箸休め あたしの生い立ち
詳細は避けるとして 長い事 士業の奥さんをしていた
24歳の時に 恋愛結婚 当時は若いと言うだけで 男なんて幾らでもいた
男の誰もが自分に優しくしてくれて あたしがその気になれば男は誰でもあたしを好きになる
選ぶのはあたし
本気でそう思っていた
現に婚活とかそんな言葉も知らなかったし ハイスぺな彼から求められるがまま結婚した
それまでに付き合った人も数人いた 貧しいあたしが地元で知り合える男なんて同レベル
でも彼等も優しかったな 車の整備士をしているKは30万円のボーナスで毎回あたしの欲しい物を買ってくれた
それが小さなダイヤモンドだったり シャネルやヴィトンのバッグだったり
貧しい上に毒な親の元に育ったあたしは 彼氏と言う存在に愛されて大切にされて 初めてあたしにも女としてより
人としての価値があるんだと知る
家が貧しかったので お金には異常な執着心があり 貧乏スパイラルから抜け出す為に必死に生きていた
親は貧しくて毎日イライラしていた 今振り返ると自分達にも理想の暮らしはあったろう どう考えても必死に働いても
どうやらそこに達する事は出来ない その苛立ちが 出来の悪いあたしへむかったらしい 親に蔑ろにされ 罵詈雑言を浴びせられ
とんでもない子供時代を過ごしていた 10代 お金が欲しくて欲しくて ブルセラブームにのり とんでもない事もしていた
恐い思いや悲しい思いもした
自分が母親になった時 子供には死んでもこんな思いはさせたくない そう思って必死で生きてきた
Kやその他の地元の男と付き合っていても どうせこの地で生まれ この地で死ぬ 生まれてくる子供にだって
ろくは教育は受けさせられないだろう
そんな人生真っ平だと思った
ハイスぺ元夫とも ひょんな事で知り合うが まだ結婚を決めた時は子供だった
嫁いだ先は あたしの想像をはるかに越え あたしの描く幸せの全てが詰まっていた
あたしは良いところの奥さんとして 一生幸せに暮らしていく
筈だった