「春馬の自殺をきっかけに、俳優さんが次々に自殺していくなんて、何かこの世のものではない力が加わったとしか考えられない。死を選択せざるを得ないというような、見えない力が働くのかとも思えます」
【独自入手】サーフィンを楽しむ美し過ぎる三浦春馬さん(5枚)
こう話すのは、7月18日に亡くなった俳優の三浦春馬さんが趣味としていたサーフィンの師匠で「茨城元気計画」代表の卯都木睦(うつぎあつし)さん。春馬さんが14歳の時から16年間の親交があり、普段からLINEなどで親しくやりとりする間柄だった。9月27日に女優の竹内結子さんが亡くなった報道を受けて、悲痛な胸の内を語った。
春馬さんと竹内結子さんは、今年7月に公開された映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」で共演していた。前作の「ロマンス編」でも共演し、メイキング映像で春馬さんと竹内さんがアイスクリームを楽しむシーンが反響を呼んでいる。
「竹内さんはいい女優さんだし、春馬とは育った境遇が似ている面もあったから、意気投合したんだと思いますよ。それがこんなことになるなんて。時を戻せるならば戻したい」(卯都木さん)
卯都木さんが懐かしむのは、春馬さんと心置きなくサーフィンを楽しんだ昨年の夏の思い出だ。昨年6月8日のLINEには、春馬さんからのこんなメッセージが残されている。
<今年の夏はバンバン海行けそう! 焼けてもいいから>(春馬さん)
この頃、春馬さんは主演ドラマ「TWO WEEKS」(フジテレビ系)でのロケを控えていたが、逃亡者の役柄だったため、「日焼けしてもちょうどいいくらい」だと言っていた。サーファーにとって第2の肌と言われるウェットスーツ。卯都木さんは「2ミリの薄さのスーツをプレゼントするから、色を決めておいて」とメッセージした。
春馬さんは、お気に入りのスーツが見つかったようだった。
<お疲れ様です! 大人の上半身だけのウェットスーツあった!!! キッズタイプのやつじゃなく、これがいいです。これ黒です。ブラックラバーって書いてある!>(春馬さん)
いよいよ、夏本番。サーフィンシーズンに突入した昨年8月18日には、こんなメッセージがあった。
<お疲れ様です! 明日の14時以降、波乗り行けますか?? 明後日が、茨城ロケで……>(春馬さん)
卯都木さんが「いいよ」と答えると、即座に、<やったーーーー!!!!>と喜びに満たち返信があった。実際、翌日には、
<いま、現場出ました! なので、13時前には着くと思います!>(春馬さん)
と、連絡が入り、卯都木さんは「はいよ」。春馬さんは卯都木さんの事務所にやって来る前、
<着きまーす! 飯食いましたか??>(春馬さん)
と、元気なメッセージを送ってきた。結局、この日はサーフィンを楽しんだ後、三浦さんは卯都木さんの自宅に一泊していったのだった。泊まった後に向かった茨城のロケ現場から届いたLINEには、
<ごめんなさい!! やはり今日はまっすぐ帰ります。この現場から2時間弱かかるし、帰ってやる事が残ってました。またすぐ、波乗り行きます!!!!>(春馬さん)
現場が遠かったので、いったん東京の自宅へ帰ったようだ。卯都木さんは「はいよ」と短く答えた。後で、春馬さんからこんなLINEが届いた。
<いま現場終わりましたーやっぱり押したー 改めて、昨日はありがとうございました! 凄くのんびり出来ました。また近々、伺います! あと、(卯都木さんの息子さんの)部屋に眼鏡を忘れてきちゃったので、次回まで預かっておいて下されば助かります>
卯都木さんは短く、「おK!!」と答えた。それから2日後の8月22日には、春馬さんはもうサーフィンに出かけたくなったようだ。こんなLINEが届いた。
<お疲れです!! 明日はサーフィン行けますか?? 朝からお昼まで>(春馬さん)
卯都木さんは<いいよ、起きれないなら、日本酒持って(前日から)前乗りしてもいいよ>と答えた。春馬さんは日本酒の冷酒が好きで、2人で一緒に酒を飲むこともあった。当日のLINEはこう続く。
<きょう、生放送終わりです。だから家帰って早く寝ます>(春馬さん)
<わかった。何ちゃん? >(卯都木さん)
<1ちゃん>(春馬さん)
<オーケー起きたら連絡して>(卯都木さん)
春馬さんはこの日、歌手のJUJUさんとともにMCを務めるテレビ番組「世界はほしいモノにあふれてる」(NHK)の夏のスペシャル番組に、生放送で出演した。翌日には、
<2度寝ちゃいました。今、出ましたー!! 台風の影響ありますかね>(春馬さん)
<ないよ>(卯都木さん)
<ちょっとくらいあればよかったのに>(春馬さん)
サーフィンで大波を期待したのだろう。
卯都木さんは、春馬さんから「TWO WEEKS」の茨城県ロケのスタッフに何を差し入れすればいいか相談されていた。卯都木さんは、「土浦市のレストランのカツサンドはうまいよ」と、店を紹介した。カツサンドの値段は1つ1600円だった。
<ヤバ高いね。1個何切れ入りなんだろう>(春馬さん)
卯都木さんによれば、春馬さんは1つ1600円のカツサンドが「ヤバ高い」と感じるような質素な生活をしていたという。実際に、紹介された店でカツサンドを注文。昨年9月5日のLINEにはこうある。
<明日! 15時くらいに〇〇(店の名前)さんに、カツサンド頼ませて頂きました!! ありがとうございました。お疲れさまです。いま、電話出来ますか?>(春馬さん)
それから3日後の昨年9月8日、実際に差し入れした感想を寄せた。
<カツサンド! めちゃくちゃ美味しいって現場で評判ですっ!! 軽くて且つお肉の味がしっかりあって、呉々も機会がありましたら、お礼を言っておいて下さればと思います。うつぎさん、ありがとう>
カツサンドの評判は良く、春馬さんは上機嫌だった。このドラマ「TWO WEEKS」で、春馬さんは主題歌をうたい、歌手デビューを果たした。卯都木さんはこう懐かしむ。
「うちは3人の息子がいるんですが、末っ子が一番、春馬になついていた。今も、春馬の歌うデビューシングルを聞きながら風呂へ入ってという、ルーティーンをしていますね。毎日、春馬の歌を聞いてます」
このほか、昨年5月17日には、
<僕夏にまた戦争ものをやるから零戦貸してもらえないかな?>
というLINEも来ていた。卯都木さんがこう説明する。
「春馬は映画『永遠の0』で零戦パイロットとして戦死した祖父を調べる若者役として出演したことがあるからね。私が本物の零戦を所有している人を知っているので、そういうLINEが来たんです」
春馬さんとの最後のLINEのやりとりは今年3月4日。
卯都木さんが、「お互いコロナで大変だと思う。こちらも、イベント中止で500万円近いマイナスが出ている。なんとかやりくりしているが、水1ケース千円程度でも、春馬から届けば、地域の応援にもなる。春馬のイメージも上がるし、検討よろしく」というメッセージを送ったのだった。
<お疲れ様です。ウツギさんのところも大きな影響が出ていますね……こちらも舞台の公演が飛んだりと、厳しい状況です。お水! かしこまりました。地元に少しでも活気が漲るなら、送らせて頂きます!>
本当に、500ミリの水のペットポトルの入ったものを2ケース送って来たという。これを最後のメッセージとして、LINEが途切れた。
卯都木さんによれば、春馬さんとは毎年夏にサーフィンしていたが、今年はコロナの影響により、外出自粛や県外をまたぐ移動の制限などにより、できなかったという。
春馬さんは複雑な家庭環境の中で育った。小学1年の頃、母に連れられて実父の家を飛び出した。数年後の小学校高学年になると、母親は再婚。新しい父親の元で暮らした。新しい父親は地元の老舗のホストクラブの経営者の息子で、その店でホストとして働いていた。
「春馬は、母親は外に働きに出ていたから、子供の頃は学校から帰ると一人でカップラーメンを食べるような生活をしていた時期があった、というようなことを言っていました」
親に対する、複雑な思いが春馬さんにはあった。茨城にサーフィンをしに来ても、実家には寄らずに東京の自宅に帰っていったという。
「春馬は20代前半までは、茨城に帰って来た時だけ、お母さんの家へ行ってご飯を食べていたようです。ただ、20代後半になると、ピタッとなくなったようです」
春馬さんのサーフィンはロングボードより、スピードが出て、波乗りの難易度が高いショートボード使っていた。プロが削ったサーフボードを持っていた。
サーフィンをするのはいつも茨城県鉾田市の海岸だった。
「春馬は、あれでなかなか気の短いところがあったんです。サーフィンには人の個性が出るんです。大きな波を待つことができず、目の前の小波に乗るところがあった。私は『もっと待てば、奥からいい波が現れるんだから、待て』と指導していました」
春馬さんは大波が来る前に、衝動的に死へと向かったのか。
◇相談窓口
■日本いのちの電話連盟
・フリーダイヤル0120・783・556
(16時~21時、毎月10日は8時~翌日8時)
■よりそいホットライン
・フリーダイヤル0120・279・338
・IP電話やLINE Outからは050・3655・0279
(24時間)
■こころのほっとチャット
・LINE、Twitter、Facebook @kokorohotchat
(12時~16時、17時~21時、最終土曜日から日曜日は21時~6時、7時~12時)
(本誌・上田耕司)
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【独自入手】サーフィンを楽しむ美し過ぎる三浦春馬さん(5枚)
こう話すのは、7月18日に亡くなった俳優の三浦春馬さんが趣味としていたサーフィンの師匠で「茨城元気計画」代表の卯都木睦(うつぎあつし)さん。春馬さんが14歳の時から16年間の親交があり、普段からLINEなどで親しくやりとりする間柄だった。9月27日に女優の竹内結子さんが亡くなった報道を受けて、悲痛な胸の内を語った。
春馬さんと竹内結子さんは、今年7月に公開された映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」で共演していた。前作の「ロマンス編」でも共演し、メイキング映像で春馬さんと竹内さんがアイスクリームを楽しむシーンが反響を呼んでいる。
「竹内さんはいい女優さんだし、春馬とは育った境遇が似ている面もあったから、意気投合したんだと思いますよ。それがこんなことになるなんて。時を戻せるならば戻したい」(卯都木さん)
卯都木さんが懐かしむのは、春馬さんと心置きなくサーフィンを楽しんだ昨年の夏の思い出だ。昨年6月8日のLINEには、春馬さんからのこんなメッセージが残されている。
<今年の夏はバンバン海行けそう! 焼けてもいいから>(春馬さん)
この頃、春馬さんは主演ドラマ「TWO WEEKS」(フジテレビ系)でのロケを控えていたが、逃亡者の役柄だったため、「日焼けしてもちょうどいいくらい」だと言っていた。サーファーにとって第2の肌と言われるウェットスーツ。卯都木さんは「2ミリの薄さのスーツをプレゼントするから、色を決めておいて」とメッセージした。
春馬さんは、お気に入りのスーツが見つかったようだった。
<お疲れ様です! 大人の上半身だけのウェットスーツあった!!! キッズタイプのやつじゃなく、これがいいです。これ黒です。ブラックラバーって書いてある!>(春馬さん)
いよいよ、夏本番。サーフィンシーズンに突入した昨年8月18日には、こんなメッセージがあった。
<お疲れ様です! 明日の14時以降、波乗り行けますか?? 明後日が、茨城ロケで……>(春馬さん)
卯都木さんが「いいよ」と答えると、即座に、<やったーーーー!!!!>と喜びに満たち返信があった。実際、翌日には、
<いま、現場出ました! なので、13時前には着くと思います!>(春馬さん)
と、連絡が入り、卯都木さんは「はいよ」。春馬さんは卯都木さんの事務所にやって来る前、
<着きまーす! 飯食いましたか??>(春馬さん)
と、元気なメッセージを送ってきた。結局、この日はサーフィンを楽しんだ後、三浦さんは卯都木さんの自宅に一泊していったのだった。泊まった後に向かった茨城のロケ現場から届いたLINEには、
<ごめんなさい!! やはり今日はまっすぐ帰ります。この現場から2時間弱かかるし、帰ってやる事が残ってました。またすぐ、波乗り行きます!!!!>(春馬さん)
現場が遠かったので、いったん東京の自宅へ帰ったようだ。卯都木さんは「はいよ」と短く答えた。後で、春馬さんからこんなLINEが届いた。
<いま現場終わりましたーやっぱり押したー 改めて、昨日はありがとうございました! 凄くのんびり出来ました。また近々、伺います! あと、(卯都木さんの息子さんの)部屋に眼鏡を忘れてきちゃったので、次回まで預かっておいて下されば助かります>
卯都木さんは短く、「おK!!」と答えた。それから2日後の8月22日には、春馬さんはもうサーフィンに出かけたくなったようだ。こんなLINEが届いた。
<お疲れです!! 明日はサーフィン行けますか?? 朝からお昼まで>(春馬さん)
卯都木さんは<いいよ、起きれないなら、日本酒持って(前日から)前乗りしてもいいよ>と答えた。春馬さんは日本酒の冷酒が好きで、2人で一緒に酒を飲むこともあった。当日のLINEはこう続く。
<きょう、生放送終わりです。だから家帰って早く寝ます>(春馬さん)
<わかった。何ちゃん? >(卯都木さん)
<1ちゃん>(春馬さん)
<オーケー起きたら連絡して>(卯都木さん)
春馬さんはこの日、歌手のJUJUさんとともにMCを務めるテレビ番組「世界はほしいモノにあふれてる」(NHK)の夏のスペシャル番組に、生放送で出演した。翌日には、
<2度寝ちゃいました。今、出ましたー!! 台風の影響ありますかね>(春馬さん)
<ないよ>(卯都木さん)
<ちょっとくらいあればよかったのに>(春馬さん)
サーフィンで大波を期待したのだろう。
卯都木さんは、春馬さんから「TWO WEEKS」の茨城県ロケのスタッフに何を差し入れすればいいか相談されていた。卯都木さんは、「土浦市のレストランのカツサンドはうまいよ」と、店を紹介した。カツサンドの値段は1つ1600円だった。
<ヤバ高いね。1個何切れ入りなんだろう>(春馬さん)
卯都木さんによれば、春馬さんは1つ1600円のカツサンドが「ヤバ高い」と感じるような質素な生活をしていたという。実際に、紹介された店でカツサンドを注文。昨年9月5日のLINEにはこうある。
<明日! 15時くらいに〇〇(店の名前)さんに、カツサンド頼ませて頂きました!! ありがとうございました。お疲れさまです。いま、電話出来ますか?>(春馬さん)
それから3日後の昨年9月8日、実際に差し入れした感想を寄せた。
<カツサンド! めちゃくちゃ美味しいって現場で評判ですっ!! 軽くて且つお肉の味がしっかりあって、呉々も機会がありましたら、お礼を言っておいて下さればと思います。うつぎさん、ありがとう>
カツサンドの評判は良く、春馬さんは上機嫌だった。このドラマ「TWO WEEKS」で、春馬さんは主題歌をうたい、歌手デビューを果たした。卯都木さんはこう懐かしむ。
「うちは3人の息子がいるんですが、末っ子が一番、春馬になついていた。今も、春馬の歌うデビューシングルを聞きながら風呂へ入ってという、ルーティーンをしていますね。毎日、春馬の歌を聞いてます」
このほか、昨年5月17日には、
<僕夏にまた戦争ものをやるから零戦貸してもらえないかな?>
というLINEも来ていた。卯都木さんがこう説明する。
「春馬は映画『永遠の0』で零戦パイロットとして戦死した祖父を調べる若者役として出演したことがあるからね。私が本物の零戦を所有している人を知っているので、そういうLINEが来たんです」
春馬さんとの最後のLINEのやりとりは今年3月4日。
卯都木さんが、「お互いコロナで大変だと思う。こちらも、イベント中止で500万円近いマイナスが出ている。なんとかやりくりしているが、水1ケース千円程度でも、春馬から届けば、地域の応援にもなる。春馬のイメージも上がるし、検討よろしく」というメッセージを送ったのだった。
<お疲れ様です。ウツギさんのところも大きな影響が出ていますね……こちらも舞台の公演が飛んだりと、厳しい状況です。お水! かしこまりました。地元に少しでも活気が漲るなら、送らせて頂きます!>
本当に、500ミリの水のペットポトルの入ったものを2ケース送って来たという。これを最後のメッセージとして、LINEが途切れた。
卯都木さんによれば、春馬さんとは毎年夏にサーフィンしていたが、今年はコロナの影響により、外出自粛や県外をまたぐ移動の制限などにより、できなかったという。
春馬さんは複雑な家庭環境の中で育った。小学1年の頃、母に連れられて実父の家を飛び出した。数年後の小学校高学年になると、母親は再婚。新しい父親の元で暮らした。新しい父親は地元の老舗のホストクラブの経営者の息子で、その店でホストとして働いていた。
「春馬は、母親は外に働きに出ていたから、子供の頃は学校から帰ると一人でカップラーメンを食べるような生活をしていた時期があった、というようなことを言っていました」
親に対する、複雑な思いが春馬さんにはあった。茨城にサーフィンをしに来ても、実家には寄らずに東京の自宅に帰っていったという。
「春馬は20代前半までは、茨城に帰って来た時だけ、お母さんの家へ行ってご飯を食べていたようです。ただ、20代後半になると、ピタッとなくなったようです」
春馬さんのサーフィンはロングボードより、スピードが出て、波乗りの難易度が高いショートボード使っていた。プロが削ったサーフボードを持っていた。
サーフィンをするのはいつも茨城県鉾田市の海岸だった。
「春馬は、あれでなかなか気の短いところがあったんです。サーフィンには人の個性が出るんです。大きな波を待つことができず、目の前の小波に乗るところがあった。私は『もっと待てば、奥からいい波が現れるんだから、待て』と指導していました」
春馬さんは大波が来る前に、衝動的に死へと向かったのか。
◇相談窓口
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・フリーダイヤル0120・783・556
(16時~21時、毎月10日は8時~翌日8時)
■よりそいホットライン
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(24時間)
■こころのほっとチャット
・LINE、Twitter、Facebook @kokorohotchat
(12時~16時、17時~21時、最終土曜日から日曜日は21時~6時、7時~12時)
(本誌・上田耕司)
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