消えた博物館、今日は目黒雅叙園美術館である。


目黒駅を外側に出て、坂道を下った目黒川のほとりに、かなり豪華な結婚式場がある。

目黒雅叙園という施設である。


戦前からある料亭で、大変に贅を尽くした木造の旧館を持っていたそうである。

日本画のコレクションは膨大なものだったとのこと。

日本画コレクションや取り壊した旧館の天井画を展示するため、1991年に新館が建てられた際に、目黒雅叙園美術館が設立されたように記憶している。


何回か言った覚えがあるので、ちょっと書いてみる。


たしか、まるで大ショッピングモールのような目黒雅叙園の廊下を歩くと、一角にあるのが美術館。

展示室は数フロアあって、うなぎの寝床のように妙に奥行きがあったように記憶している。


展示してある日本画は、大変に有名な画家ばかりなのだが、残念なことに妙に「焼けて」ボロボロだった。

小倉遊亀あたりがあったかなぁ、まさかなくなるなんて思ってなかったので、曖昧な記憶でしか書けない。


出口のところに和室があり、有名な百段階段を下りて行ったような記憶がある。

宮崎駿の「千と千尋の神隠し」のモデルになったと言われている建物である。


さて、この美術館、もう一度行きたいと思うのだが、今はない。


この目黒雅叙園、前世紀末にどうやら状況が悪くなってしまい、2002年に経営破綻。

その際に美術館も閉鎖されてしまった。


収蔵品は散逸してしまい、どこへ行ったか不明との記述のあるサイトもある。


うーん、博物館・美術館の運営は、お金のかかるものであるようだ。

企業で経営する場合、経営母体が破綻すると、「金食い虫」ということで真っ先に切られてしまう部分なのだろう。


さまざまな意味で残念である。




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