TBSラジオはこの秋に大改編を行う予定だ。主だったところでは、宮藤官九郎、尾崎世界観(クリープハイプ)、DJ松永(Creepy Nuts)、羽田圭介、武田砂鉄を日替わりパーソナリティーとして起用した『ACTION』が、開始から約1年半で終了し、23時台に放送されている『荻上チキ・Session-22』が夕方の枠に移動する。他にも『有馬隼人とらじおと山瀬まみと』など、終了する番組は多い。
こうした大改編を受けて、伊集院以外からも三村社長への異論が噴出している。講談師の神田伯山(神田松之丞)だ。神田伯山も、2017年から同局の番組でパーソナリティーを務めている。
神田伯山は9月4日放送の『問わず語りの神田伯山』で、<三村社長の“世の中FM化計画”><『人類全部FMにしてやろう』っていう><三村社長も、鬼の、なまはげの格好をして『AMはいねえか〜、AMはいねえか〜』って、三村社長が鬼のような顔で来るでしょう。AM狩りですよね。本当に。怖い世の中になった>と、昔ながらのラジオ番組が次々と終了していくTBSの現状を皮肉った。
また、『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』で2000年から15年間もの長きにわたってアシスタントを務めていた外山惠理アナウンサーは9月2日、三村社長が経営戦略について語った「PRESIDENT Online」(2019年6月配信)の記事URLをツイート。特にコメントなどは添えられていなかったが、三村社長の方針への反発であると捉えるフォロワーは多く、リプライ欄には「何か違う気がしますね…。今のところ、私はほぼ一日中TBSラジオですが、今後はわかりません」と、外山アナの心中を慮ったコメントが並んでいる。
神田伯山もこのツイートに関して前出番組で言及。<外山アナとかさ、Twitterとかで三村社長のインタビュー記事みたいなのツイートしてるでしょ。うわぁ、すごい……。みんな、なんか色んなこと思ってる。外山さんも永さんへの思いとかあるから、もう十分気持ちは分かったっていう>と語っていた。
話題となっている三村社長は、大手広告代理店やJ-WAVEを経て、2005年にTBSラジオ&コミュニケーションズ(現在のTBSラジオ)に入社した人物。2018年6月から社長を務めている。
三村社長が就任してからTBSラジオは大きな変革を次々と行っている。ひとつは番組編成の大幅な改編だ。TBSラジオは去年にも大きな改編を行っている。
それによって2019年3月にTBSラジオの看板報道番組『荒川強啓デイ・キャッチ!』(月曜〜金曜15時30分から17時50分)が24年の歴史に幕を下ろした。
『荒川強啓デイ・キャッチ!』は権力に忖度しない気骨ある報道姿勢が高く評価されて人気番組だっただけに多くの人が首を傾げ、伊集院光も当時<それぞれに役目があるって、全然知らないから。『なんじゃそりゃ?』と思うわけ>と、『伊集院光 深夜の馬鹿力』のなかで疑問を語っている。