初めまして、伊藤たかえです。
昭和50年生まれの43才。座右の銘は「意志あれば道あり」の元報道記者です。政治経験も、ジバン・カンバン・カバンもないまま、民進党の公募候補として2016年7月の参議院議員選挙に挑戦しました。志を立てたきっかけは、産後まもない次女の耳に障がいの可能性があることを指摘され、生まれて初めて、この国の法律や未来を血眼で調べた、あの眠れない夜に抱いた想いです。
折に触れ、選挙戦の最終日を思い出します。マイクを握りしめ、あの日の私は言っていました。
「母親のくせに選挙なんてと言われるたび、言葉にならない後ろめたさがありました。次女が肺炎をこじらせて入院した時は、病気の子供をおいてまで、しなくちゃいけない仕事なんてあるの?と自分を責めました。だけど同時に思いました。みんなそうなんだ。みんな色んな想いを抱えて社会に向かっていく。そして一生懸命仕事して、駆け足で大切な人のもとへと帰っていく。だからこそ、働くことが喜びである、働く事と育児や介護を両立できる毎日が、どうしても必要なんだ。当事者の私だから出せる声がある筈だ」と。
母親のくせにと言われる日々は変わりません。子ども達に寂しい思いをさせている後ろめたさも増す一方です。しかし、何故自分が志を立てたのか、何を約束して参議院に送って頂いたのか、それを忘れる事は決してありません。
政治を志す者には、自分をそのままを見せて社会課題に立ち向かう、そんな強い想いが必要なのだと思います。悲しみとは程遠い、安全な場所にいるのが政治家ではなく、この私も当事者なんだと飛び込んでいく。その位の気迫がなければ、この国の政治不信の壁は超えていけません。その意味で、仕事をしながら2人の娘を育て、90歳を超えた祖父母の介護に直面している、この苦しい当事者の毎日を心から誇りに思います。
子どもは、障がいの有無も、親も、生まれる国も、選べません。だからこそ私たちは、この小さな命に、生まれながらの境遇によって生きる場所が制限されない国を贈らなければならない。競争社会の中で勝者と敗者が分けられ、全て自己責任と言い放つ冷たい社会ではなく、大丈夫、一生懸命勉強すれば、何にだってなれる、どこにだって行ける、世界は広い、チャンスは平等だと、大人たちが自信を持って子どもたちに伝えられる社会を遺さなければならない。唯一の立法府。法律という「世の中の当たり前」をつくる国会の責任は重大です。
公募サイトには、こう書いてありました。
政治家は「子どもたちの未来をつくることができる」
人間には、生まれた事の意味を知る瞬間が何度かあるそうです。それが私にとっては、母親になった瞬間、そして、あの夜、この言葉に出会った瞬間なのだと思います。
公約は「子どもを愛し育てること、仕事を全うすること、大切な人を介護すること。この当たり前の営みの両立が、こんなに息苦しくない社会を創る」です。
51万9,510人の「1票という一瞬の期待」を私に預けて下さった皆さま、これから出会う皆さまに誓います。子どもが生まれなくなったこの国の、今この瞬間に参議院に送って頂いた意味を胸に、早く、強く優しい働き者になります。子ども達を精一杯抱きしめながら。どうか、これからも見張って頂ければ幸いです。