みなさまにおかれましては、AAAコンサートやイベント、啓発素材ご活用など数多のご支援、ご協力いただきましたことを心より御礼申し上げます。

おかげさまで1993年7月20日の設立以来、27年に渡って活動を続けていくことができました。その間、エイズを取り巻く環境は大きく変わりました。
まずは、治療法の進歩により死亡率が激減したこと。HIV感染を早期に知り、適切な治療を受ければエイズ発症を防ぐことができるようになりました。
中学や高校など保健体育の教科書にも、性感染症とエイズについて記されたページをみつけることができます。
様々なメディアにおいても、海外での動向も含めて、エイズに関する正しい情報が発信されるようになりました。HIV感染をテーマにした映画やテレビドラマも複数制作され、話題となりました。
こうした変化を受けてか、AAAが毎年制作した啓発パンフレット掲載の街頭アンケートでも｢エイズ＝必ず死んでしまう病｣という思い込みが年々減ってきていたことを実感していました。

このような環境により、Act Against AIDS活動設立当初の目的である｢無知の状態からのエイズ啓発｣において一定の成果をあげることができたのではないかと思っています。
もちろんエイズは依然としてこの世に存在し、日本でも新たな感染者が報告されています。しかしながら、私たちの活動がエイズについて考えたり、友人や家族、パートナーと会話するきっかけ作りとなる、と同時に日本における社会貢献活動の活性化にも、わずかながらでも寄与できたのではと考えています。

こうした認識のもと、この四半世紀におよぶ活動を2020年7月20日をもって役割を終えさせていただきました。

現在の新型コロナウイルス禍において、エイズと人類の戦いの軌跡を振り返りつつ、改めて感染症に対して、関心と理解が世界中で高まっていくことを願っております。

AAA運営事務局
代 表 松﨑 澄夫