自分のためのボランティア ・承認欲求・・・ボランティアに参加することによって人々に自分の存在を認められる。尊重され る。 ・自己実現・・・新たな経験の獲得。「自分のため」という志向性。 現代の日本社会は格差社会、若年層を中心とした貧困問題が広がり、経済の危機であると同時に、人びとが互いに生を支え合うという政治的実践の危機である。人々は寛容性を失い、排他的、攻撃的な言説がインターネット空間に広がっている。そのような社会の中で若者たちはボランティアに参加することにより、自分をかけがえのない存在として承認され、居場所を生み出すことができる。ボランティアに参加すれば、生活を共にする仲間にも、優しく出迎えて感謝してくれる現地の人々にも出会える。ここで自分の存在や尊厳を否定されることはなく、むしろ、一人のかけがえのない人間として尊重される。(西尾ほか、2015:2-10)。 ・ボランティアをした動機 1.困っている人の役に立ちたいから 45.1% 2.新しい人と出会いたいから 33.3% 3.地域や社会をよくしたいから 33.0% 4.新しく感動できる体験がしたいから 28.0% 5.自分の経験や技術を活かしたいから 21.0% 6.自分のやりたいことを発見したいから 17.4% 日本学生支援機構「学生ボランティア活動に関する調査報告書」から一抜粋して引用(西尾 2014) →日本学生支援機構「学生ボランティア活動に関する調査報告書」を基に、西尾(2014:25)作成のアンケート結果より引用。 <文献リスト> ・西尾雄志・日下 渉・山口健一(2015)『承認欲望の社会変革』京都大学学術出版会。 |