淡水に生息する「マミズクラゲ」が、兵庫県洲本市の民家の雨水受けに現れた。生態に謎が多く、突然発生して数週間で消滅する珍しい生物といい、住人の男性は「貴重なので消えてしまうまで楽しみたい」と観察を続ける。
クラゲが見つかったのは今月5日。庭の散水用に雨水をためているドラム缶の中に直径2センチほどのクラゲが数匹浮いていた。男性は「クラゲは海にいるものとばかり思っていたので驚いた」と話す。
マミズクラゲの展示や研究などを行う滋賀県立琵琶湖博物館によると、クラゲの発生には水温変化が鍵を握る。冬はイソギンチャクに似た姿で過ごし、水が温かくなる頃、繁殖のために体の一部がクラゲになるという。
自然界での発生メカニズムはまだ分からないことが多いが、ドラム缶の中で見つかったことについて「クラゲが発生した池から飛んだ枯れ葉や枝などに、くっついて移動してきたのでは」と推測している。(吉田みなみ)
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