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日本語が話せないロシア人美少女転入生が頼れるのは、多言語マスターの俺1人 作者:アサヒ

第一章: 初めましてとご挨拶

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13話: 反撃のチーナ(?)

~~~~~~~設定を一部変更致しました~~~~~~~~


皆様のご意見を参考にして、設定を1部変更致しました。


具体的には、伊織や他のクラスメート達の学年を高校1年から2年に変更致しました。これによって、バイク関連の不自然さがすこーしだけ改善されると思います。また、伊織のバイトの貯金額的にも、この方が自然かと思いました次第です。


また、ご指摘の多かった、"父の遺産が全て母に吸い取られた"、という話は、この段階で登場させなくても不自然はないため削除し、そこら辺の法律を勉強し、必要な時に再登場させる予定です。


それに伴い、誤解を避けるため一部のご指摘頂いたコメントはこちらで控えた上で削除させて頂きました。ご了承ください。


それと諸事情により、登場人物の1人の名前を、清水東寺→清水総司に変更致しました。長文失礼しました。


※この物語はフィクションです。実在の人物や団体、法律などとは関係ありません。

 日が変わって日曜日。

 今日も今日とて朝ランニングをこなす。


 昨日あんな事はあったが、今は平常。もういつも通りだ。

 特に今日は海水浴。いちいち動揺するようでは、身が持たないだろう。

 頑張れよ、俺の鋼メンタル。


 自分を鼓舞しながら、シャワー、朝食、着替えを済ませる。


 今日は深緑の七分丈カーゴパンツに、黒の半袖Tシャツ。

 そして、お気に入りのネックレス。

 丸みを帯びた2枚のステンレスプレートが通してあるこれは、誕生日に軍の人達がくれたもので、彼らも付けている本物のドッグタグだ。


 着替えを終えて、壁に掛けてある時計で時間を確認。

 時刻は午前7時50分。海水浴の集合時間は9時。


 まだ時間があるな。勉強でもして………




 ガチャッ




 チーナ来訪。早っ!


 だが彼女が自由に入ってくること自体にはだいぶ慣れたので、大して驚くことはない。


『おはよう、チーナ』


 部屋に入ってきた彼女に、いつも通り、朝の挨拶を送る。

 そう、いつも通りに。


 今日のチーナは、白鼠色のフレンチスリーブパーカーに、昨日より濃い色のデニムのショートパンツという、いつも通りシンプルな出で立ちだ。


 夏だからシンプルにしているのかは分からないが、相変わらず似合っている。


 ドアに近いところに立っていたせいで、妙に距離が近くなってしまった。

 少し距離を取ろうか………と思ったその時、



『うん、おはよう…………ちゅ』



 えっ………………はっ!



 チークキスされた、のか?


 チーナが速攻で決めてきた挨拶に、思わず意識が一瞬飛ぶ。

 あぶねぇ、ザ ラ○ン オブ サンズの1本目が繋がりかけたぜ。



 大丈夫か心臓、動いてるか!?




 " ぎりセーフでーす! " ←心臓さん




 危なかった。俺じゃなければ死んでたね。


 相変わらずの不意打ちに生命の危険すら感じた俺を知ってか知らずが、チーナが体を離し………


『ほら、ヨリも』


 と、昨日と同じように両手を少し広げてくる。

 今日こそは…………と言わんばかりに。

 さぁ、どうする俺?






『………………ココハニホンデスヨ?』






 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 結局今日も "挨拶" を返す事は無く、俺とチーナはタンデムで海水浴場へと向かう。

 天気は快晴、絶好の海水浴日和だ。


 海風の中、海岸沿いを走る。


 後ろでチーナが、わぁ!っと感動の声を上げている………気がした(風の音うるせぇ)。

 ロシアという広大な地で、海辺を見ることは少ないだろうから、感動するのも道理だ。


 時刻は8時50分。

 このまま行けば、ちょうど集合時間5分前くらいに到着できる。


 そう言えば、今日はクラスのどのくらいのメンバーが参加するのだろうか。

 あまり多くない事を祈る………。


 出来れば数名とかになりませんかね?

 目立ちたくないのですが。


 そんな淡い期待はすぐに砕かれることとなる。


 浜辺から道路を1本挟んだところに、海水浴場用の臨時駐車場が見えてきた。

 その近くで、20人程度のグループが雑談をしているのが目に入る。

 見知った顔も見受けられる………間違いなくクラスメートのグループだろう。


 結構、来てるな……。めんどくせぇ。


 うちのクラスがちょうど30人だから、6割以上来ていることになる。


 部活あるだろ?そっち行けよ。


 若干Uターンしたい気持ちが、「呼んだ?」っと言ってくるが、ここまで来て引き返すのはさすがに現実的ではないだろう。


 え!いつの間に来てたの!っと言われるくらいのスニーキング合流を目指そう。

 大丈夫、できる!何のための軍事訓練だ!






 あ、既に視線感じます無理ですね。

 チーナの綺麗な髪が目立ってるわぁ。


 先行きの暗さに悲観しつつ、とりあえず駐車場にバイクを停める。

 休日とは言えシーズンギリギリな為か、すんなりと空きを見つけることができた。

 屋根のない駐車場のため、バッテリーがやられないか心配だ。


 バイクを降り、ジャケットを脱いで備え付けの収納にしまっていると、妙に周りが騒がしくなってきた。

 浜の方から聞こえてくるキャー、とか、わ〜っと言ったものではない。

 喧騒が近づいて来ている……というのが正しいか。


 その原因………無論クラスメート集団………が俺のバイクを取り囲むのは、あっという間だった。


 あ、違う、チーナだけ残して俺を包囲網から外そうとしてる。

 小癪な!


 「クリスちゃん凄いね、バイクで来たんだ!かっこいい!」

 「てか2人乗りじゃなかったか?運転してたの誰!」

 「俺もバイク持ってるんだ!今度後ろに乗せてやるよ!」


 俺が無言の攻防を繰り広げている横で、ワイワイとチーナに話しかけるクラスメート達。

 それを押しのけて、今回の主催者…………佐々木がチーナに話しかけた(今から脱ぐのに、その無駄にカッコつけた重ね着に俺はツッコミを入れたい)。


「やぁクリス! 暑い中よく来てくれたね!」


 親戚のオッサンの様なセリフを吐きながら、妙に馴れ馴れしく話すささっきー。


 言ってることは分からないので、とりあえず「オハヨウ」と返すチーナ。


 いいぞチーナ。そのままうまく会話を流せ。

 なんならそいつを海に流せ。


 と心の中で念じてみるが、そうは問屋が卸さぬようで、事態は急速に進んでしまう。

 それも悪い方に。


「よしクリス、挨拶しようぜ」


 と言って、すぅ…………っと何かの教祖のように腕を広げて見せる佐々木。







 出たあぁああああ!!!!!


 あの構えは、ハグからのチークキスを誘う型だあああああぁ!!!



 あまりにも予想通り。

 あまりにも阿呆。



 自信満々の顔で、さあおいでと言わんばかりの表情。

 その顔は、明らかな下心を全く隠せていない。

 こいつ、行動決定を脊髄に全て任せているのでは無かろうか。


 そんな佐々木のギュっ♡の構えを見て、さすがにチーナも察したらしい。


 奴が "挨拶" を求めていることを。


 だがあめぇ。それについては既に対策済みよぉ!


 チーナが、心底嫌そうな顔を見せた後、ふっ…と、少しだけ相手を小馬鹿にしたような息を吐いた。俺にしか分からない程度に……だが。あいつ、やる気だな。

 いいぞ、ガツンと言ってやれ!




「ワタシのスンデタところでは、そのアイサツ……は、しない」








 Oh………………やっさしぃ。




よろしければブックマークや評価☆をよろしくお願いします!


急な大幅改稿、お騒がせして申し訳ございません。


また、改稿漏れ等ございましたらお知らせください(o_ _)o


しかし、改稿後の方がすんなり行くなぁ……っと、とても驚いています。

読者様のご意見に学ばせて頂くばかりです!


東寺の名前変更については、あるアニメのキャラと、名前性格が似ている事に気付いたためです。


今後ともよろしくお願い致します!

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