【フォトグラファー直伝】誕生日にもらったお花をポストカードのようにキレイに撮影する方法
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お誕生日のお花のプレゼントは、いくつになっても嬉しいものですよね。
なかでも生花はみずみずしい時期に限りがあるため、もらったときの美しさをそのまま写真に収めたいと思う方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、フォトグラファーの中野晴代さんに「誕生日にいただいたお花をポストカードのように美しく撮る方法」を教えていただきました。
中野晴代
静岡在住のフォトグラファー・デザイナー。お洒落なインスタグラムが大人気で、著書に「インスタグラム商品写真の撮り方ガイド」なども。フォト&スタイリングのワークショップも開催しており、類まれなるセンスで感度の高い男女の心を掴んでいる。以下は全て中野さんの執筆内容です。
※スマホでも一眼レフでも、基本の撮り方は同じですが、スマホの場合はポートレートモード、一眼レフの場合は単焦点レンズが適しています。
目次🎁 [非表示]
被写体(誕生日にいただいたお花)をよく観察する
まずは、誕生日にいただいたお花をよく観察してみましょう
花束?それともアレンジメント?
ぐるりとよく観察して、一番キレイに見える角度を探しましょう。
例えばこちらのバースデーアレンジメントは横から見るより、少し上から見た方がキレイ。
▲どの角度が素敵かな?とグルグルまわしてみます
次に、ピントを合わせるお花を一輪選びます。
キレイな形状で、できるだけ中央に配置しているお花が◎
このバースデーアレンジメントの場合は、真ん中の大きなバラにピントを合わせます。
アングルを多少変えても、このバラにピントを合わせるように意識しましょう。
▲真ん中の大きめのバラにピントを合わせます
自然光で撮る
写真は光の当て方が最も重要です。
まず、部屋の照明は全て消しましょう。
せっかくのキレイなバースデーフラワーも、部屋の照明が付いていることにより、全く異なった色味になってしまいます。
室内で撮る場合、自然光の入る日当たりの良い部屋で撮影しましょう。
ただし、直射日光は厳禁です。
直射日光が当たる場合は、白いレースのカーテンなどを使って、光が柔らかくなるようにするといいですよ。
光の向きに気をつける
光は被写体に対して、左右どちらかから当たるようにします。
下の写真は、左側から光が当たる位置で撮っています。
お花の正面に左から差し込む光が当たるよう、あえて右側に寄せて撮影しています(左にできた余白は、余韻を残すポイントになっています)。
光の当たり方は撮影する環境によって異なるため、光がどちら側から当たっているかを確認してみましょう。
▲左から自然光を当ててふんわりと
白背景で撮る
白背景で撮影するメリットは、被写体の色味がキレイに出やすいということです。
これは誕生日にいただいたお花に限らず、どんな商品にも当てはまります。
例えば合板の板でできたテーブルの上で撮った場合、テカテカして不自然に光ってしまったり、全体的に写真が黄色っぽくなってしまったり。これでは誕生日にいただいたお花の本来の色味がキレイに写りません。
今回は少し模様の入った白い壁紙を使用していますが、文具店に売っている画用紙でも代用可能です。慣れるまでは白系の背景が無難です。
▲白系の背景は誕生日にいただいたお花の色をキレイに見せます
▲誕生日プレゼントについてきたリボンやバースデーカードも一緒に
▲淡いピンクが可愛いバースデーブーケは優しい光でふんわりと
▲差し色のピンクのバラが可愛いボリュームたっぷりのスワッグ
背景を変えてみる
白背景だけではつまらない!という方は、ぜひ色を入れて変化をつけてみてください。
ただし、何色でも良いわけではありません。
必ずバースデーアレンジメントやバースデーブーケに入っているお花と同じ色味を選びましょう。
上級者は差し色として反対色を選ぶこともありますが、ここでは簡単に合わせられる同系色をおすすめします。
こちらの背景も、壁紙を使用しています。
こちらも大きめの色画用紙などで代用可能です。
▲中央のバラの色に合わせて薄いパープルをセレクト
▲深いパープルの背景で暗めにシックに
▲オレンジのビタミンカラーの背景で元気なイメージ
▲無垢材のテーブルに置いてノスタルジックなイメージ
様々なパターンで撮る
そして応用編です。慣れてきたらぜひ様々なパターンで撮影してみてください。
① 誕生日プレゼント・バースデーカードを入れてスタイリング
お花と一緒にもらった誕生日プレゼントやカードを使ったスタイリングも◎
お花だけで撮るよりも、ストーリーが生まれます。
誕生日プレゼントが花の色味と同じだと、より一層美しく撮影できます。
ここで注意すべきポイントは、主役はお花だということを忘れずに、色数はなるべく抑えること。
ついついあれこれ入れてしまいたくなりますが、そこはあえてグッと抑えて、適度な余白を入れながらスタイリングしてみてください。
▲色数を抑えて花の色を強調させます
▲花の色に合わせてイエローのギフトと一緒に
② 部屋に飾って撮る
スワッグは、部屋に吊るした状態で撮影しましょう。
お花単体で撮るのももちろん素敵なのですが、インテリア誌の中の1枚のように部屋に飾って撮影するのも良いですね。
周りに写っている小物などで、スワッグのボリューム感も伝わります。
▲部屋に飾ってインテリアの一部として撮影
③ 人に持ってもらう
誕生日にいただいたお花をドラマチックに撮る方法として、人に持ってもらうのもおすすめです。人物が入ることによって、想像力が掻き立てられます。
「この花束をもらった人はすごく嬉しかったんだろうな」
「素敵な誕生日を過ごしたんだろうな」
などなど、背景にあるストーリーを想像できるって素敵ですよね。
顔を入れない、またはうつむいたアングルなどで持っている人物がどんな人物なのかをあえて見る側に委ねてみてはいかがでしょう。
▲背景も服も白で合わせて誕生日にいただいた花束を強調
④ 花びらは散らして撮影
お誕生日にいただいたお花はぜひ最後まで楽しみたいもの。
生花は当然のことながら、数日後には元気がなくなってくるお花がちらほら出てきます。
散ってしまった花びらの中からキレイなものを抜粋してスタイリングに使うのもオススメです。
▲散ってしまった花びらをテーブルに散らしてエレガントなイメージに
まとめ
生花の命は短いもの。
だからこそ、誕生日にいただいたお花の一番キレイな瞬間を切り取って残しておきましょう。
今回ご紹介したポストカードのような作品撮りは、ポイントさえわかれば決して難しくはありません。
お誕生日にお花をいただいたら、ぜひ挑戦してみてくださいね。
【監修】
中野晴代
中野晴代 静岡在住のフォトグラファー・デザイナー。お洒落なインスタグラムが大人気で、著書に「インスタグラム商品写真のとり方ガイド撮り方も。フォト&スタイリングのワークショップも開催しており、類まれなるセンスで感度の高い男女の心を掴んでいる。
Instagram → https://www.instagram.com/haruyonakano/
BIRTHDAY.GIFT編集部は「誕生日 きっとみんなが嬉しい日」をテーマに、誕生日に関する情報を独自に調査し、誕生日を彩る情報を発信しています。あなたの大切な人の誕生日が、サプライズや贈り物、感謝や感動で溢れますように。