モモタ六郎の資格チャレンジ

機械系電気系の資格や勉強について書いていきます。

6_電気保全2級実技の解き方(リレーの故障検出)

 機械保全技能検定の電気系保全作業2級の実技の私の解き方を紹介します。リレーの故障検出を載せます。

リレーの構造

 リレーはコイルに電流が流れるとコイルが磁化して、b接点にくっついているc接点がa接点にくっつきます。これによりコイルに電流を流す(入力ON)と接点のON/OFFが変化します。

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リレーの構造

リレーの故障

 出題される故障は以下の6個です。ただ、コイルのレアショート(短絡)は故障の再現が難しいためか出題したと聞いたことがありません。

・a接点溶着

 a接点にc接点が接着し、コイルの入力OFFでもa接点ON、b接点OFFのままとなります。

・a接点接触不良

 a接点が変形し、コイルの入力ONでもa接点OFFのままとなります。b接点は正常にON/OFFします。

・b接点溶着

 b接点にc接点が接着し、コイルの入力ONでもa接点OFF、b接点ONのままとなります。

・b接点接触不良

 b接点が変形し、コイルの入力OFFでもb接点OFFのままとなります。a接点は正常にON/OFFします。

・コイルの断線

  コイルの入力をテスターで測定すると抵抗無限となります。

・コイルのレアショート

  コイルの入力をテスターで測定すると抵抗0となります。 

リレーの状態とテスターの測定

 表にはコイルの入力2端子をテスターで測定する入力の測定を最初に行います。これによりコイルの断線とそれ以外を見分けられます。次にa接点とc接点をテスターで測定、b接点とc接点をテスターで測定をコイル入力ONとOFFそれぞれで行い、正常時からの違いを見つけ、異常を見分けます。

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リレーの状態とテスターの測定

寄り道

 最近の設備では故障を検出できるセーフティリレーを用いて非常停止を行う回路を作成します。設備にとって非常停止できることは作業者の安全を守るために非常に重要です。しかし、コスト面を考えると一般的なリレーの方が安く、セーフティリレーが故障の検出ができても、故障原因を探る機能はまだついていません。この課題で行う故障検出により故障原因を特定することができ、またすぐにリレー故障させないためにも、原因特定と修正という重要な作業と言えます。

あとがき

 この記事ではリレーの故障検出を記載しました。次の記事の誤配線の修正は試験の中で一番難しい箇所です。そのため、この故障検出を手早く行い、次の作業に移れるようにしましょう。そのために、テスターにて測定する時の故障ごとの違いを暗記しましょう。