朝鮮日報

【寄稿】中国の餌食となった韓国のバランス外交

米中間の経済・軍事衝突が激化、冷戦2.0時代に突入
「バランス外交・中堅国外交」の主張は中国側の肩を持つのと同じ
米による対中デカップリング措置は国内産業にとって新たなチャンスとなる

 日本やインド、オーストラリアなど地域主要国の大半は、中国に対する経済依存率が非常に高いが、中国のアジア支配を座視せず、米国との戦略的連帯を強化している。結局、韓米同盟を堅固にし、地域覇権の登場を阻止する国家との連帯を強化することが、韓国の死活的利益となる。

 米中冷戦でどのような姿勢を取るかによって、韓国の戦略的立場は上昇することもあり得る。主力産業では中国に追い越された。ところが、米国による対中デカップリング(切り離し)措置で中国製品に対する国際的なバッシング現象が生じ、LG化学が中国を抜いて自動車バッテリー分野で世界1位に浮上した。サムスン電子は困難だったスマートフォンで首位を守り、ファーウェイに押されていた5G(第5世代移動通信システム)分野で大規模な受注を続けている。未来の世界経済を左右するデジタルプラットフォーム競争で優位に立てる千載一遇のチャンスを韓国は得ているのだ。このチャンスを生かせば、韓国大統領が二度と中国で一人ごはんをするようなことはなくなるだろう。

尹徳敏(ユン・ドクミン)韓国外国語大学碩座(せきざ)教授・元国立外交院院長

◆世界競争力ランキング1位はシンガポール、韓国23位、中国は?

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