ツルレイシ

  • Momordica charantia L.
  • balsam pear
  • つるれいし / 蔓茘枝

百科事典マイペディアの解説

ニガウリ,レイシとも。熱帯アジア原産のウリ科のつる性一年草。葉は掌状で淡緑色,雌雄異花で夏,黄色花をつける。果実は長楕円形か紡錘形で表面に多数のこぶ状突起を有する。成熟するとだいだい黄色となり,果皮が裂けて紅色の果肉を現す。果肉には苦味があり油いため,漬物などにして食べる。
→関連項目ゴーヤーチャンプルー

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世界大百科事典 第2版の解説

ウリ科の一年草で果皮が苦いためニガウリ(苦瓜)とも呼ばれる。インド原産で熱帯アジア,中国,日本で栽培される。中国には明のころ南方から入り,日本へは江戸時代に中国から導入された。一般には観賞用として栽培されているが,南西諸島や九州では食用として栽培している。つるは細いが分枝は多く,よく繁茂する。葉は小さくカエデ状で互生。花は雌雄異花で葉腋(ようえき)につき,黄色で径2cmぐらいの小花。果形は長さ50cmにも及ぶ長円筒形と15cm前後の楕円形のものとがあり,表面にこぶ状突起のあるものが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウリ科(APG分類:ウリ科)の一年生つる草。熱帯アジア原産。果実を食用とするが、苦味があるためニガウリ(苦瓜)ともよばれる。茎は細く長さ2~5メートル、巻きひげで他物に絡みつく。葉は互生し、掌状に裂ける。雌雄異花。夏、葉腋(ようえき)に黄色の小花をつける。果実は細い柄があって下垂し、長楕円(ちょうだえん)形で両端がとがり、瘤(こぶ)状の突起に覆われ、長さ10~30センチメートル。若果は淡緑色であるが、熟すと黄赤色になり、果実の先端部から裂開してめくれ、多数の種子を露出する。種子を覆っている赤い種衣は甘味があり、食べられる。普通は未熟果を収穫し、内部の種子のある部分を除いて、肉と煮たり油炒(あぶらいた)めにする。
 明(みん)の時代に東南アジアから中国に伝わり、日本には江戸時代に渡来した。沖縄ではゴーヤーとよばれ、夏季の郷土料理の材料として不可欠とされている。[星川清親]

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