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ゆうちょ銀行は6日、デビットカード「mijica(ミヂカ)」について、貯金口座の持ち主に無断で作成された疑いのある事案が見つかったと発表した。ミヂカは専用サイトで申し込むと6日前後で貯金者の自宅にカードが届く。その間に利用されていたカードが3枚見つかった。同行は6日、9月29日以降に申し込まれたミヂカカードの利用を一時停止した。
ミヂカを巡っては9月に送金機能を悪用した被害が判明。ゆうちょ銀は9月16日に送金機能を停止した。専用サイトの運営は10月3日まで続けていた。3枚は9月下旬に申し込まれた。うち2枚は決済が成立し、複数回にわたり計16万円が利用されていた。貯金者とは連絡が取れていない。
ミヂカは専用サイトで申し込むと、すぐにカード番号が発行される。カードの到着前でもサイト上では16桁の番号のうち下4桁と有効期限、利用者のカナ氏名は閲覧できる状態になっていた。
3枚はいずれも到着前に決済に利用され、成立した2枚は電子商取引(EC)サイトで利用された。決済額はそれぞれ10万449円と5万9727円だった。ECサイトは、カード裏面に記載された3桁のセキュリティーコードを入力せずに利用できたという。
ミヂカ申し込みには貯金口座の番号、カナ氏名、生年月日、キャッシュカードの4桁の暗証番号が必要となる。実行者は「(銀行を装ったサイトに情報を入力させる)フィッシングなどで口座の持ち主の情報を入手した可能性がある」(田中隆幸常務執行役)。
ミヂカを巡っては8~9月、54人の顧客の貯金332万円が第三者に不正に送金された。10月には、専用サイトが7月以降に不正アクセスを受け、約1400人の顧客情報が流出した可能性も判明している。