金沢駅周辺、ホテル競争激しく 都ホテル建替

2016/11/3 6:00

近鉄グループホールディングスはJR金沢駅前に立地する金沢都ホテル(金沢市)を2020年をメドに再開発する。17年3月末にいったん営業を終了、建て替えてオフィスとホテルの複合施設にすることを検討している。北陸新幹線の開業に伴い、駅前では新たなホテルを開設する動きが相次いでおり、金沢都ホテルの建て替えで競争が一段と激化するとみられる。

同ホテルは金沢で初めての都市型ホテルとして1963年に開業。ホテルが入るビルは飲食店も入居するが老朽化していた。

北陸新幹線の開業で観光客が大幅に増えたことから、駅周辺では宿泊施設や飲食店の需要が大幅に高まっている。これに対応して、高級旅館を手掛ける星野リゾート(長野県軽井沢町)が昨年、「ANAクラウンプラザホテル金沢」の施設と経営権を取得。2020年春までにはJR金沢駅金沢港口(西口)の市有地に米ハイアット・ホテルズなどによる高級宿泊施設も完成する予定だ。

駅周辺のホテルの関係者は「(宿泊施設が不足した)昨年に比べ、今年は顧客がホテルを選別する傾向が強まった」と指摘する。新幹線効果が一巡するなか、今後さらに競争が激化しそうだ。別のホテル関係者も「施設やサービスに磨きをかけないとふるい落とされる」と警戒している。

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