豊田合成のLED、コロナ不活化確認 「深紫外線」5秒照射で効果
2020年9月25日 05時00分 (9月25日 05時01分更新)
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トヨタグループの豊田合成(愛知県清須市)は二十四日、紫外線(UV)の一種「深紫外線」を出す自社開発のLED(発光ダイオード)で、新型コロナウイルスを増殖できなくする「不活化」の効果を確認したと発表した。新型コロナに感染した動物細胞を使った実験では五秒以内の照射で99・999%以上のウイルスが不活化したという。
深紫外線は紫外線の中でも波長が短くDNAなどにも吸収されるため、ウイルスや細菌の遺伝子情報を壊すことが分かっていた。インフルエンザウイルスや新型と近縁のコロナウイルスの不活化効果は既に確認されていたが、豊田合成と認定NPO法人「バイオメディカルサイエンス研究会」(東京)は今回、培養した新型コロナウイルスを使った実験でも同様の効果を確かめた。
深紫外線LEDは、同じように殺菌用光源に使われる水銀ランプより環境への影響が小さいため、医療現場などでの活用を想定した製品化の動きが既に活発になっている。
豊田合成は、ノーベル物理学賞を受賞した赤崎勇・名城大終身教授や天野浩・名古屋大教授らとの共同研究で青色LEDを製品化した経験などを生かし、二〇一七年から深紫外線LEDの開発にも着手。近く...
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