確率変数が互いに独立であるとは,
のとる任意の値
と
のとる任意の値
について
確率変数と
が互いに独立であるときは,確率変数
の期待値は
史織
積についても,
期待値は根元事象の全体にわたる和であるという観点から
を示せませんか.
南海 それは無理だ.どうしてかというと,事象の独立性が基本なのだが,根元事象は互いに独立ではないので, 根元事象に帰着させることは出来ない.
ここで確率変数の独立性を問う過去問題を紹介しよう.
正角形の頂点に
と時計回りに番号がつけてある.頂点0を出発点とし,
サイコロを投げて出た目の数だけ頂点を時計まわりに移動し,着いた頂点の番号を
とする.
次にもう一度サイコロを投げて出た目の数だけ,頂点
から時計まわりに移動し,着いた頂点の番号を
とする.
このようにして定めた確率変数
について
ただし,確率変数が互いに独立であるとは,
となる確率
と,
となる確率
との間に,次の等式が任意の
について
成り立つことである.