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かな入力のメリット・デメリット

かな入力について語る時に、一番多くの人が使っているローマ字入力との比較は欠かせません。

かな入力のメリット
1. 打鍵数が少ない。したがってたくさん打つ人であればあるほど、打鍵数が少なくて済む。習熟すれば、早く打てる。
2. 直感的。キーに書いてあるかながそのまま出てくる(JISキーボードの場合)。

以上です。

次に、かな入力のデメリット。
1. キーが広範囲に並べられている。これにより、ホームポジションから頻繁に指が離れる。(←個人的には最重要課題だと思っています)また、それにより、習得が難しい。最近私はキーが広い範囲である事が気にならなくなってはきました。きましたが、これはどれだけ上手くなっても、ミスやペースダウンの原因になるのではないかと思います。

2. 当然ながら、アルファベットは別に覚える必要が有る。ローマ字入力はとりあえずアルファベットだけで良くて、しかもその一部からでも始められて、初心者に優しい。

3. 数字・記号が直接打てず、不便。この影響により、変換候補を数字で選ぶのが機種によってはできず、めんどくさい(←半角は、どのみちローマ字入力でも変換が必要になるし、かな入力でもワンコマンドで変換ができるので、知らない人が想像するほど大きな差はありません。ただし、日本語の文中に全角数字・記号を使っている人の場合、余計な手間が一つ増えることになります。)

4. 少数派。コンピューターを使うにあたり、少数派であることは大きなデメリットとなり得ます。
もちろん、悩んだ時、設定が分からない時に隣の人に聞いても分からない、という身近な事もデメリットでしょう。しかしこれはもう少し本質的な問題です。

例を挙げましょう。今や各検索エンジンにはインクリメンタルサーチの機能が当たり前についています。入力の途中で候補を出してくれる一種の予測変換機能です。
「姫路城」という言葉を検索したいとしましょう。この言葉はかな入力なら「ひ、め、し、゛、し、゛、ょ、う」と打つことになります。
当然メーカー側はローマ字とひらがなと漢字の「文字」に対応していきますが、「かな入力」という「入力方式」には対応していません。
google検索でこれをやると、「ひめじ」の時点では姫路城が出ますが、D8C0DC37-A9B8-43C6-9672-3077CC7F9A7F.jpeg次の「し」を入れてみるとそれが消えます。430F2940-6F11-4F71-9D61-19D81791B60C.jpeg お分かりでしょうか。ローマ字入力を使う場合、揺らぎがあるのですが、どう入力しても「ひめじし」となる状況はないからです。
英字で入れれば、「himezijix」の様な特殊な打ち方をしても、姫路城をちゃんとわかってくれます。 553546F9-6A75-47AB-A90F-C3C0DC68F048.jpegまた、こんな例もあります。Macは、かなキーと英数キーで入力ソースを切り替えます。特殊機能として英数で入力してしまったものを、かなキー2度打ちで日本語にしてくれる機能が有ります。例えば、「nihon」と打ってしまっても、かなキー2度打ちで「日本」になる、という様に。しかしながら、かな入力ではこの機能は全く使えません。「日本」と打つつもりで打っていたら、「i-y」となり、変換してもyが変換されるだけ。
多くのメーカーはローマ字入力にしか対応していない事の証明とは言えないでしょうか。


<2018/02/10 追記>
macOS High Sierra 10.13.3で、JISかな入力中に英数キー2回打ちで英数に切り替えることが可能になっていることを確認しました!
Macも少しずつ進化してくれているようです!


結局、便利な機能はみんながよく使っているところから開発されていくので、かな入力ユーザーは新機能の恩恵になかなか浴する事ができない可能性が有ります。これが少数派である事のデメリットです。

こんな所でしょうか。かな入力は、これらのデメリットを上回るメリットがあると思うのですが(習熟したかなユーザーは本当に打つのが早いので)、これらは無視できない問題です。

ちなみに、かな入力はUSキーボードで使えない、ということがデメリットなのでは?と考える人がいますが、これは間違いです。わずかな変更を伴うのみでかな入力ができる様に各メーカーが工夫しています。昔macはUSキーボードに無理やりかなを印字したものを作っていたそうですしね。

Windowsでも同様、USキーボードしかない状態でもかな入力ができる様になっています。ただし、いずれでも「む」「ろ」「長音」といった端っこの方のキーはシフト側などに移動してしまっているのですが。

なお、ここではローマ字でもかな入力でもないもっと効率的な特殊入力方法は考慮していません。親指シフトや月配列とかいうものです。私が考えるのは、特に何かをインストールしたりせずにどこのパソコンでもすぐに使い始められる、をメインテーマにしていますので。ただ、今まで話してきたかな入力より、親指シフトの方が明らかにより効率的で、優れています。私はできませんが。

長々と書いてきて要するに何が言いたいのか。
要するに、かな入力もローマ字入力も、イケてないのです。
もっと早い段階で、もっと効率の良い入力方法をデファクトスタンダードにしておかなければいけなかったのだと思っています。
でも今や私はかな入力が好きなので、かな入力でこれからもポチポチやっていくのですが。

ただ、もう一つ、語気を強めて言っておきたいことがあります。それは、人は新しい入力方式に慣れることができるということです。
私がスマートフォンのフリック入力を始めたのは6年くらい前ですが、3ヶ月くらいで慣れました。
かな入力も3ヶ月くらいで特にストレスなく打てる様になり、今も速くなり続けています。
みんな、フリック入力に慣れたでしょ?そしてみんなそれで素早く打ってるでしょ?だから今ローマ字入力をしててもっと速くなりたい、かな入力してみたいという人は、乗り換えることができます。そして必ず、絶対に、慣れることができます。
そんなお誘いを、ここでしてみます。

次は私の考えるかな入力に向いている人はどういう人か、なんかを書いていきたいと思います。

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