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いじめられていた俺は気づけば世界最強になっていた ~陰キャ高校生、自宅ダンジョンにてレベルが100を超えたのでいじめっ子をボコボコにできるようになりました~ 作者:木嶋隆太
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第4話


「ジュース飲ませてくれるの!?」

「まあな」

「じゃあ、飲ませて!」


 サリアが両手を広げる。俺ならそのまま口をつけて飲んでしまうのだが、彼女の体では難しいだろう。

 俺はペットボトルのキャップに僅かに注いでみる。盃でもあれば彼女も飲みやすかったかもしれないが、あいにくと我が家にそんなものはない。

 丁寧に注いでから、彼女にキャップを渡した。


「ほら、これで飲めるか?」

「わー、ありがとー!」


 彼女が嬉しそうにそういって、キャップを受け取った。さすがに、彼女のような小さな体でも問題なくキャップを持つことはできた。

 それから彼女はこくこくと喉を鳴らすようにしてジュースを飲んでいく。

 一口目に目が見開かれ、その表情が輝いた。そこからは一気だった。


「お、美味しい! 何これ凄い!? 凄いね、サイト!」

「そうか。もう少し飲むか?」

「飲む!」


 サリアはそれはもう無邪気な子どものように元気よく頷いたので続いて同じように注ぐ。

 注ぎ終わると、すぐにまた彼女は口をつけて、先ほどと変わらない笑顔を浮かべる。


「うん、栄養補給完了! それじゃあ早速迷宮にいこっか!」


 俺からすればようやくといった気分だった。サリアとともに階段を下り、迷宮の第一階層へとおりた。

 相変わらずの草原がそこには広がっている。魔物の姿が確認されていないのは、運が良いのかはたまた別の理由があるのだろうか。


「それでこれからどうするんだ?」


 俺としては早速スキルとやらを拝んでみたかった。


「まずえーと……うん! 迷宮ポイント交換所を設置しよっか!」

「迷宮ポイント交換所? なんだそれは?」

「迷宮で魔物を倒すことでポイントが獲得できるんだ。そのポイントを使って、さっき言っていたようなことが色々できるんだよ。そのためのポイント交換所を設置するってこと」

「……なるほどな。分かったやってみてくれ」

「それじゃ、どこにしよっか?」

「ここでいいんじゃないか?」


 階段のすぐ近くを俺は示した。ここならば、入るとき、出るときでポイントを確認するのにうってつけだろう。

 俺の提案に、サリアはこくりと頷いた。


「それじゃあ、ここに造るね!」


 そういって彼女は両手をばっと広げ、腕を持ち上げる。

 むむー! とうなり声をあげる、ぼんっと目の前にポイント交換所とやらが設置された。

 見た目は自販機のような形をしている。その中央には手を乗せるような場所があった。


「あっ、お兄さん。とりあえずそれに触れてみてよ」

「……こうか?」


 言われた通りに手を触れてみると、俺の体を光が包んだ。


『ステータスを持っていません。ステータスを獲得しますか?』


 声が聞こえてきた。驚いて手を離したが、俺の眼前には不思議な文字が見えている。

 なんだろうか、ゲームのモニターでも見ているような気分だ。VRのゲームをやってみたことがあるが、それと感覚が似ている。

 ただ、あれらはヘッドマウントディスプレイをつけるという煩わしさがあったのだが、これは違う。

 没入型のVRゲームが発売されればこれと似たような形になるのだろうか?


「どうすればいいんだ?」

「とりあえず、指示通りにやってみて」

「分かった」


 俺の眼前に現れた文字に触れてみる。不思議だったのは、文字が読めることだ。


「そういえば、サリアと俺は別の世界の人間なのに話したりするのは問題ないんだな」

「たぶん、それは妖精の力かな? 私たちは誰とでも自然と話せるんだよ!」

「なるほどな」


 文字が読めるのもそれが影響しているのだろうか? 便利以外特に悪いこともないため、俺もわざわざ否定するようなことを言うつもりはなかった。

 ステータスを獲得するという文字に対して「はい」と答えてから数秒。


 俺の眼前の文字が消え、体を淡い光が包んだ。

 それと同時、今度は別の文字が出現した。


【レベル1 HP100 MP100 物理攻撃力100 物理防御力100 魔法攻撃力100 魔法防御力100 敏捷力100】


 分かりやすいステータスだ。ゲームと同じならば、俺はこれらすべてを理解できるな。


『ステータスの授与に成功しました。こちらが、あなたのステータスになります』


 ……どうやらそういうことらしいな。


「ステータスもらえた?」

「ああ。もらったけど……これは強いのか?」


 気になってサリアに聞いてみた。サリアは俺の肩に触れてから、俺のほうを見てきた。

 どうやら文字が見えているようだ。


「ステータス見えるのか?」

「うん、一応ね。え……?」


 サリアは驚いたようにこちらを見てきた。

 それからもう一度、彼女はステータスをじっと見てから目を見開いた。


「め、滅茶苦茶強いよ! 私の想定以上だよ!」



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