも見られたくないの」
中村は目を閉じた。そして理愛の髪を両手に持ち、そのまま顔を埋めた。
 理愛「中村さん...」
しばらくして中村は重い口を開いた。
 中村「学校も辞めて仕事も辞めて...その後はどうするの?」
 理愛「わからない。それでも私、中村さんと一緒にいたいの...ダメ? 中村さん、
     もうすぐ新しい会社を立ち上げるんでしょ? そこの事務員に雇ってほしいな。
     私、何でもするから。髪を短くしたら、頭が軽くなるでしょ。そうしたら今よりも
     ずっと身動きも自由になるもん。小回りも利くから、本当に何でもする。
     だからお願い...」
笑顔で甘える理愛を見るだけで、胸が張り裂けそうになる。こんな時、男はどうすれば いいのだろうか。最愛の恋人にどんな言葉をかければいいのだろうか。悲しくも、今の 中村にはその答えを持ち合わせてはいなかった。


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ご 感 想 







2005.7.2(Vol.620) 初出___Cont.No.pon28    第29編へ目次へトップへ

(今回は全面にわたり、斎藤美森嬢の言葉だけ紫文字といたします。)

 これも休日出勤のメリットなのか。野口は心弾む思いでクルマを走らせた。 左には斎藤美森。梅雨の晴れ間が、いつもより明るく見えた。 美森も嬉しさを隠しきれない。軽快に流れる音楽に、膝の上でリズムを刻みながら 過ぎゆく景色を眺めていた。
 野口「何が好き?斎藤さんは」
 斎藤「うーん、何でもいいですよ。私、好き嫌いがないですから」
 野口「あっそう。男の子でも」
 斎藤「ええっ...?」
 野口「どんなタイプが好きなのかなと思って」
 斎藤「自分の考えをしっかり持っている人がいいなあ。はっきりしない人はイヤ」
 野口「何でも決めてくれる人?」
 斎藤「そう、自分が何事もすぐに決められない性格だから」
 野口「なるほどね。じゃあ、オレが決めてもいいかなあ」
 斎藤「ええ、どこでも」
野口は頭の中で行きつけの店を何件かリストアップした。給料前でちょっと苦しかったが、 自分の誘いを受けてくれた髪長マドンナのためだ。自然に囲まれたホテルのバイキングに決めた。 野口がご馳走するつもりだ。女性から特にリクエストがなく、男性に従うと言っても、 それは本音であることはあるまい。それを正直に信じて、安い軽食やファーストフードで済まそうとすると、 その代償は高くつくこともある。 女性にしてみれば、自分と付き合う価値を判断する尺度にするかも知れない。 親しい間柄なら別だが、初めての場合に安く済ませようとすると、「私って、それくらいの女なの」と思われて、 後々続かないこともある。ましてや野口にすれば、「あわよくば超ロングヘアーを」などと考えているため、 少しばかりの先行投資と思わなければならない。二人はクルマを降りてレストランに入っていった。
 斎藤「野口さん、すごく綺麗なところですね。よく来るんですか」
 野口「まさか。でも頑張った時に、自分にご褒美をあげる意味でも普段と違った空間を
     味わうのもいいと思ってね。だから今日は休日出勤のご褒美というところかな」
 斎藤「そうね。でも何だか高そう...。今日は split the bill(割り勘)でいきましょう」
 野口「いやいや、Lunch’s on me today(今日はオレのおごり)だよ」
 斎藤「えーっ、そんなの悪いですよ」
 野口「気にしない、気にしない。誘ったのはオレのほうだもん」
 斎藤「本当にいいんですか。それじゃあ、Only if you insist(どうしてもと仰るなら)」
美森は嬉しい反面、男性から初めて誘われたこともあり、緊張感を隠せない。 それを自らほぐすつもりで英語交じりで言ってみた。ちょっとおどけた表情が二人を和ませた。 お好みの料理を取ってテーブルに戻った二人は、食事中もまるで恋人同志のように笑顔が絶えなかった。
 野口「おー、やっと落ちついたよ。朝食抜きだったからね」
 斎藤「えーっ、食べてなかったの」
 野口「ギリギリまで寝てたから」
 斎藤「体に悪いわよ。朝はちゃんと食べないと」
 野口「まあそうだけどね。斎藤さんだって、朝は忙しいでしょ?」
 斎藤「そりゃそうだけど、野口さんみたいにギリギリまで寝てないから」
 野口「朝はバタバタしない?」
 斎藤「ぜーんぜん」
 野口「どうして?」
 斎藤「だって毎朝5時起きだから」
 野口「5時!ニワトリより早起きじゃない」
美森は思わず吹き出してしまった。野口とのおしゃべりがとても楽しく、時が経つのも忘れてしまった。 男性とこれほど話をしたことがなかった美森は、自分でも不思議なくらい饒舌になっていた。
 斎藤「もう慣れてるから」
 野口「新聞配達でもやってるの?」
 斎藤「違うって」
笑いながら言った。野口はコロコロと笑う美森を見ていると、普段にはない彼女の素敵な一面を発見したようだった。
 野口「よく笑う人だなあ。そんなに可笑しい?」
 斎藤「すっごくおもしろい」
野口もそんなふうに言われると嬉しい。女性が喜んでくれると男は嬉しいものだ。 男はそのために生きていると言ってもいいかも知れない。
 野口「そうかなあ。まあそれはさておき、その5時起きは何のためなの
 斎藤「髪のお手入れ。半端じゃないから、この長さ。梳かしてまとめるのに時間が
     かかるの。急いでいる時なんか、誰かに手伝ってもらいたくなるのよね」
野口でなくても、喜んでお手伝いに駆けつけたくなるのは作者だけではあるまい。 美森の超ロングをこの手でブラッシングしている自分を想像してしまった。いいだろうなあ。 こんな長い髪、毎日どんなふうにしているのだろうか。 寝る時、起きた時、出かける時、部屋でくつろいでいる時、お風呂に入る時、そしてトイレの時...。 もう野口の頭の中で、美森の色んな姿が浮かんでは消えていく。食事をするまではよかった。 しかし、その後がいけない。このまま彼女をクルマで送っていくだけでいいのか。 そんな心の叫びがこだまする。まとめたままの髪をただ見るだけで...。

 学生寮に近づいていく。野口は道を変えた。そして小高い丘にクルマを止めた。 三方を山に囲まれた京都。唯一南には山がなく、広々とした光景を眼下にすることができる。 宇治川と桂川が緩やかに流れ、その合流地点の周辺に広がる田園地帯の緑を傾きかけた太陽が優しく照らしていた。
 斎藤「うわーっ、きれいな景色ね。近くにこんな素敵な場所があったなんて知らなかった」
 野口「いい景色だよね」
二人はしばらく、言葉もないままに窓の外を眺めた。その間も野口の心は忙しく動いていた。 横目で美森を見たが、夕映えに見惚れているようである。よし、思いきって言ってみよう。それが今日の目的なのだから。
 野口「ねえ、斎藤さん」
美森は振り返って野口を見た。
 野口「髪の手入れ、すごく大変だって言ってたけど、それでも伸ばそうと思ったのは
     どうして?

 斎藤「みんな気になるのよね。こんなに長いと」
 野口「あっ、ゴメン。何か悪かったかなあ、こんなこと訊いて」
 斎藤「そんなことないよ。必ず質問されることだから。今まで何十回、何百回答えたかも
     知れないなあ」
にっこり笑って言った。
 斎藤「簡単に言うと、長い髪が大好きだから。生まれつきかもね
 野口「生まれつき?」
 斎藤「そう、生まれつき。私ね、3歳の時に母に連れられて床屋さんに行ったの。そして
     床屋さんが私の髪を切ろうとした時に、びっくりするくらい大きな声で泣きながら
     お店の外に出ようとしたらしいの。それからは母も私の髪を切ろうとしなかった
     みたい」
 野口「じゃあ、それから今まで」
 斎藤「そういうことだけど、色々あったわ」
 野口「周囲の圧力とか...」
 斎藤「そうね。3歳の時は無事に済んだけど、小学校に入学する時は肩のところまで
     揃えなさいって」
 野口「その時も頑張ったんだ」
 斎藤「何とかね。私のおばあちゃんが強力な味方だったの。髪は女の命だからと言って、
     いつも私を庇ってくれた。だから母も仕方ないといった感じで見過ごしていたのよ」
 野口「でもすごいね。女の執念だよ。この髪は何があっても絶対に切らないっていう」
 斎藤「そんな感じね。でもこの髪がトラブルメーカーになったこともあったなあ。
     何と言っても就職に失敗したこと」
 野口「えっ? 髪女に就職が決まったから万事OKじゃないの」
 斎藤「野口さんには黙っていたけど私ね、他の大学を卒業してるの」
 野口「ほんとに?」
 斎藤「アデューク女学院の国文科なんだけどね」
 野口「アデュークと言えば名門のお嬢様じゃないの」
 斎藤「そんないいもんじゃないんだけど...。でも、就職はどこからも内定が取れなくて。
     大学の先生にも言われたの」
 野口「これの事?」
手でハサミのポーズをして見せた。
 斎藤「うん。でも、それだけは絶対にできないと言い張ったわ。それで結局、就職できない
     まま卒業したの。実家に帰っても何もしない日が続いて...。そんな時、父が
     私のために知り合いで工務店を経営している社長さんに頼み込んで、
     そこの事務員として雇ってもらったの」
 野口「それはよかったじゃないか。それがどうして髪女に来たの?」
 斎藤「実はね、就職した工務店がとんでもないところだったの」
 美森は当時の様子を少しずつ思い出しながら野口に語った。
 美森の父親と知り合いの社長は、ほとんど事務所にはおらず、経理担当の中年女性1人と社長の息子、 そして美森の3人だけの職場だった。 社長の息子は専務という立場であったが、俗に言う社長のバカ息子で、ほとんど仕事はしない。 事務所に出て来ると、スポーツ新聞を広げたり、机に足をのせて爪を切ったりする始末。 しかも迷惑を気にすることもなくタバコを吸う。その煙を美森は極端に嫌がった。 事務所内の空気は汚れるし、大切なロングヘアーがタバコ臭くなってしまうのが我慢できなかった。
 ある日、美森はタバコの煙を手で払いのけるような仕草をした。 それを見たバカ息子は、わざと美森のそばへ寄って来てタバコを吸うのであった。 そしてその煙を大きくまとめたお団子に吹きかけた。何も言えず、美森は我慢した。 段々とその嫌がらせがエスカレートして、バカ息子は美森のお団子を手で握りながら力まかせに引っ張った。 その力に耐えきれず、お団子は崩れ、乱れた髪の一束が床に流れ落ちた。 男はその髪を無造作に持ち上げ、直接タバコの煙を吹きかけたのだ。 「やめて下さい!」と叫ぶ美森の声が聞こえないかのように、男は黒髪への虐待を止めなかった。 そんなことが度々あった。美森の心も髪もボロボロになっていくように感じた。

 そして最悪の日を迎えた。取引業者との懇親会があり、美森も参加せざるを得なかった。 酒が入るとみんな陽気になる。宴も盛り上がり、そろそろ時間になりかけた頃、あの男が豹変したのである。 バカ専務はいきなり美森のまとめ髪を掴み、一気に解くやいなや、 あまりにも長い黒髪を引っ張りながら広い宴会場を走り回った。 突然のことなので、何が何だかわからなかった美森。両手で髪の根元を必死で持ちながら泣き叫んだ。 ズルズルと体ごと引きずられていく美森。しかし男は止めなかった。周りは誰も手を出そうとしない。 社長の息子ということで、みんなが遠慮してのことだろう。
 足元がふらついてきたために、バカ男はようやく蛮行に終止符を打った。 ショックのあまり、その場に伏した美森を誰一人助けようとはしなかった。 座敷に長々と横たわった黒髪を無言で見つめるだけの出席者たち。そんな静けさは長くは続かなかった。 どこかへ消えていたバカ野郎が再び美森に近づいてきた。 光る凶器を手にした男は、座敷を這う見事な超ロングを片手で掴むと、 そのままグルグルと手に巻きつけながら高々とその手を掲げた。 そして次の瞬間にもう一方に持った光る凶器で一撃を食らわそうとしたのである。 さすがにこの時ばかりは宴に参加した業者の男性たちが止めに入ってくれ、最悪の事態を逃れたのであった。 その時に決意した。父のために今まで我慢を続けてきたが、命の次に大切な黒髪に手をかけられたのでは会社にはいられない。
 次の日から会社を辞めた。その後は仕事にも就けず、両親とも気まずくなっていった。毎日が憂鬱な日々。 何かあると美森の髪が親子喧嘩のきっかけになった。悩みを聞いてもらえるのは友人だけだったが、 何気ない会話から当時の京都女学院大学の話を聞いた。その友人の話では「髪が長くなければ入学できない大学」だという。 そんな大学が本当にあるのだろうかと、すぐには信じられなかった。しかし、その時の美森の行動は素早かった。 翌日には京都へ行き、澤田学長に面会を求めていたのである。
 斎藤「そこで学長に頼み込んで編入を許可してもらったの」
 野口「そんなことがあったのか。斎藤さん、信念だよね。辛いことがいっぱいあったのに、
     長~~~~~い黒髪のためによく頑張ったよ!」
自分の信念に基づいて行動したことに共感してくれ、しかも髪にまつわる長話にも付き合ってくれた野口に 気持ちが一気に傾いていった。
 野口「そんな苦しみにも負けず、伸ばし続けてきた大切な髪なんだね。もう何があっても
     切れないよね」
 斎藤「うん。でもね...」
そっと美森の肩に手をかけて言った。
 野口「でも...何?」
 斎藤「私は絶対に切りたくないの。でもね、こんな髪してると誰もお嫁にもらって
     くれないでしょ」
 野口「そんなことないって」
 斎藤「でも結婚したら家事も育児も、こんな髪でできないもんね。だからいつかは...」
 野口「そんな話はよそう。それよりさあ、斎藤さんの話を聞いて俺、斎藤さんの髪が
     もっともっと伸びるように、そしてずーっと超ロングヘアーでいてくれるように
     応援するよ」
 斎藤「嬉しい野口さん、ありがとう。野口さんに私の話を聞いてもらって、何だか心が
     スーッと軽くなったみたい」
 野口「これからも素敵な髪の話、色々と聞かせてよ」
 斎藤「えっ、本当に? 本当に聞いてくれるの?」
 野口「ああ、いいよ。だって今言っただろう。オレは応援団だって」
 斎藤「そっかー、私の応援団か」
美森は野口の腕伝いに体を預けていった。顔を野口の胸に埋めるように。
 野口「ねえ、斎藤さん。折角だからさあ、その自慢の黒髪を見せて欲しいなあ
 斎藤「髪を...」
野口はゆっくりと頷いた。
 斎藤「でも、解いたら大変だから...」
 野口「このまま学生寮まで送るから」
美森も断る理由などなかった。自分のことをこれほど認めてくれる男性が今までいたであろうか。 自分の辛い経験と同じ気持ちを味わってくれたように感じた美森は、野口が自分の一番の理解者に思えた。 同時に、美森にとって野口は一番大切な人になっていた。 野口の顔を間近に見ながら小さく笑い、両手をゆっくりとまとめた髪に持っていった。 そして労わるように小さな白い手が動く。野口は胸の高鳴りを感じながら、前方を見たり、助手席に視線を送ったりしていた。 やがて大きくまとめられた髪が、美森の膝の上に重なり合った。
 野口「うわー、すっごいねーっ! 斎藤さんのこれまでの人生というか歴史というか、
     何か本当にすごいって感じだなー」
興奮しているせいか、我ながら何を言っているのだろうか。全く意味不明の言葉を並べている自分が可笑しかったが、 美森の黒髪が素晴らしいということだけは伝わったようだ。
 斎藤「自分でも、こんなに伸びるなんて思わなかった」
 野口「その髪、ちょっと持たせてくれない? 」
美森が軽く頷いたのを幸いに、野口は両手で美森の細い首を囲むようにして両肩にかかる髪を一つにまとめた。 そして自分の方へ引き寄せた。それでも圧倒的な長さの黒髪の大部分が、まだ美森の膝の上に重なっていた。
 斎藤「髪、ちょっと調子悪くって...」
 野口「どこが? すごく素敵だよー。微かにシャンプーの香りがするね」
 斎藤「髪の先の方がバサついてるの。本当は毛先だけでもカットしたいんだけど、
     自分ではどうしても切れなくて」
 野口「切ったらダメ! 絶対にダメだからね」
野口は少しずつ美森の髪を自分の膝の上に手繰り寄せていく。
 野口「優しいね、この感触。言葉にすると難しいんだけど、この柔らかさ」
 斎藤「こんなの初めてよ。男の人に私の髪を優しく触ってもらうの」
美森は今までに感じたことがない満足感に浸っていた。
 野口「みんな素敵過ぎて触れなかったんじゃないのかなあ」
学校では指一本触れることができない超ロングを今、この手にしっかりと掴んでいた。 野口は髪の束を膝に置き、長袖をたくし上げた。
 斎藤「何してるの?」
 野口「これを一度やってみたかったんだ」
そう言いながら、自分の腕にグルグルと巻き始めた。
 斎藤「何それっ?」
野口の嬉しそうに髪を巻きつける仕草を見て、美森は可笑しかった。 美森も一緒になって自分の長~~~~~い黒髪を野口の手のひらから二の腕にまで巻きつけていった。
 野口「この感触が最高だよー! 折角だから、長さを測ってみようよ
 斎藤「えーっ、測るの...」
ちょっと戸惑いながらも、野口のペースに負けてしまった。 両手に美森のロングヘアーを巻きつけたままで、そっとダッシュボードに手を伸ばして巻尺を取り出した。
 野口「斎藤さん、この髪をちょっと元に戻してくれるかなあ」
そう言って、巻きつけた髪を美森に解いてもらった。それから後ろの座席に乗り移った野口は、 シートをフルフラットにして超ロングヘアーをそっと手で持ち上げて後ろにやった。
 野口「斎藤さん、この先を頭のてっぺんで押さえて」
美森は言われた通りにすると、巻尺の目盛を気にするように後ろを向いた。 髪と巻尺を慎重に合わせながら髪先に向って目盛を追った。
 斎藤「どれくらいあるのかなあ...」
 野口「すごいねー。めちゃくちゃ長いよ!」
5メートルしかない巻尺の残りが少なくなってきた。
 野口「やっぱり髪長クイーンだよ! オレが思った通りだよ、斎藤さん」
 斎藤「そんなにある?」
 野口「4メートル以上だよ!
 斎藤「えーっ、教えてよー」
 野口「すごいよー」
 斎藤「だからー、どれくらいなの?」
 野口「4メートル...」
 斎藤「4メートル何センチ?」
 野口「4メートル32センチ!!
 斎藤「そんなにあったんだ!」
 野口「ところで斎藤さん、身長は何センチ?」
ちょっと恥ずかしそうに美森は答えた。
 斎藤「150センチなの。チビでしょ」
 野口「150センチか。可愛いよ。と言うことは、3メートル近くも引きずってるんだよね!
読者諸氏には想像もつかない長さだろう。3メートルも引きずりながら生活している女性なんて。 これだけの超ロングなら、理愛を凌ぐことはほぼ間違いないだろう。 野口はこの興奮に酔いしれながらクルマを走らせた。このまま時間が止まってくれればいいのに。 美森も同じ思いだった。生まれて初めてのデートと言える素敵な一日になった。辺りは日が沈んで幻想的なトワイライト。
 野口「今日は本当にありがとう。昼飯だけと言って誘ったのに、日が暮れてしまって
     ゴメンね」
 斎藤「ううん、楽しかった。野口さん、こちらこそありがとう」
 野口「またドライブへ行こうか」
 斎藤「ええ、色んなところへ連れて行って」
二人にとって、今日という日は忘れられない思い出になったことだろう。





 理愛はがっくりと肩を落としながら自宅に戻って来た。もうダメかも知れない。 大切な人を失ってしまうかも知れない。中村さんは私のことを嫌いになってしまうのだろうか。 髪を切ってしまったら、魅力がない女だと思うのだろうか。元はと言えば、私の髪を愛してくれて髪女に来てくれた人だもの。 それが普通のどこにでもいるショートカットの女の子になってしまったら...。やっぱり幻滅させてしまうだろうな。 周りには髪が長い女の子ばかりだし。理愛はそんなことばかり考えていた。
 中村も落ち込んでいた。愛する彼女が苦しんでいるのに、何もしてやれない自分を責めた。 髪を切らないでくれと頼んでも埒が開かないことくらいわかっているつもりなのに、つい口に出してしまう。 暗い週末が終わり、重苦しい気分で出勤した。
 斎藤「部長、おはようございます!」
 中村「ああ、おはよう」
美森の弾んだ声とは裏腹に、小さな声で挨拶を返した。美森を始め、野口や小栗栖、そして西園寺もその暗い表情に驚いた。 こんな部長を今まで見たことがなかったからだ。秘書役のオグリが少し遠慮気味に言った。
 小栗栖「部長、あの...澤田さんがまだ出勤していないんですけど...」
 中村  「えっ、理愛さんがまだ...」
その瞬間、あの白い封筒を思い出した。
まさか。そんなはずは...。もしかすると、もう髪を...。中村はその場に立ち尽くしてしまった。


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2005.8.1(Vol.632) 初出___Cont.No.pon29    第30編へ目次へトップへ

 中村は理愛が欠勤していることを聞くと、しばし呆然としていたが、無言で奥の副学長 室へと消えた。部署のスタッフたちも気にはなったが、要領を得ないままに仕事を始め た。椅子にどっかと座った中村は、早速澤田学長に連絡した。しかし不在だった。どうし たのだろうか。髪を切る決心をして、その場所に向かったのだろうか。中村にすれば仕事 どころではない。じっと眼を閉じていても、心のざわめきは収まらなかった。一昨日の土 曜日、理愛と会って話した後、もやもやとした気分を振り払おうと一人で居酒屋に出かけ た。その途上で、偶然にも大学時代の同窓生と出会い、二人で飲むことになったのであっ た。その時の会話が頭から離れない。少しばかりの後悔の念が中村を苦しめるのであっ た。

 それは理愛が突然に中村を訪ね、彼女の髪について話し合った日のことであった。もう 切るしかないという理愛。それを何とかして止めさせようとする中村。話はいつまで経っ ても平行線を辿り、虚しいままに終わった。同窓生と会ったのはその夜だった。
 中村「ほんとうに久しぶりだなあ」
生ビールを半分くらい一気に飲み干した。
 吉田「まさかおまえとこんなところで会うとはなあ。京都で仕事をしていたのか」
 中村「今年からなんだけどな」
 吉田「噂には聞いていたけど、辞めたんだって。自分でつくった事務所なんだろう?」
 中村「うん。若手を育てる意味もあるけど、俺が新しい分野にチャレンジしたかったと
     いうのもあってね」
同窓生の吉田は中村の名刺を見ながら言った。
 吉田「女子校か。いい職場じゃないか。羨ましいねえ、若い女の子がいっぱいいてさあ」
 中村「外から見ただけではわからないよ」
その後、大学時代のことや仕事のことなど、懐かしい話題に時間も忘れた。
 吉田「ところでおまえ、まだ独身なのか。相手はどうなの?」
 中村「うん、まあ好きな子はいるんだけどね」
 吉田「ほう、そうか。じゃあ決まりだなあ。どんな感じの子なの」
 中村「俺が事務所を辞めて京都まで来たくらいの子だよ」
 吉田「そんなに惚れたのか。ますます興味が出てきたな。おまえが惚れるくらいのベッピン
     さんてどんな人なんだよ」
 中村「そんなに興味あるか?」
 吉田「大ありだよ!」
中村は携帯電話を取りだし、保存してある理愛の画像を見せた。
 中村「こんな感じの子だよ。同じ職場なんだけどね」
愛くるしい理愛のアップが小さな画面の中で微笑んでいる。
 吉田「可愛いねー!めちゃめちゃ美人じゃないか。おまえにはもったいないよー。
     で、彼女いくつ?」
 中村「23かな」
 吉田「おいおいっ、23ておまえ...。それって犯罪行為じゃないのかよー。ひとまわりも
     違うじゃないか」
 中村「まあ、俺が子どもっぽいというか、彼女が大人びているというか...」
 吉田「羨ましいよなあ、こんな若い女の子と付き合えるなんて。これも女子校勤めの
     メリットだな。もっと見せてよ、彼女の写真をさあ」
中村は続けて理愛の画像を数枚見せた。アップの写真から、少しずつ全身を写したものに 変わっていった。
 吉田「んっ? 何だこれ?
 中村「これって?」
画像を確認して中村が言った。
 中村「髪だよ」
 吉田「...」
しばらくその画像を眺めていた吉田は言った。
 吉田「髪っておまえ...。これさあ、どこまで伸びてるの?」
画像を次々と切り換えた。そして最後に理愛の全身と、足元から前方に這わせた自慢の黒 髪が長々と伸びた画像を吉田に見せた。
 中村「長いんだよ、彼女の髪。ロングヘアーといっても、普通の女の子みたいに背中や
     腰までの長さじゃないんだ」
身長をはるかに超えて床を引きずるその黒髪を見て、吉田は口をぽかんと開けたまま中村 の方を向いた。
 吉田「こ、これっ...。何じゃこれーっ! 化け物みたいに長いじゃないか!」
 中村「初めて見て、驚かない人はいないよ」
 吉田「こんな化け物みたいな髪で、普段はどうして生活してるんだ?」
 中村「なあ吉田。その化け物というのはちょっとやめてくれないか」
感情をグッと堪えて落ちついた口調で言った。
 吉田「ああっ、すまん。悪かったよ。でも本当にすごいよなー。こんな化け物...あっ、
     いやいやすごい長さだ。こんな女の子が今の時代にいたなんて信じられないよ。
     平安時代に逆戻りしたみたいだ。よくこんなに伸ばしたよなあ。この髪、
     何センチくらいあるの?」
 中村「何センチというか、何メートルの世界だけどね」
 吉田「へーっ」
 中村「4メートルちょっとかな」
 吉田「何? 4メートル! そんな化け物みたいな髪をして、よく生活できるなあ」
普通では考えられない長さなので、化け物と言われても仕方がないなと中村は諦めた。
 中村「まあ,髪の手入れは相当大変だけどね。生まれてからずーっと伸ばし続けて
     いるんだ。そして今でもまだ伸びているから驚きだけどね。最近測ったんだけど、
     4メートル3センチあったよ」
 吉田「本当に信じられないよ。実際に見てみたいなあ。この化け...いや、長い髪を。
     結婚式には呼んでくれよな。でもこの髪で結婚生活も大変だなあ! 二人三脚で
     髪を持ち歩いてやらないとなあ」
 中村「...」
元気のない表情を見て、吉田は気になった。そう言えば、楽しそうな酒でもなさそうに思 えた。
 吉田「うまくいってないのか?」
無言で頷いた。そして事の次第をすべて話した。理愛が髪を切ることや今日の彼女とのや り取りの一部始終を。ずっと中村の話を聞いていた吉田だったが、新たに注文した生ビー ルを少し飲んでから切り出した。
 吉田「そうか。いつも冷静で温和な性格のおまえが、ここまで追い詰められるような気持ち
     になるのを、俺は初めて見たよ。それほど理愛さんという女性に惚れたってことだな。
     まあ、俺には女が髪を伸ばそうが切ろうが何とも思わないけど、彼女のとてつもない
     ロングヘアーに心を奪われたようだな。でも、今の話を聞いて思ったよ。あれほど
     冷静で鋭い分析をするジャーナリストのおまえでも、やはり生身の人間だなって」
中村は黙ったまま、ビールを少しずつ舐めるように口に入れる。
 吉田「もう一度、彼女の写真を見せてよ」
そう言って、中村の携帯電話を手に取り、しばらく眺めていた。
 吉田「何度見ても、すげー美人だよなあ。スタイルも抜群だし。うーん、俺ならこの髪を
     バッサリ切って、おしゃれ染めしてさあ、軽い感じにしてもらうけどなあ。いくら何でも
     こんなに長いと邪魔だろう。そうすればさあ、モデルでも悪くないよなあ」
言い終わるや否や、怒りに満ちた中村の形相に気づいて慌てた。
 吉田「いや、悪かった。ゴメンゴメン。個人的な好みをあれこれ言うつもりはないんだ」
中村の気持ちを考えて、自分の失言を詫びた。そして話の矛先を変えようと思った。
 吉田「まずはおまえのミスショットが2つあることを教えてやるよ」
 中村「ミスショットだと?」
 吉田「そう、ミスショットだ。髪を切る切らないというやり取りだけど、彼女が髪を切りたい
     と思っているなら、それでいいじゃないか。でも今の話からすると、彼女自身も
     切りたくないんだろ?」
 中村「その通りだ」
中村は少し冷静になって友人の話に耳を傾けるようになってきた。
 吉田「そうだろうなあ。生まれてからずーっと伸ばし続けてきた髪だ。彼女にとっては宝物
     のようなものだよなあ。そんなに簡単に切れないだろう。そのことで、どれほど
     彼女が苦しんでいるか。おまえ、考えたことあるのか?」
 中村「そりゃあ、あるさ!当たり前だろう!! だからこんなに苦しんでいるんだよ」
 吉田「いや違う!それはおまえの立場で苦しんでいるだけだ。おまえの大好きな
     ロングヘアーが切られてしまうことに対して苦しんでいるだけなんだ」
 中村「言っていることがよくわからないぞ」
苛立ちを隠せない表情で吉田に言った。しかし、吉田は諭すような口調で中村に言った。
 吉田「それはなあ、おまえの立場での話だ。本当に苦しんでいる彼女の身になって
     話をしたかって言ってるんだ。女っていうものは、男に相談する前に自分で
     結論を出してるもんなんだよ。ただ、それを後押ししてもらいたいだけなんだ」
 中村「それなら、俺はどうすればよかったのさ?」
 吉田「共感してやるんだよ。彼女と同じ気持ちになってあげることなんだ。別に解決策
     を教えてもらいに来たわけじゃないだろう。そんなに簡単に話が済むわけは
     ないことくらい、当の本人も十分知っているはずさ。彼女が苦しんでいるのに、
     おまえが髪を切らないでくれと繰り返すばかりじゃ、余計に彼女を苦しめる
     結果になるだけだと思わないのか!」
中村は自分の言ったことを心の中で反芻していた。そして、横にいる友人の言う通りだと 思うようになった。
 中村「そう言われてみれば、俺は何も言えないよ。彼女を傷つけてしまったんだな...」
寂しそうにぽつりと言った。
 吉田「おまえが力になってやらないと、彼女は頼るところがないじゃないか。そっと
     寄り添ってやれよ。そして彼女を元気づけてやらなきゃ」
吉田は中村の肩をぽんと叩いて言った。
 吉田「それにもう一つ、ミスショットをしているよ。全くおまえらしくないミスショットをな」
 中村「それも教えてくれないか」
 吉田「彼女の父親が借金するために、娘の髪を担保にするなんて聞いたことがないぞ」
 中村「イギリスでの話だ。日本人の、しかも素晴らしい黒髪の魅力がそうさせたのだろう」
 吉田「まあ、百歩譲ってそれはいいとしても、その契約書をおまえは見たのか?」
 中村「それは彼女に見せてもらった。彼女の父親の筆跡でサインがしてあった」
 吉田「おまえ、本当にそれを信じているのか? もっと詳しく調べる必要があると思うが」
 中村「...」
 吉田「イギリスなら、俺も少しばかりは人脈もある。彼女の父親が勤めていた商社は?」
 中村「紫に雲と書いて紫雲商会(しうんしょうかい)という専門商社だ」
 吉田「おう、紫雲ならよく知ってるさ。俺の友人がロンドンの支店長をやってるよ」
 中村「本当か!それなら彼女の父親も知っているかも知れないな」
 吉田「何という名前なんだ?」
 中村「桜葉さんという...」
思わず言葉を遮って吉田が言った。
 吉田「桜葉さんか!あの人には俺、現地で世話になったよ!そうか、あの桜葉
     さんの娘におまえが惚れたというわけか。世間というのは狭いものだなあ。
     中村、この件は俺に任せろ。おまえには学生の頃から何かと世話になった
     からな。その恩返しのつもりで調べてみるよ」
澤田理愛が学長の養女になる前の名は桜葉理愛。そして彼女の実の父親をよく知る中村の 友人が、奇妙に思える契約に至った経緯を調べてみるという。中村にとっては非常に心強 い援護になるかも知れない。
 中村「頼む!」
吉田の手を取り、がっちりと握手をした。


 そうか。俺は理愛さんの気持ちを何も理解していなかったのか。昨夜の友人に言われた 言葉を一つひとつ思い出していた。そのまま椅子に腰掛け、しばらくの間、何もせずに窓 の外を眺めていた。そこへコーヒーを持ってオグリが入ってきた。そして遠慮しながら中 村に声をかけた。
 小栗栖「部長、コーヒーが入りました」
 中村  「ああ、ありがとう」
オグリが入れてくれたコーヒーを静かに飲みながら、部屋をそっと出ていこうとする彼女 に言った。
 中村  「オグリさん、ちょっとここへ掛けて」
部長に言われるままに、オグリは椅子に座った。長~~~~~い黒髪を気遣うように両手 に持ち、膝の上にそっと置いた。今朝から様子がいつもと違うので、オグリは遠慮ぎみに 訊いてみた。
 小栗栖「あの...部長、今日は何だか元気がないようなのですが...」
 中村  「うん、ちょっとね。昨夜は久しぶりに大学時代の友人と会ったから、飲み過ぎて
      しまってね」
 小栗栖「何だ、そうだったんですか。部長にしては珍しいなと思いまして」
 中村  「いや、申し訳ないね。こんな様で出勤してしまって」
部長の言葉で少しは安心したオグリであったが、それでも理愛のことが心配であった。
 小栗栖「部長、澤田さんはどうされたのですか?」
 中村  「うん...学長に連絡を取ってみるよ」
部長と今週の予定を確認して部屋を出ようとしたオグリを再度呼び止めた。
 中村  「あっオグリさん、ちょっと...」
 小栗栖「えっ、何ですか部長」
顔だけを中村の方に向けて立ち止まった。床を引きずる長~~~~~い黒髪の動きも止 まった。
 中村  「いつも綺麗に手入れしているよね」
普段はほとんど髪の話題を口にしない部長からの言葉が意外に思えた。
 小栗栖「髪ですか。ええ、まあ...。同じ職場に素敵な黒髪の人がいると、自分も
      頑張らなくっちゃと思いますからね。それに部長が私に仰ったでしょ。
      髪女のイメージガールのつもりで、いつも髪の手入れは念入りにって」
オグリの言葉を聞きながら膝をついてしゃがみ込み、オグリの髪を両手で拾い上げた。
 中村  「素敵だね!本当に綺麗だ」
手櫛でオグリの超ロングヘアーを数回梳いた。そして左手に漆黒の黒髪を握り、大きく両 手を広げて右手に髪先の方を持った。顎から首に彼女の髪を感じた。さらに上を向いて、 その髪で顔を覆い尽くした。柔らかい感触と優しいシャンプーの香りが心地よい癒しを与 えてくれた。その髪の束を首から掛けて両手に持ちながら言った。
 中村  「オグリさん、もしね...この髪を切らなきゃいけないようになったらどうする?」
 小栗栖「ええっ?」
 中村  「やっぱり切るとなると、考えるよねえ」
 小栗栖「考えるというより、絶対にイヤです。切れと言われても、それはちょっと...
      私にはできません」
当惑しながらオグリは答えた。いつもは優しい雰囲気の彼女も、この時ばかりは不安そう に中村を見た。
 中村  「でも、いつかは切ることに...」
 小栗栖「部長、どうしたんですか。やっぱり変ですよ、今日の部長は。どうしてそんなこと
      仰るのですか」
 中村  「いや、悪かった。何事も初めがあれば終わりもあるものだから、そんな良からぬ
      ことを考えてしまってね。申し訳ない」
ゆっくりとオグリの髪を撫でながら言った。
 小栗栖「それなら心配ご無用です。切るつもりは全くありませんから!」
不安げな表情は陰を潜め、愛らしい笑顔で中村に言った。しかし、オグリはいつもと違う 中村の様子が気になった。


 中村はすぐさま学長室を訪れた。そして澤田学長に理愛のことを尋ねた。重い口を開い た学長は事の次第を中村に話し始めた。大学を中退して、近日中に髪を切ることを聞かさ れた学長も断腸の思いだという。学長自らも彼らを訪ねて交渉をした。何とか理愛の髪を 切ることだけは回避できないものかと。それ以外の要求には前向きに善処すると伝えた が、希望は叶えられなかった。彼らは理愛の髪にハサミを入れないことを受け入れる見返 りとして、髪女の生徒全員の髪を腰まで切り揃えるように要求した。理愛が髪を切らない ならば、生徒たちの髪を切れという。彼らはあくまで断髪を要求し続けた。いくら理愛を 助けたいと思っても、そのために生徒たちの黒髪を犠牲になどできるわけがない。解決の 糸口を見つけたいと願いながらの交渉であったが、結局はまとまることもなく決裂した。
学長の話を聞いて、理愛の絶品の黒髪が失われることが決定的になったことを中村も認め ざるを得なかった。このまま学校関係者に隠すことはできないという判断で学長と中村は 一致し、スタッフに事の詳細を告げることを決めた。


 午後から髪長統括部で緊急会議が行なわれた。中村部長の指示で全員が部屋に集まっ た。いつもは接客に使う副学長室のテーブルをメンバーが囲んだ。そして神妙な表情の中 村がみんなの顔を眺めながら口を開いた。
 中村  「みんなに集まってもらったのは、私から報告しなければならないことがあるからだ」
集まったスタッフたちも、察しがついていた。おそらく理愛のことだろうと。
 中村  「澤田理愛さんのことなのだが、実は彼女の個人的な理由で大学を退学する
      ことになった。したがって職員の内定も辞退したものと見なすことになる」
言葉が終わった後も、しばらく緊迫した空気が部屋中を覆っていた。最初に質問したのは 美森であった。
 斎藤  「あの...、あまりに突然のことなので...。何故、退学しなければいけないの
      ですか?」
やっとの思いで中村に質問した。
 中村  「これは個人的な問題なので、詳しくは話せない...」
 野口  「部長、話せないって、それじゃあ納得できないですよ」
 小栗栖「そうですよ。単位もほとんど取っているし、あと少しで卒業なのに」
 西園寺「どうしてなんですか」
矢継ぎ早の質問に困惑した様子だったが、中村は真実を話すべきだと思った。
 中村  「理愛さんは髪を切ることになった。プライベートなことなので
      詳しくは言えないが、これは本当のことだ。学長も既に承知しておられる」
 小栗栖「えーっ、どうして髪を...」
 斎藤  「そうよ、髪を切ることと退学とどういう関係があるんですか」
 中村  「髪の長さが要卒単位として認定されることは、みんなも知っているだろう」
 野口  「1メートル80センチ以上ですよね。理愛さんなら何の問題もないじゃないですか」
 西園寺「ちょっと待って下さい! ひょっとして、その長さをクリアできないから卒業でき
      ないの?」
 斎藤  「まさか...」
 小栗栖「ええっ...ということは、認定できないほど短くするってこと?」
中村は深刻な表情で頷いた。
 斎藤  「どういうことなんですか!」
美森は自分の髪の長さが原因ではないかと思い始めた。理愛よりも髪が長いということ が、彼女のプライドを傷つけたのではないだろうか。測定会でそのことが明らかになる前 に、自ら髪を切ろうとしているのではないか。そんな美森の気持ちを瞬時に悟った中村 は、慌てて美森に言った。
 中村  「斎藤さん、気になることがあるようだけど、髪の長さで勝った負けたという
      次元の問題ではないんだ。これは彼女と実の父親との問題なんだ。
      まあ...これ以上は話せないんだけど、理愛さんは近日中にも 髪を切る。
      それも想像以上に短く...」
美森は両手で口元を覆った。オグリも西園寺も涙目になっていた。野口も信じられないと いった顔をして動かなかった。あんなに素晴らしい超ロングの黒髪が、無惨にも失われて しまうことを考えると、このやりきれない気持ちをどうすることもできなかった。中村も 苦渋に満ちた表情になり、沈痛な面持ちで黙り込んだ。
 小栗栖「いくら何でも...」
必死に話そうと思うが、こみ上げてくる気持ちが涙声になって途中で途切れた。
 中村  「もうあの素晴らしい黒髪...長~~~~~い艶やかな黒髪を見ることは
      できないだろう。バッサリとこのあたりまでカットしてしまうからね」
弱々しく言いながら、中村は両手を肩のところに当てた。
 中村  「この件は生徒たちには内密にしてもらいたい。理愛さんはしばらく休学すると
      伝えるつもりだ」
みんなは黙ったままだった。





 その頃、理愛は彼らのいる事務所へ向っていた。自慢の黒髪を幾重にも折りたたみ、背 中の真中までの長さにしていた。黒いネットで覆い、あまりにも長すぎる黒髪を窮屈そう にまとめていた。こんなスタイルの理愛を見たことはなかった。少し早足で歩いているた めに、前髪が眉の上で揺れていた。事務所に着いた理愛は応接室に通され、彼らが来るの を待っていた。しばらくして彼らが入って来た。
 理愛「退学してきました」
いきなり黒田の顔を見るなりそう言った。
 黒田「よく決心したな。これで長年にわたって君臨した髪長クイーンの地位も明け渡す
     ことになるのか」
薄笑いを浮かべながら言った。黒田は髪長反対派の急先鋒であり、仲間の茶谷とともに髪 女を追われた人物だ。澤田学長とは学校創設以来の付き合いになるが、しばしば学長との 対立を繰り返してきた。
 茶谷「自慢の髪を失ってからはどうするんだ?」
 理愛「もう学校には戻りません」
 茶谷「学長もさぞ落胆しているだろうなあ。しかし、こればかりは仕方ないことだ。おまえの
     父親が交わした契約だからな」
 黒田「それはそうと、今日の髪はまた小さくまとめたものだ。もう髪を自分で短くしたのか」
 理愛「そんなこと、自分ではできません。きちんとまとめただけです」
 茶谷「そうか。でも、そんな煩わしいことも必要なくなる。これから暑い夏だ。さっぱりして
     涼しくなるぞ」
 黒田「そう。こんなに長いと、見ている方も暑苦しいからなあ。近所迷惑というものだ。
     きれいさっぱり短くするに限る。あんなに長いと気持ち悪いぞ」
理愛は彼らの罵詈雑言を黙って聞き流していた。そして話の切れ目に理愛が切り出した。
 理愛「1つお願いがあります」
 茶谷「髪を切らないでくれという願いは叶えられないがなあ。そう言えば、学長が髪を
     切らないでくれと何度も押しかけて来たよ」
 理愛「えっ、父が...」
 黒田「何度来ても、仕方がないのになあ」
そう言った後で、茶谷と黒田は理愛の願いを了承してやった
 黒田「さあ、その小さくまとめた髪を解いてみろ」
 茶谷「面倒なら手伝ってやるぞ」
 理愛「いいえ、結構です。自分でできますから」
理愛は黒いネットの上からきつく縛っていたリボンを解き、ゆっくりとネットを取ろうとした。
 茶谷「おい、黒田。ハサミとブラシを持ってこい!
 黒田「わかりました。ついでに例のものも一緒に用意しましょうか」
 茶谷「そうだなあ」
彼らは薄笑いを浮かべながら、髪を解く理愛の仕草を見つめていた。


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2005.10.17(Vol.660) 初出___Cont.No.pon30    第31編へ目次へトップへ

 宙に浮いているようなフワフワした感じがするわ。あれっ、いつの間に...。気が ついたら、まるで素直な子どものように彼らに従っている。何だか怖くてたまらない。 自分の髪がどうなってしまうのか、まともに見ることができずに目を閉じていることに した。
 ブルーのシートが敷かれ、その上に絶品の黒髪が長々と横たわっていた。茶谷が怪訝 そうに近づき、忌々しそうに言った。
 茶谷「見ろよ、こいつを。何を考えてここまで伸ばしているんだ? こいつの気が知れないよ」
シートに足を踏み入れると、理愛の髪を力いっぱい蹴り上げた。その拍子に黒髪が茶谷 の足に絡みついた。それを払おうとして、更に続けて数回蹴り上げたのだが、黒髪が絡 んだままであった。理愛の髪が、まるで茶谷に敵意を抱いているかのようであった。苛 立った茶谷は素手で髪を掴み、強引に理愛の黒髪を自分の足から振り払った。更に掴ん だ大量の黒髪を握りなおし、憎しみを込めてシートに力の限り叩きつけた。何かに取り つかれているような形相で、何度も何度も黒髪を痛めつけた。叩きつける度に、バ サッ、バサッとシートに擦れる音が響いた。それを見ていた黒田が、傍に置いてあった 自転車にまたがった。
 黒田「準備OK」
薄笑いを浮かべながら茶谷に言った。少し気が済んだのか、落ちつきを取り戻した茶谷 は理愛の黒髪を両手で握った。そしてアゴで合図をすると、黒田が自転車のペダルを踏 み始めた。勢いよく回るタイヤに、両手に握った理愛の超ロングヘアーを近づけた。理 愛の黒髪がタイヤに接触した瞬間に、シューーーッという乾いた音を立てて擦れていった。 その音は、黒髪が発する悲鳴のように聞こえた。キューティクルにしっかりと守られ、 全く傷みもない丈夫な黒髪だとはいえ、いくら何でもこれには敵わない。髪の一部 は見る見るうちにほつれていき、光り輝く艶やかさは一瞬のうちに失われた。茶谷が少 し力を抜いたため、理愛の黒髪がタイヤに絡みついてしまった。黒田のペダルも急に重 くなり、遂にはペダルを踏み続けることができなくなった。勢いよく回っていたタイヤ も失速して止まった。
 茶谷「おいっ、絡まってしまったぞ」
 黒田「ペダルが重くて回りませんよ」
こうなったら力づくでタイヤに絡まった黒髪を引っ張り出すしかない。しかし、相当強 く絡んでいる様子で、何度引っ張っても髪は取れなかった。
 茶谷「おいっ、火を持ってこい!」
すかさず黒田が胸ポケットからライターを取り出して茶谷に渡した。茶谷はライターを 着火させ、絡んだ黒髪を強引に離そうとした。火を近づけられるとひとたまりもない。 瞬く間にチリチリと小さい音ととともに髪が焼け焦げた。そして理愛の髪が引き千切られた。 先が焼け焦げて球状になった髪が、タイヤに絡まったまま無惨な姿を晒していた。
 茶谷「これは面白いじゃないか」
 黒田「真綿で首を絞めるようなやり方ですね」
二人とも楽しそうに同じことを考えていた。
 茶谷「ロウソクを持ってこいよ。じわりじわりと短くしようぜ」
 黒田「それはいいですねえ」
黒田がロウソクに火をつけて置いた。茶谷は理愛の黒髪を束にして手に持ち、火に近づ けた。チリチリと嫌な音を立て、どんどん髪が短くなっていく。そして焼け焦げた髪の 臭いが部屋中に充満した。この臭いに閉口した二人は、早々に止めてしまった。

 同じことを続けても面白くないのであろう。次なる手は、砂で髪を傷めつけるという ものであった。バケツに入った砂を理愛の黒髪全体にかけた。その上から大人二人が黒 髪を靴で踏みにじった。何度も繰り返したあとで、今度はブラッシングを始めた。勿 論、普通のブラシではなく、潮干狩りで活躍する熊手。その鋭い金属性の爪で容赦なく 理愛の黒髪に襲いかかる。黒田が理愛の髪を持ち、茶谷が両手に持った熊手を全速力で 振り下ろす。肩のあたりから髪先に至るまで、理愛の黒髪は熊手の洗礼を受け続けた。 爪の間をすり抜けた黒髪は付着した砂との摩擦で傷つき、爪に絡まった黒髪は切れて シートに散らばった。汗だくになりながら熊手攻撃を続けた茶谷も疲れてきた。最後の 仕上げはスチールウール。手にした金属タワシで髪全体を撫ぜていく。ボロボロにほつ れた髪が産毛のようになり、表面に浮かび上がっていた。
 茶谷「おい、ちょっと休憩するか」
そう言って椅子に腰掛けた。
 黒田「随分変わりましたねえ」
 茶谷「そうだなあ。ごわごわして、量が増えたみたいじゃないか」
後ろから理愛の超ロングヘアーを眺めていた二人が言った通り、傷ついた黒髪は艶も消 えて全体が逆毛状態になっていた。おどろおどろしい黒髪。あの艶やかで漆黒の光沢を 蓄えた見事な黒髪は、もうそこにはなかった。理愛の黒髪の素晴らしさを知っている人 なら誰もが、この惨状を直視することなどできるはずもなかった。当人の理愛でさえ、 自分の愛する黒髪がどうなっているのかを見る勇気がなかった。
 茶谷「おい、ちょっとはイメージチェンジした自分の髪を見てみろよ」
理愛に声をかけたが、目を閉じたまま動こうとしなかった。


 休憩が終わって虐待が再開された。今度はホットプレートの上に髪を置いた。200 度近くに達したプレート上で理愛の黒髪がいぶされた。光沢が失われた黒髪が、少しず つ赤茶けていく。もうここまで来たら、さすがに絶品の黒髪も瀕死の状態である。
 茶谷「おい、理愛。おまえ、髪を染めたことはないのか」
理愛は声を発せずに首を横に振った。
 茶谷「今時のオシャレも知らないとはなあ」
 黒田「せっかくだから、今のうちにオシャレをさせてやりましょうよ」
 茶谷「そうだなあ、アッハハハハハハッ」
黒田が液体の入った霧吹きを持ってきた。茶谷はそれを手にすると、髪の先から シューッと吹きかけていった。少し時間が経つと、艶を失った黒い髪の色が抜けていっ た。金髪に近い色に変わり、それが全体に広がった。ブリーチ剤でもかけたのであろう か。肩から下は斑(まだら)模様の金髪になった。
 茶谷「これはちょっと違うなあ。茶色にしようか」
 黒田「魔法使いの婆さんみたいですからねえ」
黒田が部屋の奥から茶色のペンキを持ってきた。その缶を開け、はけにたっぷりとペン キをつけると理愛の髪にぺっとりと塗りつけた。金髪の超ロングから茶髪の超ロング へ。全体にペンキが塗られると、乾いた頃にはパリパリに固まり、髪がシートに付着し てしまっていた。もう何の美しさも感じない。ただの汚物としか言いようがない状態で ある。何たることだろう。髪長クイーンとして君臨し、全く先細りもなく、傷みも全く ない艶やかな黒髪。シルクのようなしなやかさ。しかも普通の女性の2倍以上もあるボ リュームで、4メートルを超える豊かな超ロング。涼風馨香女学院の象徴と言ってもよ い。誰もが奇跡としか思えない史上最高の美を誇ったあの澤田理愛の絶品の黒髪が、 これほど無惨な姿になろうとは...。事ここに至っては、もう最後の手段しか 残されていないのか。


 理愛は目を閉じていたが、自分の黒髪がどのような姿になっているのかを想像してい た。だからこそ、この目で確認することができなかったのだ。しかし、意を決して目を 開けた。そして静かに後ろを振り返った。理愛の見たものは、自慢の黒髪が想像を絶す る無惨な姿で死に絶えているところだった。その遺骸を切り刻もうとして、茶谷が大き な剪定ハサミを振りかざしていた。私の髪が...私の...私の...あーーーーーっ、 私の髪が...。次の瞬間、理愛は発狂した。あらん限りの声で絶叫した。
ギャ~~~~~~~~~~!! やーーーーーめーーーーーてーーーーー!!! お願 ―――――い、もう、もう...やめてーーーーーーーーーー!!  狂ったように叫 び、そして号泣した。


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2006.1.4(Vol.682) 初出___Cont.No.pon31     目次へトップへ

 ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー、 うっ、うっ、うっ、
アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー、 グッ、グッ...
ウワァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーー
部屋中に絶叫が響き渡った。それを聞いた澤田が目を覚ました。まだ真夜中である。 あれは2階の理愛の部屋からであった。慌てて階段を駆け上がり、理愛の部屋を激しくノックした。
 澤田「理愛、どうした!理愛、大丈夫か? 入るぞー」
澤田も必死だった。娘に何があったのだろうか。勢いよくドアを開けて中に入ると、 理愛がベッドの中でもがき苦しんでいるようであった。
 澤田「理愛、どうした、しっかりしろ!」
理愛の体を抱きしめようとしたが、なおも暴れている。
 理愛「やめてーーーーーーーーーーーっ、もう、もう...アーーーーーーーーーーーーーー」
 澤田「どうしたんだ、理愛」
しっかりと理愛を抱きしめた。
 理愛「お父さん、髪が...私の髪が...」
 澤田「髪がどうしたんだ」
 理愛「もう...もうだめなの。ほらっ見て! 見てよ、髪が...あ~~~~~髪がこんな
     になってしまったの」
悪い夢でも見たのであろうか。まだ夢と現実の狭間で揺れていた。全身汗でぐっしょりになり、 自慢の黒髪は部屋中に広がり、途中に絡まりながら乱れに乱れていた。
 澤田「理愛、落ちつきなさい。どうしたと言うんだ。あんなに大声を出して」
 理愛「見て!見てよ、ほらっ。私の髪、こんなになっちゃった。もうだめ。もうおしまいなの
     ...」
そう言うや否や,理愛はまた大声で泣き崩れた。澤田は両手でしっかりと娘の肩に手をやり、 顔を見つめながら言った。
 澤田「理愛、落ちつきなさい。髪がどうしたんだ? ほらっ、いつものままじゃないか。
     部屋中に広がり、どこまでも長く伸びた綺麗な黒髪じゃないか!」
理愛がようやく落ち着きを取り戻し、自分の黒髪をゆっくりと手に取った。そして慈しむように 手櫛を入れながら丹念に髪の状態を見つめた。

(ここからしばらくは、理愛嬢の言葉だけ青文字といたします。)

 澤田「悪い夢でも見たのか
 理愛「お父さん...」
 澤田「やはり辛いんだろう?」
 理愛「ごめんなさい、お父さん。でも平気よ。もう大丈夫だから...」
父としても、それ以上は娘に声をかけられなかった。理愛の気持ちが誰よりもわかっているからこそ、 娘とともに悲しみを乗り越えるしかなかった。


 翌朝、コーヒーを飲みながら新聞に目を通していた。その父の横にすっと近寄って座った理愛。 長い黒髪の手入れが終わり、大切に両手に余るほどのボリュームの黒髪を抱えながら父に言った。
 理愛「お父さん、夜中にお騒がせしました。ごめんなさい」
 澤田「理愛...」
 理愛「お父さんの心配はよくわかるわ。そりゃ私だって切りたくないもの。でも、少しずつ
     だけど自分に言い聞かせるわ」
 澤田「理愛、お父さんにも理愛の気持ちはよーくわかっている。しかし、何もしてやれな
     いんだ...」
 理愛「お父さん...」
悲しい雰囲気を変えるように、理愛は言葉を続けた。
 理愛「さあ、今日は何をしようかな。毎朝考えなくっちゃ。髪のお手入れをした後、もう
     することがないんだから」
退学届を出してからというもの、理愛は学校にも顔を出さなくなった。かといって仕事もなく、 退屈な毎日を送っていた。
 理愛「昨日、バイトの面接に行ったの。そしたら何て言われたと思う?」
 澤田「どんなバイトだ?」
 理愛「コーヒーショップの店員。でもダメだった。その髪、何とかしろって。もうすぐ切ります
     からって言うとね、切ってからおいでだって」
笑いながら話す理愛を見るのが父として辛かった。
 澤田「理愛、気分転換にどうかと思うんだが...実は頼まれたことがあるんだ」
 理愛「何...?」
 澤田「京都南ケーブルテレビは知っているだろう。その番組制作の責任者から頼まれた
     んだが、理愛に出て欲しいそうなんだ
 理愛「えーっ、私がテレビに?」
 澤田「そうなんだ。ボランティア活動をしている若者を紹介する番組があってね。それに
     ぜひとも理愛に出てほしいと言うんだ。理愛がボランティアをやっている老人ホーム
     の担当者と知り合いらしくて、理愛を推薦してくれたそうなんだ」
 理愛「えーっ、いくら何でも私がテレビなんて...」
 澤田「この話をいつ理愛にしようかと迷っていたんだが、今日にも返事をしなければいけ
     なくてねえ」
 理愛「今日にも返事...?」
 澤田「どうだろう。頼まれてくれないか」
 理愛「うーん...」
 澤田「無理ならいいんだ。嫌なら断れば済むことだから」
 理愛「そうね、お父さんの頼みだったら仕方ないかな。それに断ると、テレビ局の人にも
     迷惑がかかるしね」
笑顔で承諾してくれた。





 中村は無表情で髪長統括部の副学長室にいた。一人で実務をこなしていた。同じ部署の女性たちも、 理愛が髪を切ることを知ってからというもの、暗い雰囲気に包まれていた。 理愛の話題を意識して避けるようになっていた。そこへロングヘアーカフェを担当している飯田涼香が入って来た。
 飯田「おはよーーーっ、中村部長は?」
彼女の明るい声がやけに大きく室内に響いた。女性スタッフたちは無言であったが、 野口だけがその雰囲気をかき消そうと明るく接した。
 野口「飯田さん、奥にいますよ、部長は」
 飯田「あっそう、ありがとう」
そう言って、奥の部屋へ向おうとした時に中村が部屋から出てきた。
 中村「おおっ、久しぶりだねえ」
 飯田「どうも。部長、完成間近ですよ」
 中村「そうか! 企画案は学長から聞いていたけど、なかなか素晴らしいねえ。それに
     髪、少し伸びたよね」
 飯田「少しだけどねっ。でも、統括部の皆さんには及ばないわ。あっ、ところで中村部長。
     お願いがあるんですけど」
 中村「お願いって?」
 飯田「理愛ちゃんを貸して欲しいの」
その場にいた髪長統括部のスタッフたちは、お互いに顔を見合わせた。理愛の名前が出た瞬間、 部屋の空気が凍ったように感じた。
 飯田「いいでしょ、少しだけだから。今度オープンするロンカフェにグランドピアノを置くの。
     オープン初日にピアノの生演奏をするんだけど、理愛ちゃんに是非やってもらい
     たくて。あのすごい長さの髪を引きずりながらピアノを弾く姿で、お客さん
     を完全に魅了させたいのよ!」
 中村「う、う~ん。そうだなあ。彼女には私から言っておくよ」
 飯田「あっ、そうだ。ところで理愛ちゃんはどうしたの?」
 中村「今、ちょっと休暇を取っていてねえ...」
 飯田「ああ、そうなの。じゃあ仕方ないわ。部長からお願いしておいていただけますか」
 中村「そうするよ」
飯田涼香が出て行った後、体の力が抜けてしまったように感じた。スタッフたちも困った表情で中村を見つめていた。 中村はそのまま自室に退いた。スタッフたちもバツが悪そうな空気の中、各自の仕事を再開した。


 翌日、朝礼で開口一番、理愛の話題に触れた。
 中村「昨日は飯田さんに理愛さんのことをはっきり言わなかったことを申し訳なく思います。
     皆さんにもいらぬ心配をさせてしまったみたいですね。実は昨日、仕事を終えて
     から理愛さんに会いました。本人は元気な様子でしたが、学長に話を聞くと、夜に
     うなされたりしているそうです。やはり髪を失う恐怖と闘っているのだと思います。
     そんな彼女の姿を見ていながら、何もできない私は...」
言葉を詰まらせた。目に手を当てて、しばらく無言になった。それを見たスタッフたちも 手で顔を覆い、悲しみを分け合っていた。
 中村「申し訳ない...。私としたことが、ちょっと気持ちが高ぶってしまった。実は理愛さん
     がテレビに出ることになった。地元のケーブルテレビでボランティア活動をしている
     若者を紹介する番組だそうだ。その収録を終えて、ビデオを預かってきた。
     これをこの後みんなで見ようと思う」
中村の話を神妙な面持ちで聞いていたスタッフたち。理愛の気持ちが誰よりも理解できる 超ロングヘアーの女性たちだからこそ、無力の自分たちにはいたたまれない想いであった。 各自、中村の部屋へ移動して、理愛が出演したという番組を観ることにした。

(以下は番組の内容)

 司会者 皆様、こんにちは。「ボランティア仲間」の時間です。この番組では毎回、
(女性) ボランティア活動に打ち込んでいる若い人たちを紹介していますが、今回は
     老人ホームでボランティア活動を続けていらっしゃる素敵な女性をお迎え
     しました。澤田理愛さんです。こんにちは。

 理愛  こんにちは。よろしくお願い致します。

 司会者 本当に可愛い素敵な女性ですけども、澤田さんは老人ホームでのボラン
     ティアは、いつ頃からなさってるんですか?

 理愛  高校生の頃からですね。

 司会者 高校生の頃からですか。どんなきっかけで始めてみようと思ったのですか?

 理愛  学校で社会人経験をするプログラムがあって、たまたま私は老人ホームの
     ヘルパーのお仕事を経験させてもらったのですが、そのお仕事がすごく
     やりがいがあって、ホームのお年寄りの方々にとても喜んでいただいたので、
     この仕事に携わってみようと思ったのがきっかけです。

 司会者 そうなんですか。これから少子高齢化社会を迎える時代になりますので、
     このように若い人たちがお年寄りの皆さんのことを考えることは、とても
     大事なことだと思いますね。

(中略)

 司会者 それでは、実際の澤田さんの仕事ぶりについて、関係者の皆さんにお話を
     伺っていますので、澤田さんもご一緒に観ていただきましょうか。

(以下はインタビュー)

 ホーム長 そうですね。澤田さんはいつも明るくて、そしててきぱきと仕事をやって
      くれます。我々も本当に助かっていますし、ホームの他のスタッフや
      お年寄りの方々にも大変評判が良いですね。

 スタッフ(女性) いつも明るくて親しみやすいです。自分から仕事を見つけて取り
          組んでくれますね。そして周りのみんなに元気を与えてくれる
          ような存在ですね。

 スタッフ(男性) とにかく良く気がつく方ですよ。我々でも見落としがちな小さな
          ことも進んでやってくれますから。特にお年寄りの方の立場に
          立った考え方や行動ができる素晴らしい女性だと思いますね。
          私たちも彼女から教えられることもありますよ。

 お年寄り(女性) 可愛いのよ! ホントすごく可愛いのよねえ。孫みたいに思って
          るから。理愛ちゃんが来てくれると、明るくなれるの。私は大好
          きよ、理愛ちゃんが。

 お年寄り(男性) 話し相手になってくれるからねえ。何でも良く知ってるしね。
          可愛いしね。言うことないね。ずっとホームにいて欲しいよ。

 お年寄り(女性) 楽しみよね。理愛ちゃんが来るのがとっても楽しみなの!
          いつもね、髪を梳かしてあげるの。綺麗だもんね。理愛
          ちゃんの髪を触りながら、色んなお話をするのよ。私、その時
          だけ若返った気分になれるの。だから本当に理愛ちゃんが来るの
          が楽しみよ。

 お年寄り(男性) いい娘だねえ。最初、びっくりしたよ。長いってなもんじゃ
          ないよね、あれは。すごいよ。あれ見るのも楽しみでねえ。


 司会者  今、皆さんのご意見を色々とお聞きしましたけど、仕事もてきぱきとこな
      して、そして皆さんに元気を与えるという存在なんですね。

 理愛   いえいえ、皆さん、褒めすぎですよ。

 司会者  皆さんから信頼されているボランティアの澤田さんなんですが、最後の
      インタビューで出てましたけど、髪がすごく特長的というか、素晴らし
      いんですよね。最後にこの話題に触れたいと思うのですが。今、こうして
      画面に向ってお座りになっていると見えないのですが、実はテレビをご覧
      の皆さん、ちょっとこれを見て下さい。

(正面から理愛の笑顔を撮っていたカメラアングルが理愛の背後からの映像になり、
 長々と床を這う見事な黒髪が映し出された)

 司会者  ほらっ、これはすごい! 長~~~~~~~~~~い!!
      床に長々と引きずっている見事な黒髪!! 澤田さん、この髪、すごく
      長いんですけど、どれくらいの長さなんですか?

 理愛   4メートルあります。

 司会者  えーーーーーっ、4メートルですか!! 髪ってこんなに長く伸びるもの
      なんですねえ。しかも艶やかでまったく髪先まで傷みがないんですよ。
      本当に綺麗な髪! 信じられないですねえ。ちょっと触らせてもらえますか。

 理愛   はい、どうぞ。

(司会者が立ち上がって、理愛の背後に回った。そして静かに黒髪を手に取りながら
 言った)

 司会者  うわーーーーっ、すごく綺麗。こんな見事な髪は見たことがありませんよ。
      しかも髪の量がすごく豊かですねえ。髪先まであまり変わらないほどです
      よ。同じ女性として本当に羨ましいわ!

 理愛   でも、お手入れが大変なんですよね。

 司会者  そうでしょうね。実は澤田さんは涼風馨香女学院大学の学生さんですよね。
      通称「髪女(かみじょ)」に通っていらっしゃいます。だから、こんなに
      髪が長いんですねえ。ホームの皆さんも、こんなに素敵なロングヘアーを
      見るのも触るのも、とても楽しみにしていらっしゃるようですね。

 理愛   ええ。お仕事が終わると、必ず髪を梳かして下さるんですよ。皆さん、
      それが楽しみの一つになっているみたいですね。

 司会者  そうですか。その素晴らしいロングヘアーなんですけど、本番前に少し
      お聞きしたら、今度その髪を短くする予定だとか...。

 理愛   ええ、そうなんです。生まれてからずっと髪を伸ばし続けてきたわけです
      けど、そろそろいいかなって思っています。

 司会者  そうですか。でも、これだけ長いと、少しくらいカットしても変わりま
      せんよね。

 理愛   変わったなと言われるくらい切ろうかなと思っていますけど...。

 司会者  どれくらいの長さにするのですか?

(理愛は手を肩のところに当てて、ここまで髪を切ることを仕草で伝えながら微笑んだ)

 司会者  えっ...

(司会者の驚きは相当なもので、しばし絶句した。それ以上は言葉が続かなかった)

 理愛   ここまで伸ばしたら、もういいかなという感じです。バッサリとショート
      にして、今までできなかったこともやってみたいなと思っています。

 司会者  そ、それにしても...今、世界では「もったいない」という日本語が知
      られるようになりましたけど、こんなに美しくて長い黒髪を惜しげもなく
      切ってしまうなんて、それこそ「もったいない」ことですよ! もう、
      決心なさったのですか?

 理愛   ええ。もう切る決心はしました。

 司会者  ここまで伸ばしていると、ご自分の髪に対する愛着のようなものがあると
      思うのですが、それでも切る決心をなさったということは、どんな心境の
      変化があったのですか?

 理愛   私は小さい頃から、何事も自信がありませんでした。人と接することも
      苦手で消極的。いつもみんなが遊んでいる様子を眺めるだけで、自分から
      仲間に入っていくことができない子どもでした。そんな私に自信を持たせ
      てくれたのが父でした。私の髪が綺麗で素晴らしいと、いつも言ってくれ
      ました。そして切らずに伸ばすようにいつも応援してくれたのです。私も
      自分の長い黒髪だけは人よりも綺麗で長いと思うようになり、ようやく
      自分にも人より優れたところがあるんだなと思えるようになったのです。
      でも、周りの人たちは、この長い髪をしているからこそ、ちやほやして
      くれるんだと思います。この髪がなくても私自身が一人の女性として認め
      られるようにならなければいけないと思いました。だから、この長い黒髪
      とお別れして、自立しなければいけないと思って、髪を切る決心をしたの
      です。

 司会者  そうだったのですか。それにしても、これだけの長さの髪をカットする
      わけですから、周りからの反対もあると思いますが...。

 理愛   反対があることは確かです。でも、いつかは私の気持ちを理解してくれる
      と思います。

 司会者  ホームの皆さんも残念に思うでしょうけども、ボランティアはこれからも
      続けるのでしょうか?

 理愛   はい。髪を切ったら頭も軽くなりますから、もっと素早い動きもできると
      思います(笑)

 司会者  そうですか。これからも頑張って下さいね。今日はどうもありがとうござ
      いました。

 理愛   どうもありがとうございました。


 ビデオを観ていたスタッフたちの表情が冴えない。しばらくは無言の状態が続いたが、 小栗栖 愛が口を開いた。
 小栗栖「あれはウソよ。全部ウソ。澤田さんの本心じゃないわ」
みんな同感のようである。西園寺典子も斎藤美森も頷いた。
 西園寺「そうよね。私たちだからこそ、澤田さんの気持ちが痛いほどわかるの。女が髪を
      切るという、単なる行為と次元が違うんだから」
 斎藤  「私だったら堪えられない。自分の髪を切るなんて考えられないもの」
 小栗栖「私たちの髪は先の先まで、そして一本残らず神経が通っているの。その神経は
      心に繋がっているのよ。だから髪を切ると傷みが伴う。その傷みを心で受け止め
      ることになるの。でも、あまりの傷みは心を壊してしまうわ」
 中村  「君たちだからこそ言える言葉だなあ。その通りだと思うよ。心が壊れてしまう
      かも知れない...」
 西園寺「心が痛むだけじゃないわ。体が引き裂かれるのと同じように出血もするの。心が
      大量出血で瀕死の状態にならないとも限らない...。澤田さんがそんな過酷な
      状況に置かれるのに、私たちは何もできないの? 自分の意思で髪を切るんじゃ
      ないのよ!」
野口は何も言えず、ただ顔をしかめて話を聞いているだけであった。
 斎藤  「部長、どうにもならないのですか? 澤田さんはいつ、髪を...」
 中村  「近日中としか言えない...。この番組は来月に放送されるが、その頃にはもう
      ...」
一同、驚きの表情を隠しきれない。時間が迫っていることを改めて感じていた。


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長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
長 友三 さん  2005.4.26(Vol.588) 初出___Cont.No.yuzo003    
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「理愛さん髪を切るのを思い留まって!」

理愛さんが悲しい決断をしました(第27編)。 あの美しい4mにも足しそうな長い髪を切りたい!と決心したと中村氏に言いました。 それも長い髪をバッサリと肩の位置まで短く切りたい!と言う 断髪意向宣言です。 理愛さんの言うように 髪を短く切っても確かに理愛さんは理愛さんです。 でも我々は理愛さんに髪を切って欲しくないのです! 髪を短く切られ ショートヘアーになった理愛さんの姿を直視する事は耐えられません。 是非とも理愛さんには 髪を切りたいと言う気持ちを棄てて 引き続き長い髪を伸ばし続けて欲しいのです。

<編集・発行者からの御礼>
長 友三 さん、「髪長私学」に感想を下さいまして、まことにありがとうございました。
まあ、しかし、こればかりはねェ、理愛さんの力だけではどうすることもできないですよねェ.... そういう契約が既に取り交わされている以上は。
誰かが救いの手を差し伸べなくちゃ....それこそ、(この前の某doorと某TV局の抗争ではありませんが) ナイト様(??)でも現れないと(^_^ )
本日はどうもありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2005.4.28(Vol.589) 初出___Cont.No.pon020    
次の投稿へトップへ
 長 友三さん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 理愛が遂に言ってしまいましたね。断髪意向宣言を。このようなことを愛する彼女から言われたら、 男ってどうしたらいいのでしょうか。長 友三さんならどうなさいますか? さすがの中村もこの発言で打ちひしがれてしまいました。 実はこの場面、世の男性諸氏に問いたくて描いてみたのです。 作者も理愛に対してどのような言葉をかければいいのかわかりません。 本当に理愛が自慢の黒髪をバッサリと切ってしまうのか、それとも中村が理愛の髪を守るのか。 これからの展開にどうぞご期待下さい。またご意見、ご感想をお寄せ下さい。どうもありがとうございました。

<編集・発行者からの御礼>
ぽんさん、長 友三さんのご感想へのレス、まことにありがとうございました。
まあねェ、こういう “髪を担保” なんて超ーー特殊なシチュエーションですのでねェ、 もし私が中村氏の立場でもどうすることもできないですね....この(とてもじゃないですが、借金の肩代わりなどできっこない)貧乏人の私ではネ。
もしも、そんな特殊なシチュエーションでなければ、当然、髪を切ることを思い止まらせるべく努力をしますが。
今回もどうもありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2005.5.1(Vol.590) 初出___Cont.No.snake027    
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「編集・発行者からの御礼--第27編」
ぽん さん、ほぼ3ヶ月ぶりの「髪長私学」の新作「第27編」、ご執筆してお送りくださいましてまことにありがとうございました。
今回、全体を見渡すと分かるのですが、ほぼ中央に位置する仕切り線を挟んで上下(つまり前半と後半)が、 ほぼ同じような構成の2部形式になってましたねェ ....1部め(前半部)が “斎藤美森嬢と野口君”、2部め(後半部)が “澤田理愛嬢と中村氏” といった構成で、 共に “先ず男性が仕事をしていた所に髪長女性が入ってくる” といった展開....という具合に。 でも、その内容は実に対照的でしたね、前半部はハッピームードって感じでしたけど、後半部は....。
その2部それぞれについて詳しく見させて頂こうと思いますが、その前に、 今回文中に『賢者の贈り物』のことが書かれてましたけど、 1992年にこの『賢者の贈り物』をモデルにしたCMが放送されてましたので、ちょっとその 画像を作ってみました(右図)。

さて、では先ず“斎藤美森嬢と野口君”の前半部ですが、冒頭の野口君の 解放感は読んでいるこちらまでノビノビ気分になりましたです、休日出勤ってたしかにリラックスできますもんネ。 『仕事終ったら、クルマで遠出でもしようか』なんて天気の良い日にはホントにそういう気分になります。
で、そこに割って入って来たのが、うるせえ上司ではなく憧れの超髪長美女ときたら、しかもこれから狭い(?)部屋に二人っきりになれる ときたら.....う~~~ブルッ、これぞ天国!! と思いきや、 > 女子職員や生徒の髪に触れることは、職員規定で厳禁とされていたからである .... いや~~そいつはキビシイ、まるで苦行僧のようですねェ(^_^ )。こりゃあ相当な人生修行になるでしょうなぁ。 私だったら絶対に「生臭坊主」になるだろうなァ。 まあ冗談はさて置き、超髪長女性と(触れられないにしても)思いがけなく2人きりになれるなんて、実に嬉しい事です。 この野口君に自分を投影してみると、その興奮が疑似体験できるようです。
> 『どうしよう。私の髪、澤田さんよりも長いわ。それが明らかになったら』 .... このあたりもしかして、『カマトトだ』と思う人も居るかも知れませんが、でもこの美森嬢のように 『目立つのはいや』という人って実際居るんですよね。おそらく元々美森嬢は人と競う為に髪を伸ばし始めたのではないでしょうからねェ。 その後も理愛さんの話ばっかりしている所も、自分についての話を逸らそうとしているかのようで(私は)リアルに感じましたデス。
この前半部は、多分まだ純情な2人の若い男女のたどたどしさが伝わってきて微笑ましかったです。 この後一緒に食事に行って、その後どうなったのでしょう??


で、次に“澤田理愛嬢と中村氏”の後半部ですが、こちらは理愛さんの方からわざわざ中村氏を訪ねてきた訳ですね (そう考えると、なんとなく前半部の美森嬢も、野口君が居ることを知っていたのでは?という勘繰りも....^_^ )。
> 「だからもう...だからもう...卒業してもいいかなって」 .... これはもうまるで悟りを開いたかのような(勿論その理愛さんの心の裏の悲しみも感じ取れますが) 枯れた(黄昏たとも言えるか)言葉ですが、でもこれまで「髪長美女大会」や「ワイワイサタデー」の出場者の女性にも 何人か居ました “永年かけて長~~~く伸ばしてきた髪をバッサリ切った” 女性達って、その時は こういう心境だったのかな??....と、この部分を読ませて頂きましてふと想像しまして、切なくなってきましたデス。
> 「ショートカットの私じゃイヤ? もう嫌いになっちゃう?」 .... こいつはツライ言葉ですよね、我々ロングヘアーLOVER泣かせの究極の....。 まあこの理愛さんの置かれているシチュエーションならば致し方ないのですが、 何も無いシチュエーションならば絶対に言われたくない言葉ですよね。 そもそも仏のような完璧な人間(つまり、外見なんて関係ない、心だけを愛する)なんて、この世に居る訳ないんですから。
まあ、理愛さんの髪が結果的にどうなるのかは私には分かりませんが、 理愛さんが “彼ら” の前に立つシーンはもう最大の興奮シーンになるでしょうネ (そのシーンが将来有るのかどうかも、私には分かりませんが)。
繰り返させていただきますが、今回の「第27編」は、前半と後半で 構成はよく似ていながらも明と暗がはっきり分かれていた余韻が印象的な一編でした。

さて、前半部にありました野口君のセリフですが、 > 「来週には大学生も測定会をやるからね」 .... ということは、理愛さん(の髪)は一応、この測定会には間に合うんですね?? そういうことも想像しながら「第28編」以降も楽しみに待たせて頂きたいと存じます。
「第27編」のご執筆とご発表、まことにありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
長 友三 さん  2005.5.6(Vol.592) 初出___Cont.No.yuzo004    
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「理愛さんの髪を断固切らせない!」

ぽんさん 私の感想文に御返事いただき有難うございます。
悲しい事に 理愛さんの断髪への意志は確たるもののようですね。理愛さんも 随分悩み苦しんだ上での決断の様子です。しかし 理愛さんが4mもの長く美しき黒髪を切り落とし、肩までしかない長さに髪を短く切ってしまうのは 重大な美への破壊行為なのです!
もし 私が中村氏ならば、まず膝まずいて「御願いだから髪を切らないでくれ!」と懇願するでしょう。それでも 髪を切る意志を撤回しないならば、さらに声を高め涙を浮かべ大声で「髪を切らないでくれ!」と 理愛さんに長い髪を切る事を なんとか思いとどめさせようとするでしょう。それでも「髪を切る」と言い続けるならば、髪を切りに行こうと彼らに断髪処に指定された場所に向おうとする 理愛さんの腕をしっかりと握り締め、力づくで理愛さんの髪が切られるのを阻止しようとするでしょうね。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
Qちゃん さん  2005.5.6(Vol.592) 初出___Cont.No.Q016    
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「感想が遅れました」

お久しぶりです.

 職場の座る位置が変わってあまりプライベートメールが書けなくなったため、第2 7編が4月中旬に発表されているのに感想文が遅れてしまいました.今年は11日間 と言う大型連休で、6日現在まだお休みです.        第27編は2部構成 ですが、前半の斎藤と野口の会話の方が明るく前向きであるのに対して、後半の理愛 と中村の会話は長髪の彼女を持つ男が最後に言われるであろうスチエーションです ね.中国には97歳で6mもある女性がいらっしゃるようですが、こういう方は髪が 抜け替わると言うことがないのでしょう.したがって斎藤も理愛もこのまま伸びつづ ける可能性は十分にあるわけです.もう30年程前になりますが伊豆大島で2月に 「ミス黒髪大会」があって、審判長をつとめた町長が女性の髪を公に触れられるのが 羨ましかったものです.髪の長さと質を兼ね備えた人がチャンピョンと言うことにな っていましたが、毎回長さがトップの人がチャンピョンになっていました.私個人と しては当時から長さと質の2つのチャンピョンがあってもいいと考えていましたか ら、この小説でも長さと質で2人が並び立ってもいいのではないでしょうか.その方 がさらにイメージを膨らませられるような気がするのですが.私は最後は絶対にハッ ピーエンドでこの物語は終わると確信していますから、次編では中村の悪人への逆襲 がみられると期待しています. 

<編集・発行者からの御礼>
長 友三 さん、Qちゃん さん、ご感想ありがとうございました。 偶然にも同じ5月6日にご投稿くださいましたけど、長友三さんの方がほんの少し早かったのです(^_^ )。

> 理愛さんの腕をしっかりと握り締め、力づくで理愛さんの髪が切られるのを阻止しようとするでしょうね .... ん~~んっ、なんとなく「卒業」のダスティン・ホフマンをも髣髴させますねェ。そのまま理愛さんを連れて 逃避行するってのも面白そうだなァ....って、無責任なこと言うなァ、私も(^_^ )。
> 長さと質で2人が並び立ってもいいのではないでしょうか .... それはとても良いアイディアですよね。私も “長さだけが全て” という審査方法はどうなのかなァ?  と思いますのですネ。それと “1人だけ選ばれる” というのも....ネ。
かつて「髪長美女大会」は長さだけで優勝が決まってましたけど、「ワイワイサタデー」はむしろ 1番長い人は優勝していないことが多かったですね。

お二方とも、本日はどうもありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2005.5.8(Vol.593) 初出___Cont.No.pon021    
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 スネークハートさん、ご感想を頂きまして誠にありがとうございます。 今回は『賢者の贈り物』のCMシーンの画像までも掲載していただき、大変嬉しく思います。前半部分では野口と美森の会話を中心に展開してみたのですが、超ロングヘアーに対する野口の強烈な想いと、男性にはモテない美森の胸のときめきを描こうとしました。二人が食事に行った場面とともに、美森の髪長悲話をこれから描こうと思っています。
 美森が休日出勤した理由について、スネークハートさんは野口がいたからという観測をしておられますよねえ。いやー正直言って、そこまでは考えていなかったですねえ。でも後半部分の内容からすると、考えられなくもありませんね。そういった見方もあるのだなと改めて感心致しました。作者としてはちょっと「想定外」でしたね。
 後半部分の中村と理愛。前半と対比するような構成にしたのですが、ちょっと内容が重かったようですかねえ...。理愛のセリフは奥が深いですね。「もう卒業してもいいかなって」この言葉は、理愛が少しだけ瞳を潤ませながら笑って言った様子を想像して書いたものです。理愛も当然本心ではないし、中村にしても理愛が本心から言っているとは思っていない。でも理愛は言わなければならない。この複雑な心模様をうまく描くのは難しいですよね。そして「髪長美女大会」などのコンテストに出場した女性たちのその後が、作者はいつも気になります。「一生伸ばし続けます」「日本一を目指します」と言っていた彼女たちも、もしかすると...。本当に胸が締めつけられるような気持ちになってしまいます。
 大学生たちの測定会では理愛と美森の直接対決、理愛の髪の運命など、今後の展開にどうかご期待下さい。どうもありがとうございました。


 長 友三さん、再度のご感想を頂きまして誠にありがとうございます。 理愛の自慢の黒髪をこれほどまでに愛して下さり、作者として本当に嬉しく思います。理愛が髪を切ることは「重大な美への破壊行為」と仰ることに全く異存はありません。女性と大自然は神が与えた最高の美であると思いますし、中でも女性の長~~~~~い黒髪は、神が与え賜うた美の極致であると考えています。特に日本の男性は平安朝以来、丈なす黒髪に魅了されるDNAを脈々と受け継いでいます。だからこそ、理愛の前にひざまずいて懇願し、涙を浮かべて大声で訴え、さらに力づくで阻止するという行為に及んでしまうのですね。長 友三さんの文章の迫力に圧倒されそうなくらい、理愛に対する気持ちが心の奥深くにまで伝わってきました。理愛が聞いたら、どれほど感激することでしょうか。作者としても理愛に髪を切らせるほど冷酷な人間ではないつもりなのですけど...。今後の展開もどうかお楽しみに。どうもありがとうございました。


 Qちゃんさん、ご感想を頂きまして誠にありがとうございます。 職場の座席が変わったとのことですね。私もパソコンを買うまでは職場から『由香さん』を楽しんでおりました。
 97歳で6mの髪長女性ですか!すごいですねえ。理愛や美森、さらに他の髪女の生徒たちも潜在的な可能性は十分に秘めていますので、伸ばし続けることができればスゴイ展開にはなりますよね。髪の長さもさることながら、髪質もやはり注目すべき点ですね。作者も同感です。この小説でも部分的には描いてきたのですが、澤田学長は髪質重視、中村部長は長さ重視の立場です。登場人物では、美森は長さ、西園寺典子は髪質、そして理愛は両方を兼ね備えたという設定ですが、次回以降の大学生の測定会で詳細を描こうと思っています。
 最後はハッピーエンドで終わることを期待していただいているように、作者もそのようにできればいいなと思っています。でも、一体どこまで続くのでしょうか...。これからの展開にどうかご期待下さい。どうもありがとうございました。

<編集・発行者からの御礼>
ぽんさん、長 友三さんとQちゃんさんと(&私 ^_^ )のご感想へのレス、まことにありがとうございました。

> 美森の髪長悲話をこれから描こうと .... ふ~~むっ、美森嬢にも悲話が有ったのですかぁ!?....“悲しいお話” が!
> 「髪長美女大会」などのコンテストに出場した女性たちのその後が、作者はいつも気になります .... 1981年で終ってしまったのが実に残念ですよね。もしももっと続いていれば、あの出場者達のその後も もっと沢山分かったでしょうにネ。
> 澤田学長は髪質重視 .... はぁぁぁぁ、そうだったのですか! 澤田学長も長さ重視だとてっきり思っていました。

今回もまことにありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
たかひさ さん  2005.7.3(Vol.619) 初出___Cont.No.thisa01    
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「御願い!」

勝手な希望ですが
どうか、出来るだけ早く続きを投稿して下さい!
お忙しいとは思いますが宜しく!!

<編集・発行者からの御礼>
たかひささん、始めまして。「髪長私学」への感想というかリクエストありがとうございました。

ぽんさんは今、創作意欲が溢れていらっしゃいますので、もうすぐ新作が発表されると思いますヨ。 慎重な性格の私ですが(?)、一応それは保証します。

ご投稿まことにありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
Qちゃん さん  2005.7.5(Vol.621) 初出___Cont.No.Q017    
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「髪長私学第28編感想」

今晩は。

 毎日東京は雨続きで、やっと梅雨本番になったのに、もう梅雨明けが待ちどうしい 今日この頃です。本編は野口君とと斎藤嬢の絡みがほとんどで、理愛さんの部分は次 回へのプロローグといったところでしょう。野口君と斎藤嬢のデート、髪長好きには ほぼ理想的な展開でしたね。京都という背景もなんとなくぴったりで、これが東京の 日比谷公園では興覚めと言うものです。斎藤嬢の髪長セクハラの部分は世間にこうい う馬鹿な男もいるのだ、ということでしょうか。4m32cmという設定もこれから の物語の進展を考えると、微妙な長さなのでしょうね。実際のところはDYQさんの 4m20cmをしのぐ設定と言うことだと思いますが、DYQさんは40歳になって 髪の量が減ってきているような気がするのは私だけでしょうか。5年程前のあのデビ ュー写真の頃は本当に生え際から髪先まで量が同じなのではと、思わせるものがあり ましたから。その点斎藤嬢はまだ20代前半でしょうから、その心配はありません ね。しかし私が若い頃に斎藤嬢のような人と結婚できたら、今の自分はどうなってい たのでしょうか。考えるだけで回春の熱い思いが込み上げてくるようです。しかしい くらフィクションでも、髪長はいつかは限界に達してしまうのですから、その時を夫 婦二人でどのように迎えるかが、髪長夫婦の人生最大の岐路でしょうね。定年年齢ま でカウントダウンが始まった私にはそのことが一番重要に思えるのですが。

<編集・発行者からの御礼>
Qちゃん さん、ご感想ありがとうございました。
> 私が若い頃に斎藤嬢のような人と結婚できたら、今の自分はどうなっていたのでしょうか .... 私も『もし若かりし頃に超髪長女性が近くに居たならば、人生変わったかなぁ?』と思うことがよくあります。
まあかつて「髪長美女大会」の出場者にプロポーズして結婚も出来た幸せ者が居たそうですが、 『私にそんな度胸があったなら』と考える事も....
> 髪長はいつかは限界に・・・髪長夫婦の人生最大の岐路 .... もしかして山崎さんご夫妻、ちょっとそれに近いのかなぁ???  まあもし私がその夫だったならば、1番良い時期の妻と数年間過ごせたということでもう 妻にはそれ以上無理を求めずに、『自分は幸せ者だった』と思うことで満足して余生を過ごそうかなぁ、 思い出と趣味に生きがいを求めて。

本日はどうもありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
長 友三 さん  2005.7.7(Vol.622) 初出___Cont.No.yuzo005    
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「斉藤嬢の長い髪を守った闘い」

斉藤嬢の素敵な長い髪 4m32cmの長さとのことですね(第28編)。実に圧巻です。想像しているだけで興奮させられる長さの黒髪です。
その斉藤嬢の黒髪にも 髪を短く切られそうになる試練が何回もあったのですね。特にやっと就職できた会社で その会社の不良専務に自慢の長い黒髪に タバコの煙を髪に吹き付けられ等 髪を痛めかねない虐待に遭われました。挙句の果て 宴会の席にて 専務に長い髪を掴まれて弄られ ついには斉藤嬢の髪を切ろうと刃を手にして もう少しで自慢の長い黒髪をバッサリと切り落とされそうになった。幸いにも良心的業者の人に助けられ 大切な長い黒髪は無事に切られずに済んだと言う、大変な危機にも斉藤嬢の長い黒髪は遭われたとのことですね。(この専務は 会社を潰す人材と言わざるを得ませんね!)
斉藤嬢には 長い髪を大切にしているこの学園にて、安心してご自慢の髪を 更に長く伸ばし続けて頂きましょう。
長い黒髪を切ると決心した理愛さんの欠勤 とても気になります。まさか向った先は・・! 理愛さんの髪を切る場所として 彼らが指定した場所でしょうか・・・。心配!
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
たかひさ さん  2005.7.7(Vol.622) 初出___Cont.No.thisa02    
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「態々お知らせ有難う御座居ます」

以前、投稿させて頂きました
たかひさと申します。
前回投稿させて頂いた日時が2005.7.3と表示されておりまして、
第28編の発表が2005.7.2となっておりまして
確認不足に拠る失態を犯したかと不安に成りましたが、
回答文の内容を閲覧させて頂く限り、
特に問題は無い様なので一安心致しました。

今回投稿させて頂いたのは、上記の件もあるのですが…
前回投稿させて頂いた駄文に対する非礼を詫びる為です。
ぽん様及び編集発行者様に対する、御挨拶や感想も何も無く
身勝手で端的な駄文を投稿致しまして申し訳有りませんでした。
更に、この感想文を投稿するべき場に於いて、この様な投稿も如何な物かと思いますが、
敢えて私の意思表示として投稿させて頂きます。
堅苦しい文面にて申し訳有りませんが御許し下さい。

このサイトは創設当時から閲覧させて頂いて来ましたが、
感想文が苦手な事もありますが、投稿されている皆様の様な感想文を書き辛く
今迄投稿するには至りませんでした。
それは、私が純粋に皆様同様…
美しく長い豊な黒髪を愛して止まない者であると同時に、
それとは全く正反対の精神及び感覚神経の性癖をも混在し持ち合わせて居る為です。
それは詰り、坊主及び剃髪という物には性的興味は無く…
又、生理的にも受け入れ辛く、精神的には拒絶の範疇なのですが…
其の他の想定される髪フェチといった部類には全て当て嵌まる
云わば「総合髪フェチ」であるが為です。

純粋なる長く美しい豊な黒髪への愛に対してのみを
前面に押し出した投稿をすれば問題無く受け入れられる筈なのですが…
私の性癖を包み隠さず全面的に混在させつつ開放した場合…
明らかに、必ず皆様の多大なる反感を買う事が避けられぬ事必至である為です。
拠って以前より投稿は避けさせて頂いて居りましたが、
前回、投稿した時点では次回作が待ち切れぬ衝動に駆られ…
あの様な不躾な投稿を公然の場にて皆様に対してもしてしまう形となり
大変失礼致しました・・・
其れに付いての非礼を皆様にも詫びる形を執りたく、
敢えて前回同様投稿という形を採りたく今回の投稿と成りました。
今後の投稿に関しましては、皆様への御迷惑の掛からぬ形を取れる
純粋な黒髪を慈しむ感想のみを述べる事が出来る精神状態に成りましたら
その時は改めて投稿させて頂きたいと思います。
その折は宜しく御願い致します。

貴サイトの今後の更なる繁栄と益々の御健闘を祈ります。
今回は私的な意見及び長文大変失礼致しました。

<編集・発行者からの御礼>
長 友三 さん、たかひさ さん、ご感想ありがとうございました。

> 幸いにも良心的業者の人に助けられ 大切な長い黒髪は無事に切られずに済んだ .... さすがにこの時の美森嬢を見捨てる事は、男ならば出来ませんよね。
> 向った先は・・! 理愛さんの髪を切る場所として 彼らが指定した場所でしょうか .... だとしたら、次回はもう緊張度最大のクライマックスって感じですね?

> 前回投稿させて頂いた日時が2005.7.3と表示されておりまして、 第28編の発表が2005.7.2となっておりまして 確認不足に拠る失態を犯したかと不安に成りましたが .... ああ~~実はすごく偶然だったんですよ、そのご投稿をくださった7月3日という日が。
ぽんさんから原稿を受け取ったのが7月2日でしたが、編集作業に3日ほど掛かりますのでね、 それでHPへの掲載は7月5日になったわけなんです。
偶然にも、丁度その3日間の間にご投稿をくださったものですから、混乱させてしまうことになったわけです。すみませんでした。
> ぽん様及び編集発行者様に対する、御挨拶や感想も何も無く 身勝手で端的な駄文を投稿致しまして申し訳有りませんでした .... イエイエ、それは別に気になさる必要はないですよ。私だってこれまで面識のなかった人のサイトには、なかなか投稿なんてできませんから。
まあ一応このサイトでは、髪切りの話題はしたくないことは確かですね (この「髪長私学」のように『もしかして切られるんじゃないか?』というハラハラドキドキは良いんですけど)。
髪切り趣向を否定はしませんが、ご投稿者間でのトラブルは起きないようにしたいものですから。 ま、世の中には、髪切りマニアのサイトも有りますので、その話題はできればそちらの方で ....と考えております。

お二方とも、本日はどうもありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2005.7.9(Vol.623) 初出___Cont.No.pon022    
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 たかひささん、ご感想をいただきまして()誠にありがとうございます。 「次回作が待ち切れぬ衝動に駆られ」てご投稿していただいたとのこと、作者として大変嬉しく思います。それからご自身の投稿に対して随分と気にしておられるようですが、ご心配には及びません。お気持ちを正直に仰られ、とても好感をもって拝読致しました。美しく長い黒髪を愛して止まない想いと同時に、それとは正反対の想いもお持ちだということですね。私も多少なりともそのような感情は持ち合わせています。人の心は複雑ですからね。ただ私の場合は、長い黒髪をこよなく愛する気持ちの方が断然強いというところでしょうか。
 「髪長私学」を愛読して下さるファンのお一人として、ストーリーや登場人物への想いなどもお聞かせ下されば幸いです。今後ともよろしくお願い致します。どうもありがとうございました。


 Qちゃんさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 以前に伊藤と理愛が東京へ向う新幹線の列車内でのやり取りを描いたことがありましたが、今回は野口と美森のクルマでのデートを中心に描いてみました。京都出身の作者としては、色んな古都の良さを存分にお伝えしたいと思いながらも、結局は超ロングヘアーの描写に字数を割いてしまいますね。
 美森のような4メートル以上もある髪の持ち主と結婚していたら...、どうなっていたのでしょうか。私も考えただけでゾクゾクしてきます。もしQちゃんさんが超ロングの女性と結婚なさっていたら、毎朝のブラッシングや出かける時に髪をまとめるお手伝い、更にマスコミ取材や男性たちからの羨望などなど。意外と大変なことになっていたかも知れませんよ。何しろ毎日のことですからねえ。Qちゃんさんが仰るように、髪長もいつかは限界に達するものですよね。髪の伸びが止まり、ボリュームがなくなり、髪も傷んでくる。そして白髪もちらほら...。だからこそ、最も輝いている時期をより一層美しく描いてあげたいという気持ちになってきますね。髪長夫婦について、一つの題材として描くことも面白いなと思いました。また次回作でも貴重なご意見やご感想をお寄せ下さい。どうもありがとうございました。


 長 友三さん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 遂に斎藤美森の髪の長さを明らかにしてしまいました。あの戴月琴嬢よりも、そして澤田理愛よりも長いということは間違いないでしょう。しかも彼女は150センチと小柄なために、床を引きずる長さも相当なものになります。長 友三さんが仰るように、想像するだけで身震いしてしまうほどですね。
 美森が就職した会社で受けた虐待を描いてみたのですが、彼女のファンの方からお叱りを受けそうな内容になってしまいましたね。しかし、これほどではないにしても、世間では超ロングヘアーに対する風当たりは厳しいものがあります。「人と同じ」が長らく日本の考え方の根底にあったために、どうしても突出した個性を認められない風土が、意に添わないままに彼女たちをして髪を切らせるのでしょう。本当に残念ですよね。
 そしてご指摘の理愛の欠勤。さぞご心配のことでしょう。中村には既に書面で意思表示をしており、この時点で髪女を去ってしまったのでしょうか。そして行く先は...。次回作をどうぞ楽しみになさって下さい。どうもありがとうございました。

<編集・発行者からの御礼>
ぽんさん、たかひささんとQちゃんさんと長 友三さんのご感想へのレス、まことにありがとうございました。

> 髪長夫婦について、一つの題材として描くことも面白いなと思いました .... ナルホド。将来「髪長私学」の現在の様々な騒動が終結してひとまず「The END」となったあと、 エピローグとして「○十年後の理愛さん夫妻、美森さん夫妻」なんて付け加えても面白そうですね(^_^ )
> どうしても突出した個性を認められない風土 .... おかしなことに、価値観が多様化したと言われている現代の方がかえって、昔よりも超ロングヘアーへの偏見が強くなった 気がするのは私だけでしょうかしら?

今回もまことにありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2005.7.10(Vol.623) 初出___Cont.No.snake028    
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「編集・発行者からの御礼--第28編」
ぽん さん、「髪長私学」の新作「第28編」、ご執筆してお送りくださいましてまことにありがとうございました。
今回は斎藤美森嬢と野口君のデートが殆どを占めてました....というか、 これまでやや謎に包まれていた感のあった斎藤美森嬢のキャラクター(性格や過去そして髪の長さ!)描写がメインになっていたさながら “斎藤美森 編”と言える内容だったように思えました。
で、野口君とのデートという方法を取って、その美森嬢のキャラクターが紹介されていったという感じで、 野口君はまぁ言わばホストみたいなものでしたでしょうか。でもまあそのデートが.... 最初はロマンティックムードだったのが、次第に美森嬢の壮絶な過去が語られまして(社長のバカ息子に髪セクハラを受けたとは、 よく考え付かれましたですねぇ)、そして遂には髪の長さを測定(4m32cm!)....とまあなんと濃厚なデートなことか!!
そしてラストには1番の懸案事項である理愛さんの断髪問題がチラッと出てきましたが、 長友三さんが仰るように彼らが指定した場所に行ったのだとしたら大変な事ですね。 ところで、中村氏が思い出した“あの白い封筒”って、前回の第27編にも出てきました退学届のことですよね??


ではまた内容を細かく見させていただきまして....

まずデートの場所ですが、 > 自然に囲まれたホテルのバイキングに決めた .... 具体的にどんなバイキングなのか(特に価格)分りませんが、一般的なバイキングのエコノミックなイメージと 一般的なホテルのリッチなイメージが合わさりまして、チープ過ぎず(かと言って)リッチ過ぎない、いかにも若者同士らしい 爽やかさを感じましたですネ。このホテルってもしかしてぽんさんの思い出のホテルかなにかをイメージしてらっしゃるんですか?  で、始まって間もなくの英語のやり取りはさながら「生活に役立つ5分間の英会話講座」を見ているみたいで、 とくに外国人の彼女が居る読者の方にとっては役に立ちそうですネ(^_^ )
で、英会話でウォーミングアップした後、堰を切ったように次々に、美森嬢の髪の全容が明かされましたね ....(渡辺真知子の歌じゃあないですが)現在・過去・未来にわたって。そして最後には長さの測定....と。 それを宇治川と桂川や田園地帯の緑といった自然の景観が巧みにロマンティックな彩りを添えていたようでして、 これってもう完璧な構成と言えそうですね。

まず“現在”は、 > 「その5時起きは何のためなの」「髪のお手入れ」 ....いや~~~たいへんですねぇーーー。 街中で時折OLさんと思われる長~~~い髪の女性を見かけると、『仕事が終った後、髪を洗ってお手入れしてたら、睡眠時間ちゃんと取れるんやろか?』 と心配になる事があります。本当に頭が下がりますよ~~、こういう女性には。 損得なんて考えていないんでしょうネ? 髪を長く伸ばす事が趣味というか生き甲斐のレベルなんでしょうネ??
そして(何と言ってもこれが1番壮絶だった)“過去”。 まず3歳の時に早くも髪を切ることを強く拒んだ事が、美森嬢の髪に対する人並はずれた愛情の深さが天性のものである事を強烈に印象付けさせています。 過去への遡り方でも、こうして幼児期まで遡ってのエピソードを披露させる徹底さが素晴らしい。
そして続いては---今回大きなやま場が2つ有ったと思うのですが---第1のやま場、会社での忌々しき出来事の回想シーン。 この回想シーンに至ったときに私 『ドラマの中のこういう回想シーンではよく、画面がセピアがかったモノクロになったりするよなぁ』と思いまして、 それでセピア色の文字にさせて頂いた訳ですが、この回想シーンはもう “壮絶” と言うより他ないですね。 一見現実離れしていそうですが、でも、社長のバカ息子だと確かにそういう事しそうな気がしますよね。 こういう行為は勿論憎むべきなのですが、でも....(読んでいて)興奮してしまった事も確かです。 > あまりにも長い黒髪を引っ張りながら広い宴会場を走り回った ・・・周りは誰も手を出そうとしない。社長の息子ということで、みんなが遠慮してのことだろう .... 遠慮した事も確かでしょうが同時に、この信じ難い長さの髪に唖然としてしまった事もあったような気がしますが。
宴会場という場所、社長のバカ息子という人物設定、美森嬢の髪がいたぶられてしまう様子の描写力....すべてが「お見事!」です。
そして(それほど目立ちませんが)美森嬢の考える“未来”も語られてましたね。 > 家事も育児も、こんな髪でできないもんね .... まあこれに関しては、未来の夫(野口君? ^_^ )の協力次第でしょうネ。 何の迷いも無く髪を伸ばし続けている訳ではない美森嬢の21世紀に生きる現代人らしい悩みもリアルです (ジレンマを持っていない人間なんてまず居ないでしょうからねぇ)。


そしてそして美森嬢の髪長HISTORYがひと通り披露された後、遂に遂に今回第2のやま場、美森嬢の髪長測定! ....私は “来週に開催される大学生の測定会” にて測定されるとばかりと思ってましたが、 予想よりも早く長さが明らかになってしまいましたデス。となると、測定会ではどんな驚嘆のシーンが登場するのでしょうネ?
その測定に至るまで---髪を解いて引き寄せ腕に巻きつける一連の仕草はまさにもうアツアツムードって感じです。 野口君の優しいセリフからは美森嬢と彼女の髪への愛情が本当にヒシヒシと伝わって来ますネ。 この2人に関してはもうこの先何も心配事は無いんじゃあないですか??(理愛さんと中村氏にはだいぶ心配事が多そうですけど)
で....4m32cmですか。その長さもさることながら身長の3倍近くの長さで、身長の2倍近くを引きずっている というのはまさに驚愕ですよね。益々その宴会場でバカ息子に引きずり回されていた光景の凄さが目に浮かぶようです。


さて、(繰り返させて頂きますが、私は「斎藤美森 編」だったと言っても良いと思う)今回の「第28編」、 最後に“澤田理愛嬢と中村氏”がちょっとだけ出てきましたね。でも(上で述べました様に) 出番の短さとは裏腹にかなり危険な匂いが漂う見逃せないパートですよねぇ。
> その瞬間、あの白い封筒を思い出した・・・もしかすると、もう髪を .... ハッピームードから一転、暗雲立ち込める締め括り方は「いつもながら流石」の巧みさですネ。 こうなると次回はもうオープニングから早速目が離せませんヨネ?
では、今回も力作でした「第28編」のご執筆とご発表、まことにありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2005.7.17(Vol.627) 初出___Cont.No.pon023    
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 スネークハートさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 まずは野口と美森が昼食に選んだホテルですが、外から眺めていると雰囲気が良いなあというところをモデルにしました。実際には食事をしたことはないのですが。また美森の髪セクハラについては、社会人になった後で髪女に学士編入した設定でしたので、何かインパクトのある退職の仕方を考えてみました。美森自身にとって、少し気の毒な過去を背負わせてしまいましたが、この辛い経験があったからこそ、望み通りの就職ができたと思います。
 3歳にして既に髪長への憧れを抱いていた美森ですから、毎朝5時起きもへっちゃらです。その結果が4メートル32センチという超ロングヘアーを育てたと言えるでしょうね。そして宴会場での髪への虐待シーン。セピア色の文字にして下さったスネークハートさんの素敵な演出が、壮絶な状況をより印象深いものにさせてくれました。作者も大変満足しています。そのシーンをイメージすると、確かに興奮するかも知れませんねえ。作者も実際に蛮行をしているつもりになって描きましたが、正直言ってあまり気分の良いものではありません。これ以上の壮絶な虐待を理愛についても描かなければならないかと思うと...。
 美森の未来についても、これだけの超ロングを維持していくためには、やはり未来の旦那様の協力が欠かせません。野口美森になれば幸せになれるかも知れませんね。今回、美森の髪の長さを明らかにしました。大学生の測定会でと思っていましたが、その測定会が理愛の件で開催が危ぶまれる展開を想定していましたので、美森が「主役」の第28編で明らかにした次第です。次回は理愛の髪の長さも明らかにするつもりですが、読者諸氏が予想される通り、美森が髪女で最も長い黒髪の持ち主ということになるでしょう。当然、日本で最も髪の長い女性ということになりますよね。この超ロングが、これからどうなるのかも興味のあるところです。スネークハートさんが仰ったように、○十年後の理愛夫妻といった企画も大変面白いと思いました。是非とも検討したいと思います。
 最後に中村と理愛についてですが、「あの白い封筒」は理愛が中村に渡した退学届です。理愛が欠勤した理由、そしてその行き先。そのあたりが次回の中心的な展開になると思います。次回作もどうぞご期待下さい。どうもありがとうございました。

<編集・発行者からの御礼>
ぽんさん、私の感想にもレスを下さいまして、まことにありがとうございました。

> これ以上の壮絶な虐待を理愛についても描かなければならないかと思うと .... えっ!!
> 次回は理愛の髪の長さも明らかにするつもりですが .... そうですか、
第19編で1度、3m92cmと測定されてましたよね。 もしかしてあれからまた伸びたのでしょうか?? あるいはもっと厳密な計り方でもするのか??

今回もご投稿まことにありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
髪 伊良 さん  2005.8.7(Vol.633) 初出___Cont.No.kami003    
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「髪長私学」第29編の感想

毎日、お暑いですね。お見舞い申し上げます。
拙作「ロンゲルゲ」に対するお返しというわけではありませんが、今日はこちらにも御邪魔いたします。

「化け物」「気持ち悪い」むしろ、名誉なことと思います。そのくらい見た人を狂わせてしまう魅力がとてつもなく超長い黒髪にはあるということですね。妖怪もそうですよ。これを、べつにどうとも思わず、なんにも感じないのであればがっかりですけどね。
さて、理愛さんがどうなるのか、本当に切られることは想像つかないです。

<編集・発行者からの御礼>
髪 伊良 さん、ご感想ありがとうございました。それと....そうですね、暑中お見舞い申しあげます。

はは~~とても前向きなお考えですね(^_^ )。まあたしかに「化け物」ってのは言葉は悪いですけど、 そう言われるということはそれだけ圧倒的な存在感があると言うことですもんね。
まったく無反応の人間の方がむしろ腹が立つかも知れません....というか、そんな無機質な人間ばかりになった方が社会は恐ろしいような気がしますネ。

「ロンゲルゲ」の方もNEWバージョン期待しております。
本日はどうもありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
長 友三 さん  2005.8.9(Vol.634) 初出___Cont.No.yuzo006    
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「ついに理愛さんの髪が切られてしまうのか・・・!」

理愛さんは 彼らが理愛さんの髪を切ろうとしている断髪処に指定した事務所に入りました(第29編)。理愛さんは 長年鋏を入れずに愛着を以って伸ばし続けてきた 美しい長い黒髪を切る決心をして 4mにも及ぶ見事なまでの長い艶やかな髪を纏めて事務所に入りました。程なくバッサリと短く切られる運命にある長い黒髪を 櫛で梳き小さくネットで纏めリボンでとめるのはどの様な心境だったのでしょうか。
理愛さんの髪を切ろうとしている彼らは 纏められた理愛さんの髪を見て、理愛さんが‘自ら髪を切り落としたと‘期待した様子ですね。でも理愛さんには そんな事できるはずないですね。
理愛さんは 纏めた黒髪を解きました。そして彼らは鋏を手にしてます。今まさに理愛さんの長く美しい髪が 彼らの魔の手が持った鋏の刃によって、バッサリと切り落とされ 理愛さんの長い髪が哀れにも短く切られてしまいそうです。
理愛さんの 願いとは何でしょうか?髪を切るのは避けられない状況になってきましたが、{理愛さんの背丈の3倍近くある長い髪を バッサリと髪根元から短く切り落としてしまうのではではなく、ある程度髪の長さを保つように切り あまり髪が短くならないように髪を切るようにして欲しい}との事でしょうか?それともまた違う願いでしょうか?
理愛さんの長い黒髪が切られるのを 実力行動を以って阻止しようとする勇気をもった人物はいないのでしょうか。理愛さんの黒髪が切られるのを回避出来ないものでしょうか?
理愛さんの美しい長い髪が切られず 長い髪が守られる奇跡を期待します。

<編集・発行者からの御礼>
長 友三 さん、ご感想ありがとうございました。

感想と言うか寧ろ熱き嘆願と言った感じがしますねぇ。文章の頭全てが「理愛さんの(は)・・・」 で始まってるところにもその思いが表れている感じがします。
本日はどうもありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2005.8.9(Vol.634) 初出___Cont.No.snake029    
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「編集・発行者からの御礼--第29編」
ぽん さん、「髪長私学」の新作「第29編」、ご執筆してお送りくださいましてまことにありがとうございました。
いや~~今回は恐ろしい終わり方をしましたね~~~。このシーンは(起こることを想像していたとは言え) 現実のものになると、『やはり来たか、遂に来たか』という感じがします。
でもその前に、気になる展開も有りましたネ.... > 中村の友人が、奇妙に思える契約に至った経緯を調べてみるという です。う~~んっ、この契約にはなにか裏が有りそうですね。ですが仮に裏が有って判明したとしても、 この危機に間に合うかどうか?....ハラハラドキドキが更に続きそうですねぇ。

ではまた内容を細かく見させていただきまして....

今回なんと言っても、最大の重要シーンはラストで遂に“彼ら”(茶谷と黒田という具体名が遂に出ましたね) の前に理愛さんが立ったシーンですよね。私の記憶では理愛さんが「髪を切ろうと思う」と言い出したのは確か 第21編(2003年5月発表)からだったと思うんですけど、この2年あまりの間 ずっと「髪長私学」に影を落としてきたこの問題が遂に決着を見る時が来た訳ですよね (ある意味では、作品のクライマックスの様にも思えます)。
ですが今回、前半の中村氏と吉田氏の会話シーンは、それに負けず劣らず重要....と言うよりは、 その理愛さんの断髪問題を左右しかねないような内容を持っているように感じました。
しかしまあこの吉田氏、カチンと来る事をよく言う人ですね。何度も何度も > 「化け物」 を連発したり、 > 「俺ならこの髪をバッサリ切って、おしゃれ染めしてさあ、軽い感じにしてもらうけどなあ」 とか。まあ優秀と言われてる人にはえてしてこういう人が多いとは思いますけど。
ま、それはさておきまして、 これまで理愛さんの超弩級ヘアーを見た人が驚愕するシーンが何度か何通りか有りましたが、 今回のこの吉田氏が旧知の仲である中村氏の携帯写真を見て、 > 「もっと見せてよ」「んっ? 何だこれ?」「髪だよ」「どこまで伸びてるの?」 .... このコースもとても目新しくて面白かったです。「髪長私学」ってホント、 一般の人が超弩級ロングヘアーを見て驚愕するありとあらゆるパターンを追及している感じがしますね。
で、この吉田氏と中村氏の会話の中で理愛さんの髪の長さがまた明らかになりましたね。 先日ぽんさんがご感想の中で > 次回は理愛の髪の長さも明らかにするつもりです と仰ってましたが、私てっきり、彼らの前に立った理愛さんに対して彼らが「断髪前に測っておけ」という シチュエーションで測定されると想像していたのでした。いや~~いつの間にか知らないうちにオフレコで 中村氏が測ってたんですね~~(^_^ )。 第19編で1度、3m92cmと測定されてましたよね。 今回4m03cmということでしたけど、物語の上ではこの間にどれくらい月日が経っている事になるんでしょうかねぇ?

さて、それにしてもこの吉田氏、とても大きなお土産を持って登場したものですよね.... > 「桜葉さんか!あの人には俺、現地で世話になったよ!」 > 「紫雲商会・・・俺の友人がロンドンの支店長をやってるよ」 > 「この件は俺に任せろ・・・調べてみるよ」 .... う~~んっ、さすがまだ髪様、じゃなかった神様は理愛さんを見捨てていなかったと言う感じですね(?)。 このくらいの偶然性はフィクションに於いては寧ろ “心地良い偶然性” と言えますよね。
私はもしも理愛さんの髪が助かるとしたら、誰かが借金を立て替えてくれるとかの方法でとばかり想像してましたが、 “その契約に裏が有るのでは?” という方向に持って行かれるとはまさに私の想定外でした。 本当にぽんさんは “アイディアが泉水のように湧き出る” んですねぇ。
ですが仮にこの契約が陰謀であったとしても、理愛さんの髪が切られてしまった後で分ったのではもう遅いですよね、 切ってしまったらもう元には戻らない訳ですから。そしてその契約の謎が明らかになる前に、 理愛さんが彼らの前に立ってしまったわけで....う~~んっこのあたりのハラハラドキドキの盛り上げ方・順序だては 実に巧みです。


この前後の重要な2パートにサンドイッチのように挟まれた中間部では、 中村氏から斎藤美森嬢、小栗栖嬢、西園寺嬢、野口君へ、理愛さんが髪を切る決心を固めた ことが告げられましたし、澤田学長が彼ら(茶谷や黒田)に会って説得したことも語られました。 実に苦悩に満ちた中間パートでしたね。 もしもこのシーンを映像化するとしたら、バックにお葬式のようなBGMが流れている感じがします。
でも、これだけ多くの人に『髪を切らないでほしい』と 思われている理愛さんはある意味では幸せと言えますし、 この涼風馨香学園の人たちは本当に良い人たちが集っているんだなと微笑ましくも感じるシーンではありました。


そして遂に、遂にやって来ましたねぇ、恐怖の時が....「髪長私学」最大の悪党・茶谷や黒田の前に 理愛さんが1人で立ってしまいました。
彼らが理愛さんに浴びせ掛けた数々の罵詈雑言....実ににくたらしいものでした。 彼らは今や、憎しみと性欲だけで動いている野獣のようなものですよね(常識的に考えれば、実に大人げない行動ですもんね)。 で、その野獣じみた冷酷非情さ(何を仕出かすか分らん)の描写がますます恐怖を増幅しています。
ところで、理愛さんが言った > 「1つお願いがあります」 とは、第27編で理愛さんが言ってた「肩より上は傷つけないでね」でしょうか?  それと最後に黒田が言った > 「ついでに例のものも一緒に用意しましょうか」 “例のもの” とはいったい何なんでしょうねぇ?

その悪党の黒田がハサミとブラシとその “例のもの” を取りに行き、理愛さんが髪を解き始めたところで今回は終りましたね。 こういう終り方をされると次回を見るのが最高にコワイじゃああーーりませんか!!(^_^ ) ....それにしてもこの「髪長私学」をTVの連続ドラマにした場合、 こういうラストだと、予告編ではどういうシーンを見せることになるんだろう?....と考えてしまいました。
それでは次回、「髪長私学」のもしかしてクライマックスとなるかもしれない「第30編」を楽しみにいたしまして (と言っても、理愛さんの髪が切られることを楽しみにしている訳ではありませんので、どうか誤解なく ^_^ )、 今回の感想はここまでとさせて頂きます。
「第29編」のご執筆とご発表、まことにありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
Qちゃん さん  2005.8.14(Vol.635) 初出___Cont.No.Q018    
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「感想が遅れました」

残暑お見舞い申し上げます。
 夏季休暇に入っていたものですから、第29編の感想が遅れてしまいました。物語 もいよいよ佳境に入ってきたようでうすね。理愛さんの絶体絶命のピンチがとうとうや ってきましたが、私としてはまだ「白馬の騎士」の登場でピンチは逃れられる、と信じ ております。「例のもの」というせりふが気になりますが、作者としては理愛さんの 髪をカットするにしても、もう少しもう1,2編先延ばしするつもりではないかと思 います。ここですんなり結論が出てしまっては、作者の著作意欲も失われるというも のです。中国ではついにXQPさんが5.627mになったという情報もあります。50歳 を過ぎてもまだ髪が伸びているということでしょうか。日本のフィクションとして は、23歳が4mオーバーで終わってしまっては夢がありません。中村といっしょに なってまだ30年間以上も髪を伸ばし続ければ、前人未到の10m台も夢ではなくな る(?)かもしれませんからね。次編を待望しております。

<編集・発行者からの御礼>
Qちゃん さん、ご感想ありがとうございました。残暑お見舞い申しあげます。
でももう残暑の時期になったんですね。と言うことは今年ももうすぐ3分の2が終わることになるのかぁ.... あっという間に時が経って行くように感じてしまう最近の私(涙)。

> 「白馬の騎士」の登場でピンチは逃れられる .... だとしたらさしずめ、吉田氏がその白馬の騎士さんになる訳でしょうかねぇ??  でも茶谷と黒田の悪党ぶりを見ていると、なんとなく(同じく馬に乗って現れて)悪を成敗する白馬童子か鞍馬天狗 あたりを連想しちゃう私(^_^ )。

本日はどうもありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2005.8.22(Vol.637) 初出___Cont.No.pon024    
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 髪 伊良さん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 今回は「化け物」という表現を使って、超ロングヘアーに対するリアクションをしてみたのですが、これほどの非日常を体験した者が無反応でいられるわけはありませんよね。強烈な印象を与えたということは、仰る通りむしろ名誉なことだと思います。驚きを隠せない中村の友人の吉田ですが、彼が「化け物」を連発した裏には一種の照れ隠しがあるのです。これは以前の作者と同じ心境を彼と重ね合わせてみたものです。本当は超ロングヘアーが大好きであるにも関わらず、それを相手に悟られないようにする行動とでも言いましょうか。彼は中村に同調せず、いかにもそのようなものに興味がないフリをしています。しかしその後で、理愛の画像をもっと見たいと言って、中村に再度見せてもらっています。
 そんな吉田だからこそ、理愛の絶品の黒髪が切られようとしている危機に自ら立ち上がり、中村のために、そして理愛のために尽力することになったのです。この意気込みが功を奏するかどうかは今後の展開にご期待下さい。どうもありがとうございました。


 長 友三さん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 全文を拝見して、理愛の長い黒髪に対するお気持ちがひしひしと伝わってきました。胸がつまる思いでご感想をお送り下さったように受け止めました。理愛が本当に髪を切るシーンが現実味を帯びてきました。これを阻止できる人物が今の状況では出てきそうにはありませんね...なんて言うと、長 友三さんをはじめ理愛ファンの方々に叱責されそうですが、澤田学長や恋人の中村はこの現実を受け入れざるを得ないと感じていますよね。今回登場した吉田だけが、この問題を解決する方向に導いてくれる人物ではないかと期待してしまいます。今後の展開に作者も悩んでいます。どうしようかと...。
 長 友三さんのご質問にお答えしておきましょう。理愛が彼らに一つだけお願いをしました。それは髪を少しでも長めに切って欲しいというものではありません。それは髪を切る日を少しだけ先に延ばして欲しいというものです。当初の予定では、夏休みにも実行することになっていましたが、最後の夏をこの超ロングヘアーで過ごしたいという気持ちを彼らに伝えました。そして彼らも承諾してくれたということです。髪を切る時期が夏から秋へと変更されました。これがどのような意味合いを持つのかは、今後の展開をお楽しみにして下さい。どうもありがとうございました。


 スネークハートさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 まずは今回初登場の吉田に関することです。「化け物」発言等で随分スネークハートさんの心証を害してしまった男ですが、これは一種の照れ隠しですので、どうか大目に見てやって下さいませ。この吉田が理愛の超ロングに遭遇した時の反応を、中村の携帯電話の画像を使って表現してみたのですが、興味があるからこそ、「もっと見せてよ」という言葉とともに、中村と理愛のために契約内容の詳細を調べてみようと言ってくれたのです。超ロングに遭遇した時の一般人の反応は、とても興味深いところですね。どんな反応をするのだろうかと想像しながら書いています。
 理愛の髪の長さが4メートルを超えていました。以前に中村が測った時から4~5ヵ月が経過している想定です。月に2センチ以上も伸びる理愛の黒髪がカットされる前に、せめて斎藤美森と同じように4メートル超えを実現させてやりたいと思いましたので4メートル3センチにしました。
 吉田と理愛の実の父親が顔見知りという想定も、理愛の窮地を救ってくれるのではないかと期待してしまいますよね。ストーリー展開がスネークハートさんの「想定外」だったとのこと。作者としては冥利なことなのですが、これからの展開が難しくなってきましたよ...。仮に契約に問題があっても、髪を切られてしまってはどうすることもできません。理愛はXデーを少しだけ先に延ばして欲しいというお願いを茶谷と黒田にしました。そしてそれが受け入れられました。これが一筋の光明となるかも知れませんね。理愛の追い込まれた状況を中村の口から告げられたスタッフたちの驚きと落胆ぶり。その暗い雰囲気。スネークハートさんが仰るように、暗~い音楽が流れているシーンが浮かびますよね。学校としても、理愛の断髪が生徒たちにどれほどの衝撃を与えるかを推測できないと思っています。最悪の場合、彼女たちも理愛に続いて殉教の徒になりはしないかと心配でならないと思います。
 理愛のお願いは髪を切る時期を延期してもらうことでしたが、スネークハートさんのご質問にもお答えしておきたいと思います。彼らがハサミとともに「例のもの」も用意しようとしていましたが、その「例のもの」とは、実は理愛の髪への虐待グッズです。いやー、作者としてはとんでもないストーリー展開にしてしまったものだと頭を抱えています。「本当に理愛の髪を切るつもりですか?」と問われれば、作者として五分五分ですと答えるでしょう。理愛が髪を切る場合とそうでない場合の両パターンのストーリーを既に考えています。しかし、目を閉じると、「ぽんさん、本当に私の髪を切っちゃうの?」 潤んだ瞳で作者をじっと見つめる彼女の姿が浮かびます。作者も苦悩しながら第30編を執筆したいと思います。今後の展開にご期待下さい。どうもありがとうございました。


 Qちゃんさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 ストーリーもいよいよ理愛の断髪問題に入ってきました。「白馬の騎士」が吉田になるのか、それとも思わぬ方向へ行ってしまうのか、作者の心も揺れています。髪を切る日を先延ばしにした関係で、Xデーも持ち越しになると思いますが、いつかは決着しなければいけないことですからねえ...。理愛が髪を切ればどうなるのか、切らなければ今後どうしようか...。 色々なシミュレーションをしながら考えているところです。ここで髪を切って終わってしまうのも寂しいですよね。まだ描いていない場面もたくさんありますから。理愛がショートカットになっても、まだ斎藤美森がいるから...なんて考えたり。次回の第30編でもし理愛が本当に髪を切ってしまったら、もう読者諸氏は「髪長私学」を読んで下さらないかも知れませんねえ。
 23歳で4メートル超という髪の今後を考えると、Qちゃんさんが仰るように前人未到の10メートル台というのも素晴らしい発想ですねえ。このまま伸ばし続けて、東洋のラプンツェルを目指すというストーリーも面白いと思います。これからどうなるのか、作者も悩みながら考えます。これからもご感想をお待ちしています。どうもありがとうございました。

<編集・発行者からの御礼>
ぽんさん、髪 伊良さんと長 友三さんとQちゃんさん(&私)のご感想へのレス、まことにありがとうございました。

> 理愛が彼らに一つだけお願いをしました・・・それは髪を切る日を少しだけ先に延ばして欲しいというものです。 .... はああ~~~そうだったんですか。それは全くの想定外でしたが、でもそれって ....本文よりも先にここで言っちゃって....良いんですかぁ??(^_^ )
> 理愛の黒髪がカットされる前に、せめて斎藤美森と同じように4メートル超えを実現させてやりたいと思いましたので .... はぁぁ、切られる可能性もかなり有るわけですね。『まあ絶対助かるやろ、その助け方をどういう方法でどう描くかの問題だろうな』 とばかり思ってましたが、これはちょっと私も油断してましたねぇ。
> その「例のもの」とは、実は理愛の髪への虐待グッズです .... そう言えば以前に「サンドペーパーがどうのこうの・・・・」って言ってたことがありましたよね?  ということは今回この場は断髪は免れても、髪がかなり痛んでしまうんでしょうかネ? ....って、ああだのこうだのあまり想像ばっかりしてしまっては作者のぽんさんのプレッシャーにもなってしまいそうですから、 素直に次回(第30編)を待つことにしましょう(^_^ )

今回もまことにありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
サクラ さん  2005.8.29(Vol.640) 初出___Cont.No.sak006    
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無職生活から一転し、通信制大学の学生になったせい等ですっかり感想を送るのを忘れてしまいました。

さて、私が今回の小説(第29編)で目をつけたのは中村さんの「始まりもあれば終わりもある」という文です。
なぜ目を付けたのかと申しますと、6月に身内が亡くなってしまってまるで家に穴が開いた状態です。これをもし、亡くなった直後に見ていたらと思うと震えが止まらなくなると思ったからです。

もし、理愛さんが髪を切ったらサクラが承知しませんからね。

ところで、誰かが言っていた「白馬の騎士」の件ですが、場所柄からして松平健さんのような将軍様等が来ることではないのでしょうか?誰か、フォローしてください。

<編集・発行者からの御礼>
サクラさん、お久しぶりです。「髪長私学」へのご感想、まことにありがとうございました。
お身内のご不幸につきまして、謹んでお悔やみ申しあげます。
この数ヶ月間、色々とたいへんだったのですね。感想のことはどうかお気になさらないでください。

> 理愛さんが髪を切ったらサクラが承知しませんからね .... サクラさんはこう仰ってますけど(他にも同様のことを仰ってるかたも居るなぁ)....ぽんさん、どうなさいますかぁ??
> 松平健さんのような将軍様等 .... もしも松平健さんが出てきたら一転してお笑いになりそうですね。

今回もまことにありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2005.9.5(Vol.643) 初出___Cont.No.pon025    
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 サクラさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 お身内の方を亡くされ、さぞ辛く悲しい思いをなさったことでしょう。私も数年前に突然、肉親を亡くした時には、しばらく現実を受け止められませんでした。大学生として新たな出発をされたサクラさんですから、どうか悲しみに負けず、夢の実現に向って歩んで下さい。

 ところで理愛が自慢の黒髪を切ろうとしていますが、サクラさんをはじめ多くの読者の方々が承知なさらないでしょうね。作者として...う~ん、どうしましょうか。次回に理愛の髪を虐待するようなことにでもなれは、作者へ抗議が来るかもしれませんね。このまま進めるか、それとも「白馬の騎士」を登場させるか。これからの展開にご期待下さい。どうもありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
長 友三 さん  2005.10.22(Vol.662) 初出___Cont.No.yuzo007    
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「哀れ 理愛さんの髪が無残に短くされた!」

ついに 恐れていた事態になりましたね(第30編)。理愛さんの長い黒髪に、彼らの魔の手が侵しかかりました。 最初は美しい黒髪を徹底的に痛めつけ、それから火で髪を焼き切って 4mを超える長さを誇っていた黒髪が  かなり短くなってしまいました。残った部分の髪も 薬剤とペンキがかけられ、美しかった黒髪は醜く変色してしまいました。
その哀れな状態になった理愛さんの髪ですが まだ長さはある程度保っているのでしょうか? 長く美しかった黒髪を 傷みつけられ 炎で切られて 艶も失われとはいえ、4m以上あった髪の長さの  半分ほどの長さが残っていると思われる理愛さんの髪。その理愛さんの髪に 今度は鋏が近づいています。 焼かれて短くなったとはいえ まだそれなりの長さが残されている理愛さんの髪を  バッサリと短くショートヘアーに切り落とすつもりと思われます。 実に悲しい展開になってきております!どうか これが嘘であって欲しい。悲しみの中にいる長友三です。

長 友三 さん、「髪長私学」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2005.10.24(Vol.663) 初出___Cont.No.pon026    
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 長 友三さん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 今回のストーリーは、これまでになかった展開で、大変驚かれたのではないでしょうか。実に悲しいストーリーになってしまいまして、作者としても何と申し上げてよいものかと...。悲しみの中にいらっしゃるというお言葉から、長 友三さんのお気持ちが痛いほど伝わってまいります。
 まさかと思われた読者の方々も多くいらっしゃるのではないでしょうか。嘘であって欲しいという願いと、遂に運命の日が来たかという諦めの心境とが交錯する第30編になりましたが、雨雲が低く垂れ込めたような憂鬱な心境で書き進めてきました。しかし、理愛への思い入れが人一倍強い作者が、果たしてこのまま茶谷・黒田の蛮行を許すものだろうか。そのようにお考えの読者諸氏もいらっしゃることでしょう。
 長 友三さんをはじめ、今回の内容に衝撃を受けられた方々に、第30編の最初の部分を再読され、かすかな希望を次回へと繋いでいただきたいと思います。今後の展開をどうぞお楽しみに。どうもありがとうございました。

ぽん さん、長 友三さんのご感想にレスをくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2005.10.24(Vol.663) 初出___Cont.No.snake030    
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「編集・発行者からの御礼--第30編」
ぽん さん、「髪長私学」の新作「第30編」、ご執筆してお送りくださいましてまことにありがとうございました。
このところ私の作品に対してとても丁寧な素晴らしい感想を2回も続けて送ってくださいまして、たいへん感謝しておりますが、 『でも、ぽんさん、「髪長私学」のご執筆の時間が有るのかなぁ?』とちと心配でもあったのですが、 こうして新作をご執筆しお送りくださいまして、私も安心いたしました(^_^ )


でも、今回はショッキングな内容でしたねぇーーー。前回までの展開から、もしも理愛さんの髪が助かるとしても、 『ある程度は危機に陥り、少しくらいは傷つけられそうだ』と予感しておりましたが、 でもここまで徹底的にいたぶられるとは意外でした。 まあ、何らかのどんでん返しも有りそうな予感はするのですが....。
では、どういう予感をしていたのか具体的に申しますと、8月22日にぽんさんがレスの中で> 理愛のお願いは髪を切る時期を延期してもらうことでした > 「例のもの」とは、実は理愛の髪への虐待グッズです と仰ってましたので、今回はもしも助けの手が間に合わず理愛さんの髪がいたぶられるにしても切られることはなく、 第25編の終わりの方で茶谷たちが言ってた > 「サンドペーパーで綺麗に髪を磨いてやるのさ・・・ 煤けたゴワゴワの髪にしてやるのよ!艶も水分も失った、おどろおどろしい化け物みたいなロングヘアーさ」 の状態に止まり(それでもかなりひどいですが)、その後、理愛さんがヘアーリハビリすることで 元の美しい超ロングヘアーに蘇る....というようなストーリーを勝手に想像していました。
ですが、そんな生ぬるいものじゃなかったですねぇ....(全ての髪ではないかもしれませんが) ライターやロウソクで焼かれて短くされてしまいましたし、虐待の方法も サンドペーパーどころか、自転車のタイヤで擦ったり、砂をかけて熊手でブラッシングしたり、 ホットプレートの上で焼いたり、ペンキを塗り付けたり....これではもうどんなリハビリをしても 元に戻りそうにないですよねぇ....なんかちょっと今は言葉が出てこないです。

ここで、笑えました箇所としましては > 焼け焦げた髪の臭いが部屋中に充満した。この臭いに閉口した二人は、早々に止めてしまった .... 髪が燃えたらどんな臭いがするのかロクに考えもせずに燃やしてしまって、 その臭いにやられてしまうなんて、なんてマヌケな悪党なんでしょう。でも反面やはり 『普段は世にも馨しい香りを漂わせる、この上もなく美しい理愛さんの黒髪も、燃やされてしまうと悪臭になってしまうのか』 と思うと、なんとも悲しくなって来ますねぇ。
いや、それだけじゃあないですねぇ、これまで数々の名シーンを繰り広げてくれた理愛さんの超ロングヘアー --- 今すぐ思いつくところでは例えば、 第14編で京都駅で床を長々~~~と髪を引きずっていたシーンとか、 第17編で新幹線の車内で長々~~~と髪を床の上に這わせていたシーンとか、 第19編で中村氏に長さを測定してもらっていた、とってもハッピーなシーンとか、 第25編で天井から床に向けて黒髪の巨大な滝を流れ落としながら蛍光灯を替えていたシーンとか --- これらの数々の名シーンでみんなを魅了し、みんなに愛されて来た理愛さんの長~~~い黒髪が遂に傷つけられてしまったかと 思うと、涙が出そうなくらい悲しくなって来ますネ。
もしかしたら今回のこの虐待シーンはなにかの妄想か非現実なのかもしれませんが、もしそうだとしても この「髪長私学」が映像化された場合はその虐待シーンを1度は目の当たりにしないといけない訳ですから.... う~~んっ、もし仮に非現実であり、その予備知識を持っていたとしても、直視できるかなぁ?


だけど、今回のこの理愛さんの黒髪への虐待シーンはたしかに残酷に見えますが、でも現実世界に於いても、 今の日本の数知れないくらい多い茶髪女性たちは、自らの髪にこれに近い虐待をしているんですよね。 ですからけっして「これはフィクションにすぎない」とは言い切れないんですよね。
でも、なんとか次回の「第31編」では、意外や意外といったどんでん返し、逆転ホームランが 飛び出す事を期待しまして、今回の感想はここまでとさせて頂きます。
「第30編」のご執筆とご発表、まことにありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
Qちゃん さん  2005.10.29(Vol.664) 初出___Cont.No.Q019    
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「第30編感想文」

 大変感想が遅れてしまい、申しわけありません。愛理さんが屈辱的な蛮行を受けて いる(?)文を読んで悲しみに暮れているのは長友三さんだけではありません。でも 作者の発言に一途の希望を持っているのも私だけではないでしょう。第30編の最初 の部分とは「宙に浮いているようなフワフワした感じがするわ。」 ここですよね。 この部分を好意的に解釈すれば、愛理さんは睡眠薬を飲んで、自殺を図ったのではな いかと考えてみました意識が消え行く朦朧としている状態ではないかと推測(毎度当 てにならなくてすいません)してみました。朦朧とした夢の中で最悪の状態が繰り広 げられた。だから次編では「実はまだ超長髪はそのままであった」と作者は書くだろ う、と皆さん考えておいでなのではないでしょうか。そうならないと以前出てきた理 愛さんのお父様をご存知の吉田さん(その後登場していない)が登場した意味がなく なってしまいます。彼が白馬のナイトになるとは限りませんが、時間切れだけにはな らないと思いたいです。私は作者の良心を信じて、次編を待っています。

Qちゃん さん、「髪長私学」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2005.11.3(Vol.667) 初出___Cont.No.pon027    
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 スネークハートさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 今回のストーリーに驚かれたことと思います。理愛の髪への虐待を予告していましたが、ちょっとやり過ぎといったご意見も多々あろうかと思います。スネークハートさんも、ヘアーリハビリをしたら元の絶品の超ロングヘアーに蘇る程度だと思われてたのですね。自転車やロウソク、さらにはホットプレートに熊手など、考えるだけでも自己嫌悪に陥るような心境で書き進めていました。「今は言葉が出てこないです」というご感想からも、その衝撃は作者に痛いほど伝わってきました。髪が焼け焦げた臭いに閉口したという彼らの間抜けぶりには失笑しますが、それにしても髪を焼いて短くするなんて、考えただけでも残酷極まりない行為ですよね。自分で言うのも何ですが、よくもまあここまで考えたものだと思います。髪長ファンの皆様からすれば、天誅を加えたくなるほどの蛮行でしょう。
 これまでにない陰鬱とした展開の第30編になりましたが、スネークハートさんのご感想で少し救われた思いがした部分がありました。それは理愛の名場面集を挙げて下さったことです。仮にドラマ仕立てとするならば、読者諸氏を魅了してきた数々のシーンが次々と流れることでしょうね。これまでのシーンを印象深く心に刻んで下さって、本当に嬉しく思いました。それに対して虐待の場面は、ソフトフォーカスでぼんやりした映像にして、詳細がよくわからないようにしなければいけませんよね。
 今の女性たちが髪を傷めつけている現実は、作者としても非常に残念に思います。これほど美しい黒髪を持って生まれてきたにもかかわらず、その本来の美に気づいていないなんて。そして彼女たちの愚行を煽りたてる美容業界の連中の存在もあるでしょう。商業主義に踊らされている女性たちこそ、本当の被害者かも知れませんね。
 いずれにしても、このままでは終わるわけにはいきませんから、「逆転ホームラン」の期待にできる限り応えられるような展開にできればと思います。今後ともよろしくお願い致します。どうもありがとうございました。

 Qちゃんさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 Qちゃんさんも、悲しみに暮れていらっしゃる読者諸氏のお一人ですよね。今回の内容は、作者自身としても発表するかどうか迷ったこともあったのですが、今後の展開を考えると、どうしても通らなければならない関門だったと思っています。
 「一途の希望」でご指摘いただいた部分ですが、正にその通りです。「宙に浮いているようなフワフワした感じがするわ」というこの部分です。実はQちゃんさん流のこの言葉の解釈が、作者の想像をはるかに超えた『超発想』であったことに大変驚かされた次第です。失礼ながら、ちょっと笑みがこぼれてしまいました。理愛が睡眠薬を飲んで自殺を図り、意識が朦朧とした状態とは...。いやー、しかしすごい想像力ですよねえ。作者が全く考えもしなかったことですので、こちらが逆に驚かされました。理愛は決して自分の命を粗末にするような女の子ではありませんので、どうかご安心下さいませ。ただ、意識が朦朧とした状態というのは、当たらずとも遠からずといったところですよ。無意識の世界というか、何というか...。
 そう言えば、中村の友人の吉田はどうなったのでしょうか。近いうちに登場する予定ですが、彼が理愛のレスキュー隊になれるかどうかはわかりませんけど。
 作者の良心を信じて下さっている多くの読者の方々にたいして、その期待に応えられるような展開になればと思います。次回作も是非ご期待下さい、どうもありがとうございました。

<編集・発行者からの御礼>
ぽんさん、Qちゃんさん(&私 ^_^ )のご感想へのレス、まことにありがとうございました。

> それは理愛の名場面集を挙げて下さったことです .... ええまあ、これは私にも経験があるというか、18歳のときでしたが、高校時代に3年間焦がれてきた長い三つ編みの少女が 遂にバッサリ切ってしまった時、その娘の3年間の数々の名場面が私の脳裏に蘇って来ましたものでねぇ。
> ドラマ仕立てとするならば、読者諸氏を魅了してきた数々のシーンが次々と流れることでしょうね .... 私まあ、このHPの4つの小説はみんなドラマ化された時のことを考えてますが、 このシーンがもし映像化されたならば、目を瞑っている理愛さんの顔の上にこれまでの数々の名場面が 走馬灯のようにラップして流れる....という様なシーンを想像しますねぇ。
でもやっぱ、ロングヘアーをこよなく愛する1人の読者として1番望みますことは、 繰り返しますが、何らかの逆転ホームランが飛び出すことですけどネ。

今回もまことにありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
髪 伊良 さん  2005.11.3(Vol.667) 初出___Cont.No.kami004    
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「髪長私学」第30編の感想

こんばんは(朝でも)。
遅れてきましたが、今回の感想を述べたいと思います。

いや、なんとも残酷なお話ですね。ちょっと胃に悪いような内容だと思ったけど、別の見方からすればこんな長い髪の女性をいじめてみたいという願望もあるのかもしれません。
でも、切っちゃったりしたらその楽しみもなくなっちゃいますからね。
しかしまあ、こんなひどいことをする男たちには、どんな天罰をくだしたらいいか、裁きが期待されます。
髪は女の命です。

髪 伊良 さん、「髪長私学」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2005.11.10(Vol.668) 初出___Cont.No.pon028    
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 髪伊良さん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 今回は衝撃的な内容でしたので、さぞ驚かれたのではないでしょうか。茶谷と黒田の虐待は壮絶なものでしたが、 髪が長い女の子をいじめてみたいという気持ちを少しはお持ちの方もいらっしゃるかも知れませんね。 でも、ここまではちょっと...。
 彼らに対する天罰もいずれは考えるとして、理愛の今後がとても気になるところではないでしょうか。 理愛ファンの方々の期待に応えられるような方向に進めばいいのですが。
 次回からの展開にもご期待下さい。どうもありがとうございました。

ぽん さん、髪伊良さんのご感想にレスをくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
Qちゃん さん  2006.1.15(Vol.683) 初出___Cont.No.Q020    
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「第31編感想」

 前編はやはり睡眠薬とはいかないまでも夢の中の出来事でしたね。でもほっとしま した(皆様もそうですよね)。TVに出演し、未放映のビデオの試写の場面が出てき ますが、放映までには髪が短くなるという設定のようです。それまでに新しい展開が あるのでしょうか。でも放映されれば、されたで理愛の長髪が公になり、今度はス トーカーにつきまとわれる可能性があります。TV出演という意表をついた展開は何 かの伏線のような気がしてなりませんが、理愛の髪が父親の借金の担保という設定自 体多少無理がある(そういってしまうと4mオーバーの髪もそうですが)ので、今後 の展開も多少無理があっても長髪が切られることはない方向で進むのではないでしょ うか。
 「澤田理愛が学長の養女になる前の名は桜葉理愛。そして彼女の実の父親をよく知 る中村の友人が、奇妙に思える契約に至った経緯を調べてみるという。中村にとって は非常に心強い援護になるかも知れない。」という第29編の文章が私の心の唯一の 支えです。まさかこの文章が反故にされるとは思えません。この文章の続きが次編で 出ることを期待しています。

Qちゃん さん、「髪長私学」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

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長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
アールジェタン さん  2006.1.17(Vol.684) 初出___Cont.No.R007    
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「無事でなによりです」

  先日は、御自身の作品もあるのに、バージン・ヘアの方に感想を頂きまして、本当にありがとうございました。ぽんさんや長友三さん達のおかげで、第1章のクライマックスは、成功したと確信出来ました。
 そして、髪長私学の方も、そろそろ山場に近づいてきたようですが、いやー、とにかく、ホッとしました。前回の内容があまりに過激だったので、ディスプレイの前で、硬直してしまいましたが、詩鳥砂良の3倍の長さはある理愛さんの極上の黒髪が無事でなによりでした。
 自分の部屋で、悪夢にうなされていた理愛さんですが、あの多量の超~~~~~~~ロングなヘアが乱れて足の踏み場もないほど広がっている光景は、さぞかし官能的なことなことでしょう。
 ということは、理愛さんが寝る時のお姿は、髪をフリーにしていることになりますね。あの4mヘアを体のどちら側に持っていくのでしょうか。いずれにせよ、パジャマ姿の理愛さんが、「どっこいしょ」と髪をどちらかに寄せている場面をじっくりと見てみたいものです。
 その理愛さんの髪のことで、髪女全体が、重い雰囲気になっていますが、そんな髪女に、突然、再登場したのが、飯田涼香さんですよね。
 飯田さんといえば、「ロンカフェ」。オープンも間近ということで、店長も張り切っているようですが、「メイドカフェ」なんて問題にならないほど素晴らしいものなんでしょうね。
「御主人様、私の髪を解いてください。」とか
「ブラッシングしてくださったお客様は、半額にさせて頂きます。」
なんて言われたら最高ですよね。
 そのオープニングの主役になるはずの理愛さんは、老人ホームでボランティアをしてるんですね。
 ホームの方々は、理愛さんの髪をブラッシングするのが楽しみということですが、ホームで作業をしている時は、どんな髪型なのか、とても気になりますねー。三つ折りなのか、それとも、引きずっているのか。
 私がホームの老人だったら、理愛さんにいろんなことをお願いするでしょうね。ただ、眺めているだけでも幸せなんですが、どうせなら、その髪に触れてしまうような状況になるように、あれこれ考えながら・・・う~ん、楽しそうだ。
 それにしても、髪の長さを聞かれて、メートル単位で答えるというのも、凄いですよね。TVを見た人達は、その長さに度肝を抜かれることでしょう。しかも、断髪宣言のおまけ付きですからね。
 そのビデオを見た総括部ギャルズの皆さんは、理愛さんの嘘を簡単に見抜いてしまいましたが、彼女達の言葉には、実に重みがありますね。髪自体も重いですけど。
 このテレビ出演が、何か良いことが起きるきっかけになればと思います。
 そして、髪長総括部が、早くフルメンバーで、本来の活動に邁進出来る状況になるのを楽しみにしています。

アールジェタン さん、「髪長私学」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
長 友三 さん  2006.1.17(Vol.684) 初出___Cont.No.yuzo008    
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一安心、でも理愛さんの黒髪への刃の脅威は間近に迫っています。

正月早々 ホッとしました。理愛さんが長く美しい黒髪を 痛めつけられ 焼き焦がされ 長かった髪がかなり短くなりました。でも長い黒髪を焼き切った彼らは なおも容赦しません。短くなった理愛さんの髪を 更に熱で痛めつけ、黒髪を脱色・着色されて、見るに耐えない無残な姿に 理愛さんの長い髪を短く酷く痛めつけられた前回でした。
とても悲しくさせられました。絶望感で年を越しました。しかしぽんさんは いいお年玉をくださいました。理愛さんが 長い黒髪を犯されたのは 悪い夢の中での事でした。うなされていた理愛さんでしたが、お父様に起こされ理愛さんは髪に手をやり 黒髪が長さも艶輝きも無事であること知り、理愛さんは落ち着きました。私も新年早々一安心しました。しかし 理愛さんを脅かしている 黒髪を短く切り刻もうとする 連中からの脅威は依然理愛さんを脅かしています。彼らの卑劣で残忍な手は、刃をもって理愛さんの美しい黒髪を無残に切り落とそうとしています。そしてそれは理愛さんの間近に迫っています。 理愛さんの長く美しい黒髪を収録したテレビ番組が、理愛さんの黒髪が彼らに刃で切り犯されるまでに放映され、視聴者から強い反響を呼び 「理愛さんの長い黒髪を切らないで!」の声がうねりとなり 美を破壊しようとしている卑劣な連中がその大きな人々の動きに成敗されて、髪を切ろうとする企てを消滅させ、理愛さんの長い黒髪が見事 守られる事を期待します。

長 友三 さん、「髪長私学」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2006.1.19(Vol.686) 初出___Cont.No.snake031    
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「編集・発行者からの御礼--第31編」
ぽん さん、「髪長私学」の新作「第31編」、ご執筆してお送りくださいましてまことにありがとうございました。
このところ私ずっと忙しかったもので、今回編集の時間がなかなか確保できませんで、ご投稿から発表まで日にちが掛かって(10日)しまいまして申し訳ありませんでした。

さて、前回(第30編)は何とも壮絶な内容でしたが、理愛さんの悪夢だったと言うことで取りあえずは一時命拾いと言ったところですね。
今だから申しますが、前回の原稿を受け取った時はかなり戸惑いましたねェ。 それで掲載前にぽんさんに「もしかして、否定的な感想が来るかもしれませんが、よろしいですか?」 みたいな事を確認取ったのでしたが....まあ(前回は)いつもより感想が少なかった感はありましたが、 別段憂慮していた問題も起こらず、今回夢だったことが分かりましたので、 私も取りあえずは一安心はいたしました。が....まだまだ予断は許さない緊張状態が 続いておりますね。なにせ事態が好変したわけではありませんので。
で、前回の第30編は夢の世界だったということは、思い返せば第29編の終盤パート> その頃、理愛は彼らのいる事務所へ向っていた .... の所から、(現実→)夢の世界に移り変わっていたんですね。 そう思うと第29編から今回に至る3篇はなかなかシュールな構成だったんですね。

で、今回の「第31編」は、理愛さんがTV出演するというアイディアがとても秀逸でしたネ。 それがケーブルTVだという所も微妙でまた面白いんですヨネ。それと録画でありすぐには放送されないという 気の持たせ方もストーリー運びの上で実に上手い。
だからこの理愛さんのTV出演が今回直接事態の解決に繋がったと言う訳ではなかったのでしたが、 先日登場した吉田氏の調査動向(今どのくらい進んでいるのか分からない)も加えて、 今後これらがストーリーにどのように関わっていくのか(あるいは関わらないかも知れませんし)、 この別々に動いている複数の要素がどのように1つに収束されるのか(あるいは収束されないかも知れませんし) ....ぽんさんの手綱捌きに注目したいですし、とても楽しみですネ。
私は実は、フィクションらしく複数の要素が上手く1つに収束して事件が解決(この場合は理愛さんの髪が助かる)しても 勿論面白いと思いますし、逆に、収束せずに事件が先に起こってしまっても、それはむしろ現実的なのかな とも思ってるんですヨ(勿論、理愛さんの髪が切られるのを望んでいるわけではありません)。 だから私からは別に希望は言わず、ぽんさんの作られるものを受け取ろうと思っております。


では、今回も登場した様々なシーンを順に噛み締めさせて頂こうと思いますが....
> ギャーー・・・グッ、グッ・・・ウワァーー .... この冒頭の叫びが物凄いですね。超ロングヘアーの若い美しい女性がこんな叫び声を上げて 悶え苦しんでいるシーンなんて、それだけでももう凄い見ものですよね(^_^ )。
> 「部屋中に広がり、どこまでも長く伸びた綺麗な黒髪じゃないか」 .... ここでまたドサクサにまぎれてチャッカリと、理愛さんの髪がいかに長くて凄いかを褒め称えてるんですヨネ(^_^ )。
> 娘とともに悲しみを乗り越えるしかなかった .... 思えばこれまで現実世界でも、生まれてからずっと伸ばし続けた髪を初めてバッサリ切ったという話を何度か 聞いて来ましたけど、こういう時って、家族全員(特にお父さん)が悲しみを乗り越えたんでしょうかねェ?
> 理愛は・・・退屈な毎日を送っていた .... まあねェ、『1日が50時間あればなァ』とか『体が3つほしい』とか『タコみたいに手が8本あったらなァ』とか 『若かった頃に戻りたい』とか常日頃思っている私から見れば、若い人が時間を持て余しているなんて実に勿体無い と思うんですけど、やっぱ理愛さんも(口ではああ言ってますが)髪を切るのが あまりにもつらくて、何も(本気で)する気力が起きないんでしょうねェ、多分??
> ロングヘアーカフェを担当している飯田涼香が入って来た .... 「ロングヘアーカフェ」(「ラプンツェル」でしたよね)の話題が出たのは 「第26編」以来丁度1年ぶりだったんですね。 実は私、ちょっと忘れておりましたデス。 あっそうだそうだそれから測定会も間近に迫ってるんでしたヨネ? ....この測定会にロンカフェに理愛さんのTV出演とか吉田氏の調査とか、 それから藤森学院との交流とチアーガールの件もありましたよね。 実に沢山のことが並行して走っているんですね、この「髪長私学」の中では。
> あのすごい長さの髪を引きずりながらピアノを弾く姿 .... そりゃあ凄いでしょう、お客さんもピアノどころじゃあないんじゃないですか(^_^ )。 で、この際、理愛さんのピアノだけじゃなく、琴だとかバイオリンだとか 涼風馨香学院の女生徒ばっかりで楽団を組んだらもう凄いんじゃあないですか?  女子十二楽坊なんてメじゃないですよ(^_^ )


さてそして、今回のメインとも言うべき理愛さんのTV出演シーンに入りますが....
> 学校で社会人経験をするプログラムがあって .... なかなか自然な入り方と言うか動機ですヨネ。私が高校時代はこういうプログラムは無かったのですが、 今は時々こういうプログラムのことを聞きますよね。
で、この後、スタジオでのインタビューの間にホームで収録したビデオを挿入したり、 本当にTVでこういった福祉番組を見ているかのような臨場感が有りましたネ。 そしてその関係者のインタビュービデオの中で、最初は理愛さんの仕事ぶりとか人柄の話から徐々に 髪の話題に持って行かれる流れも実にスムーズで、『やっぱ、行ったなァ』と 読んでいて思わずニンマリしてしまう心地良さでした。
そしてこのインタビュービデオを受けて、司会者の > 「髪がすごく特長的というか、素晴らしいんですよね。最後にこの話題に触れたいと思うのですが ・・・ちょっとこれを見て下さい・・・ほらっ、長~~~い!!」 .... 「長~~~い!!」という形容詞に持って行く流れがまた上手いんですヨネ。いきなり「長い」と言わず、 「特長的」と言った後、映像で見せて、その後にようやく驚嘆をこめて言うところがネ。 細かい事ですけど、もしも私がこの番組の視聴者だったならば、凄ーーくソソられるであろう、 ロングヘアーLOVERのツボを刺激する流れですヨネ。
> 「お仕事が終わると、必ず髪を梳かして下さるんですよ。皆さん」 .... いや~~おじいさんなんてホント若返るでしょうねェ。車椅子生活だったのが 立って歩けるようになりそうですね~~~。で、ついでに真ん中の足も....いや、コホン!  失礼いたしました m(_ _)m (^_^ )

で、ここまではホノボノとした楽しい話題ばっかりだったんですが、
> 「今度その髪を短くする予定だとか」 .... いやーーやはり、この問題に触れる事になりましたね。 でも理愛さん、TV局の人にも打ち明けたんですねェ。まあ、根が正直で、 聞かれたことには嘘がつけないのかもしれませんが、もしや、TVで告白すると、 「切らないで」という嘆願書が殺到して、その力で....なーーんて事も多少は期待していたりして....(^_^ )。 ですが....
> 「この番組は来月に放送されるが、その頃にはもう」 .... う~~うっ、でも来月じゃあ期待薄だなァ....“常識で考えれば” ネ。
そしてこの理愛さんの冷静を装った(?)インタビューを見ていた涼風馨香女学院の 超髪長女性たち、 > 「女が髪を切るという、単なる行為と次元が違うんだから」 > 「私たちの髪は先の先まで、そして一本残らず神経が通っているの」 > 「髪を切ると傷みが伴う。その傷みを心で受け止めることになるの」 > 「心が大量出血で瀕死の状態にならないとも限らない」 .... このあたり、実感と怒りのこもった名言のオンパレードですが、現実世界の女性達にもこれだけ強い 髪への愛情を持ってもらいものですヨネ。

さて、(繰り返しますが)来月放送ならばとても助けになりそうにないと思われる今回の理愛さんの TV出演でしたが、私はでも単なるイベントに過ぎなかったとも思えないんですヨネ、 今後何か影響を及ぼしそうな気も(勿論、単なる予感に過ぎず、要望ではありませんので).... それと(これも繰り返しになりますが)吉田氏の動向も気になりますし、本当に様々な要素が複雑に絡んで来て 益々面白くなってきた「髪長私学」。 今後どんな展開が待っていて、これらの多くの要素がどんな収束の仕方をするのか、 とても楽しみです。
それと私事で恐縮ですが、昨年末以来、小説の編集・更新・感想の作業がずっと続いておりまして、 さすがにクタクタでしたので、この感想を書き終わってようやく『一息つけた』って感じです。

では、今回も力作でした「第31編」のご執筆とご発表、まことにありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2006.1.22(Vol.688) 初出___Cont.No.pon029    
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 Qちゃんさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 まずは理愛の髪が無事であったということで、安心さなったと思います。前回作は自慢の黒髪への虐待シーンの連続で、作者としても少々食傷ぎみで、もういいじゃないかと自問自答しながらの作業でした。夢の中のシーンが終わり、理愛のテレビ出演という思わぬ展開になりましたが、放映までに時間がありますよね。それまでに事態が好転することを期待なさっていると思います。しかし、まだまだ紆余曲折がありそうですね。ストーカーについては、当初の作品から描こうかどうしようかと迷っているところです。リアルに描くかどうかは今後に譲ろうと思います。第29編のストーリーに出てきたご指摘の文章が、Qちゃんさんの心の支えということですね。「まさかこの文章が反故にされるとは思えません」と。あっ痛っ...。あれあれ、どうしましょうか。今後の展開に注目なさって下さい。どうもありがとうございました。

 アールジェタンさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 前回の内容に画面の前で硬直してしまったとのことですね。本当に過激でした。自分でもやり過ぎかなと思いつつ、あのような展開にしてしまいました。お詫び申し上げます。
 理愛が悪夢にうなされているシーンから、寝る時に髪をどのようにするかまでイメージされていたとは恐れ入りました。そのような場面も、今後は描写していきたいなと思います。オープン間近のロングヘアーカフェについても、楽しそうなサービスをご披露していただきましたが、これからも素敵なものがございましたら、是非ともお教えいただきたいと思います。更に理愛が老人ホームでボランティアをしている様子にも興味を持っていただき、大変嬉しく思います。理愛のみならず、他の髪長美女たちの働きぶりも、超~~~~~ロングヘアーの動きとともに描いていきたいと思っています。今回の理愛のテレビ出演は、これからの展開においての伏線にもなりますので、今後の展開にご期待下さい。
 バージン・ヘアーの後書きで仰ってましたが、砂良ちゃんの髪の長さの件ですが、私のウケを狙っていただいたとのこと。髪長私学の神崎美咲のキャラから想定していただいたのですね。いや~お見事です!!「スカート丈よりも長い黒髪」これほど私のハートをぶち抜くシチュエーションがありますでしょうか。もう、私の中では『ど真ん中のストライク!』でした。心から感謝致します!バージン・ヘアーの今後に大いに期待しています。髪長私学も頑張りますので、次回作もどうぞお楽しみに。どうもありがとうございました。

 長 友三さん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 前回の理愛の髪への虐待が相当衝撃的でしたから、憂鬱な気持ちで年を越されたとのことですね。いやー、本当に申し訳ございませんでした。しかし、それも悪夢であるとわかり、少しは安心なさったのではないでしょうか。お年玉だなんて仰っていただき、作者としても大変嬉しく思います。理愛がテレビに出演するという展開になりましたが、長 友三さんの推理が冴えていらっしゃいますね。この番組が放映されて理愛の断髪発言が視聴者の物議をかもし、今の状況が好転していく兆しが見えてくるのではないかと。う~ん、なかなか鋭いところですね。ただ、視聴者の中にも色々な考えの方々がいらっしゃいますからねえ...。作者としても、素直に「めでたしめでたし」というようなおとぎ話のような展開には...。まだまだ理愛にとっては心から安堵できる状況にはなっていません。理愛の比類なき超ロングヘアーを守ることができる人物が現れるのかどうか。あるいは本当に理愛の髪が無惨にも切り落とされてしまうのか...。今後の展開にどうかご期待下さい。どうもありがとうございました。

ぽん さん、Qちゃんさんとアールジェタンさんと長 友三さん
のご感想にレスをくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2006.1.30(Vol.691) 初出___Cont.No.pon030    
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 スネークハートさん、ご感想をいただきまして誠にありがとうございます。 前回の第30編は壮絶な内容でしたので、スネークハートさんにもご心配をおかけしてしまいました。理愛が茶谷と黒田のところへ出向いた時に、髪を切るために用意された道具類を見せられたため、その強烈な印象が悪夢となって現れたという想定でした。
 まずは理愛が悪夢にうなされて悶えるシーンですが、ここは前回の壮絶な場面に遭遇して苦しむ理愛を強調するために設けたものでした。でも、超ロングの女性が髪を振り乱すという官能的なシーンとして受けとめて下さったことは、作者にとって嬉しい限りです。ちょっと「想定外」といったところでしたね。
 その理愛ですが、「髪を切るのがあまりにもつらくて、何もする気力が起きない」と仰るスネークハートさんのご指摘通りです。23年間の思い出を一瞬にして捨て去ることは、理愛でなくても相当の覚悟と精神的な苦痛を乗り越える必要がありますからね。飯田涼香を久々に登場させたのは、そろそろロンカフェについても描いていかなければという作者自身にプレッシャーを与える意味でもありまして...(苦笑) あっ、そうでしたね。「吉田の動向」「測定会」「藤森学院」「チアガール」色んなことが山積していますね。同時並行で進ませていることをすっかり忘れてしまうところでしたよ(爆)作者としたことが...。更に今後のことになりますが、髪長私学に「幼児教育」と「社会人教育」の部門を新たに加えようかと思っています。まだ構想段階ですけど。ロンカフェの全体像も少しずつですが固まりつつあります。涼風馨香女学院の生徒たちもスタッフになりますが、彼女たちで結成する楽団というのも素晴らしいアイディアですね!早速検討させていただきます。

 また、今回初めてテレビ番組を構成の中に入れてみました。実は地元のローカルテレビやNHKの福祉番組を参考にしました。司会者が落ちついた中年女性で、穏やかな雰囲気でゲストにインタビューするというイメージで考えてみました。インタビューの流れも、何度も書き直しながら作業しました。最初の当たり触りのない話題から、理愛の髪に話しをもっていく流れを『やっぱ、行ったなァ』と表現していただき、大変嬉しく思います。行きつくところは「そこ」ですからね。ロングヘアーLOVERの皆さんに堪能していただける内容になっていましたら、作者としては望外の喜びですね(笑)ホームの老人たちも理愛の長~~~~~い絶品の黒髪を梳かすことが何よりの楽しみでもあるんですね。これが健康の源というか、長寿の秘訣というものでしょうね。しかし、もしも理愛が「断髪」なんてことになったら、この老人たちも...。この先はやめておきましょう。髪を切る決心をこの番組で告白してしまった理愛ですが、まだ放送されませんし、実際に放送されるかどうかも今後の成り行き次第といったところですね。スネークハートさんに「名言のオンパレード」と仰っていただいた場面ですが、作者の想いをストレートにぶつけました。世の女性たちに対して、ほんの少しでもいいから受けとめて欲しいと思いましたね。理愛のテレビ出演に関してですが、『髪長OL由香さん』からヒントを得ました。由香さんが「ミスマーメイドコンテスト」に出場したことに刺激されて、理愛も一度は世間の注目を浴びさせてあげたいなと思ったからです。髪を切る前に(切るかどうかまだわかりませんが)記念としてのテレビ出演の場を設定してみました。もちろん今後の展開にも関わってきますね。
 ますます難しくなってきた今後の展開ですが、どうか次回作もご期待下さい。どうもありがとうございました。

<編集・発行者からの御礼>
ぽんさん、私の感想にレスをくださいまして、まことにありがとうございました。

> 髪を切るために用意された道具類を見せられたため、その強烈な印象が悪夢となって現れたという想定でした .... ああ~~そうだったのですか。ということは、第29編と第30編の間のどこかで、現実→夢に移り変わったのですね??
> 「幼児教育」と「社会人教育」の部門を新たに加えようかと思っています .... ぜひ、“本格的な 髪長教育機関” として完成させてほしいですね。その作られて行く過程も見てみたいです。
> 彼女たちで結成する楽団というのも素晴らしいアイディアですね! .... “超ロングヘアー女性が沢山集っている” という超素晴らしい環境ならではの 様々な夢のような企画もバラエティ豊かに描いて行ってほしいところですねぇ。
> 実は地元のローカルテレビやNHKの福祉番組を参考にしました .... そうですか、やはり今回のTV出演シーンは、細部に至るまでかなりご研究なさって作られたんですね。 本当にリアルでしたよ。
> 由香さんが「ミスマーメイドコンテスト」に出場したことに刺激されて .... それはありがとうございます、光栄です。あそこでは私たしか「ローカルニュースで少し取り上げられる」とか 「新聞の3面の片隅に取り上げられる」とか控え目に書いたと思うんですけど、でも『本当に、こういうコンテストが TVで放送されてほしいと』いう願望を込めて描いた事も事実でした。 かつては「髪長美女大会」や「ワイワイサタデー」といった番組が有ったのに、今は皆無ですので、 私だけでなく、若い男性達・女性達に『超髪長の美しさをぜひ知ってほしい、ぜひ気づいてほしい』との思いも有るのです。
理愛さんのような超ロング女性がTVで取り上げられることを切望しておりますので、今回の理愛さんのTV出演は、 私にとっても夢のようなイベントでした。

今回もまことにありがとうございました。






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どうかご理解の程、お願い申し上げます。


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    追伸 とご明記ください(この部分はHPには載せませんので)

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  3. 上ので 宛先欄に入力した bh4su59g0@kcn.ne.jpb から 前と後の2つのbの文字を消してください
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  4. そして、送信してください。

1日も早く、ウイルス・迷惑(SPAM)メールが絶滅しますように!(怒)



プライベートメール送信方法

もしオフレコで私(編集発行者)に何か連絡事項がございます場合は、 回りくどい方法で申し訳ありませんが次のような手順でお願い申し上げます。
(勿論ウイルス・迷惑メール対策のためですが、ただし1度上手く送れれば、2度目以降は楽だと思います ^_^ )
このメールは当然、HPには掲載いたしませんので、ご安心ください。


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    後で送信の直前に消す事になります(→ ステップ Ⅲ)。
    .... “件名” は適当で結構ですが、「○○への投稿」という件名だけはしないでください。 (紛らわしくなりますので)
    (必須).... 当然、本文は“必須” になりますヨネ(笑)


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1日も早く、ウイルス・迷惑(SPAM)メールが絶滅しますように!(激怒)