2020年1月15日のWindowsUpdateから、新しいChromium版Microsoft Edge(以下、新Microsoft Edge)の配信開始が予定されています。
これにより、基本的には既存のMicrosoft Edge(以下、旧Microsoft Edge)が新Microsoft Edgeに置き換えられてしまいますが、ここで紹介する設定を行うことで、新旧のMicrosoft Edgeを共存させることができます。
そこで、ここではグループポリシーで、新旧のMicrosoft Edgeを共存させるための設定方法を紹介します。
なお、レジストリで同様の設定を行いたい場合は、以下の記事をご覧ください。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows10 Pro 64bit | 1909 |
新旧のMicrosoft Edgeを共存させる方法
具体的な手順は、以下のWebページで紹介されています。
Access the old version of Microsoft Edge | Microsoft Docs
ページで紹介されている手順は、次のとおりです。
まず、以下の「Microsoft Edge Insider」のページから、Microsoft Edge用のグルプポリシー管理テンプレートをダウンロードします。
次に、ダウンロードしたファイルを展開して、以下の2つのテンプレートファイルを所定のフォルダーへコピーしてから、グループポリシーエディタを開きます。
ローカルグループポリシーの場合は、それぞれのファイルを所定のフォルダーにコピーして、グループポリシーエディターを起動します。
ファイル | コピー先フォルダー |
---|---|
msedgeupdate.admx | %windir%PolicyDefinitions |
msedgeupdate.adml | %windir%PolicyDefinitionsja-JP |
ActiveDirectoryドメイン環境の場合は、ドメインコントローラー上で、それぞれのファイルを所定のフォルダーにコピーして、グループポリシーエディターを起動します。
ファイル | コピー先フォルダー |
---|---|
msedgeupdate.admx | %windir%SysvoldomainPoliciesPolicyDefinitions |
msedgeupdate.adml | %windir%SysvoldomainPoliciesPolicyDefinitionsja-JP |
グルプポリシーエディターを起動したら、左ペンから「コンピューターの構成」>「管理テンプレート」>「Microsoft Edge の更新」>「アプリケーション」を順に開き、右ペインの「Microsoft Edgeでのブラウザーの同時実行エクスペリエンスを許可する」という項目をダブルクリックします。
設定画面が開いたら「有効」を選択して「OK」をクリックします。
以上で、設定完了です。
ポリシーを適用するには、ポリシーを適用したいマシンを再起動するか、gpupdateコマンドを実行します。
新旧のMicrosoft Edgeを共存させたマシンでの表示
上記ポリシーを適用したマシンで新Microsoft Edgeをインストールすると、タスクバーのアイコンは新Microsoft Edgeに置き換えられます。
ですが、スタートメニューのプログラム一覧には、以下のように新Microsoft Edgeとともに、旧Microosft Edgeが「Microsoft Edge レガシ」として表示され、新旧のMicrosoft Edgeを利用することができます。
デスクトップのアイコンも、新旧のMicroosft Edgeアイコンが表示されます。
あとがき
なお、すでに新Microsoft Edgeがインストールされて置き換えられてしまった環境でも、ここで紹介しているポリシーを適用した上で、新Microsoft Edgeのインストーラーを再度実行すれば、新旧のMicroosft Edgeが利用できるようになります。