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2008年3月9日放送
ハサミ

今回のテーマは「ハサミ」
誰もが使う文房具(ぶんぼうぐ)「ハサミ」にかくされた科学をさぐる!!
過去の実験一覧はコチラ!!

■ハサミの原理・1 てこの原理

てこの原理とは支点(てこを支える部分)から力点(力をかける部分)の距離(きょり)が長いほど小さな力で作用点(力点で生まれた力がかかる部分)に大きな力を伝えることが出来る原理。

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ハサミはこのてこの原理によってモノを切っている。

てこの原理をハサミに当てはめると、力点は指を入れる部分、支点はネジで刃を組み合わせている部分、作用点はモノを切る時に刃が交わる部分になる。

これにより、ハサミは少ない力でモノを切ることが出来る。

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しかし、ハサミにはてこの原理の他にも重要な原理がかくされていた!

その答えはハサミを作る工場の中に!!

■ハサミが出来るまで

  1. ハサミの刃の原料となるのはステンレスの板。この板を手作業で刃の形に型抜き(かたぬき)していく。
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  2. 型抜きしたステンレスを釜(かま)の中へ入れて約1000度もの温度で熱する。加熱されたステンレスは冷却(れいきゃく)されることでかたくなる。この作業を「焼き入れ(やきいれ)」という。
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  3. 焼き入れされたステンレスをサビ止め液に付け、その後に機械で削り(けず)刃を付ける。実はこの作業はロボットによってステンレスが運ばれている。
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  4. 機械で刃の付いたステンレスに持ち手を付ける。こうしてハサミの片方の刃が完成!
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  5. 完成した片方の刃を組み合わせてハサミの形にする。
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  6. 組み合わさったハサミの刃を曲げて調整(ちょうせい)する。
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    この作業で調整しているのは刃と刃の間の隙間(すきま)。 ハサミの刃を光ですかして横から見ると、刃と刃の間に隙間があるのが分かる。 これが調整していないハサミだと、刃の途中(とちゅう)で刃同士がくっついている。
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    これを調整して、刃を組み合わせるネジの部分と、刃と刃の切っ先だけでくっつくようにすることでモノを切ることが出来る。
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    調整後のハサミでモノを切るように刃を閉じてみると、刃同士でくっついている点が根元から刃先(はさき)に向かって移動(いどう)していくのが分かる。
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    つまり、モノを切るために力がかかる作用点をかぎりなく小さな点にすることで、ハサミの切れ味をよくしている。

■いったい何を切るの?チョキチョキハサミクイズ

<ルール>

これから出てくる珍しい(めずらしい)ハサミは、いったい何を切るハサミか?

<第1問>

いったいナニを切るハサミ?

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<第2問>

いったいナニを切るハサミ?

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<第3問>

いったいナニを切るハサミ?

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<第4問>

いったいナニを切るハサミ?

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■みんなが利用しているハサミ 理容(りよう)ハサミ

みんなが1ヵ月~2ヶ月に1度お世話になっている美容師(びようし)さんや理容師(りようし)さんが髪の毛を切るのに使っている理容ハサミ。

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このハサミは他のハサミとはちがう特殊(とくしゅ)なハサミだった!

<理容ハサミの特徴(とくちょう)1 ハサミの持ち方>

まずハサミの持ち方。

普通のハサミは親指と中指を持ち手の穴に入れるのに対し、理容ハサミは親指と薬指を持ち手の穴に入れる。

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さらに、理容ハサミは薬指を入れる穴の横に小指をひっかける部分が付いている。

これは理容ハサミで髪の毛を切る時に刃がブレないようにするため。

そもそも理容ハサミは親指の穴で動く刃を「動刃(どうば)」、薬指の穴で動く刃を「静刃(せいば)」という。

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理容ハサミは文字通り、静刃は動かさず、動刃を動かすことで髪の毛を切る。

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そのため、静刃の穴に薬指を入れ、中指・人差し指をそえて、さらに小指をひっかけることで静刃を固定(こてい)させなければならない。


<理容ハサミの特徴2 よく切れる>

それぞれ理容ハサミと普通のハサミで切った髪の毛の断面(だんめん)の拡大写真を見てみると、理容ハサミで切った髪の毛の断面は平らになっているのに比べ、普通のハサミで切った髪の毛の断面は段差ができ、デコボコになっている。

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これは理容ハサミの原料が普通のハサミよりかたく、作る時に刃をよりていねいにといでいるため。

さらに、理容ハサミは切れ味が良いため、髪の毛を切った時に、切る人にかかる負担(ふたん)も少なくなり、疲れにくくなる。

ちなみに、お店でお客さん1人の髪の毛を切るのに1000回近くもハサミを動かすんだとか!!

■名探偵でんじろうハサミでナゾを解く(とく)!

スタジオに送られてきた一通のハガキ・・・

気になる内容は「キミはこのハガキの中へ入ることが出来るか?」

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名探偵でんじろういわく、このハガキのナゾを解くには、ハサミを使わなければならないとのこと・・・

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気になるその方法とは!!
  1. ハガキを半分に折る。
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  2. ハガキを折った側から少し残して切る。
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  3. ハガキをひっくり返し、逆側からも少し残して切る。
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    2・3の作業をくり返す。
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  4. 最後は折った側で終わるように切る。
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  5. 切り始めた最初と最後の部分は残して、折り目にそって切ると・・・
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ハガキが輪っか状になってハガキの中に入ることが出来た!!

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★番組からのお願い★

「ラブラボ!」は大人から子供までを対象に、教科書等の理論だけでなく、実験を通して楽しく遊びながら、実際に体験し・手先を動かし・自分で工夫をこらす事によって科学を理解し、興味を持つきっかけとなれるような番組を目指しています。

その為、当HPでも皆さんの参考にしていただけるよう、番組で紹介した初歩的な科学実験の一部を掲載していますが、実験によってはカッターやハサミ等の刃物や小さな部品、工具等を使ったり、火気やドライアイス、家庭用洗剤等の薬品を使うモノもありますので、ご家庭で行う場合には各自の責任において十分にご注意下さい。

また実験や工作に小さなケガは付き物ですが(紙一枚でも手が切れたりします)、正しい手順と(器具の)正しい使用で危険は大きく減らせます。特にお子様が実験をする場合には、必ず大人の監督・指導の下、行って下さい。番組の趣旨をご理解の上、以上宜しくお願いします。