ラジオ番組の生放送中に異例の人事異動が通達された。ハプニングが起こったのは24日午後に放送された文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」(月~金曜午後1時)の冒頭でのこと。14年間、同番組のアシスタントを務めてきた太田英明アナウンサー(57)が、現在のアナウンス部長から編成局長に昇進することが、同局の上口宏社長から公開で伝えられた。

番組のオープニングで、上口社長が突如スタジオ入り、「実は、人事異動の内示を直接本人に伝えに参りました。内示。放送事業本部編成局長を命ずる」と太田アナが10月1日付で編成局長に就任する辞令を言い渡した。

騒然とするスタジオの中でパーソナリティーの大竹まこと(71)は「実は少し前に聞いていた。出世はうれしい。太田さんはゴールデンラジオの宝だから」と祝福し、最高級のネクタイをプレゼントした。

太田アナは2007年(平19)5月7日の番組スタートから13年にわたって大竹とのコンビで進行してきた。市井の視点を第一に笑いと人情を大事にして、さまざまな社会問題、ゆがんだ政治の在り方に疑問を呈すなど、リスナーから高く支持されてきた。同時間帯ではライバル局と激しい聴取率争いを繰り広げ、安定と信頼のコンビネーションで、常に上位をキープしてきた。

今後の太田アナの出演について、上口社長は「悪いようにはしない」と継続してアシスタントを務めることに含みを持たせながらも「編成局長となれば今までと同じように(月~金曜の出演)は難しい」と話した。太田アナは内示を受けて「もし自分にできることがあれば、ラジオと会社に恩返ししたい」と話した。

10月1日以降の太田アナの出演については、後日番組内であらためて伝えられる。