必死に家事育児全般をこなす元夫。
子供達が何とか不自由せずに日々過ごせていることに安心しつつ
波のように襲ってくる不安と悲しさ。
立ち上がると吐き気と目眩。
時折 どうやったら消える事ができるのか
キョロキョロと家を見回したり。
意味もなく笑えてきたり。
リビングから聞こえる声は
以前の元夫に戻っているように感じる。
もしかして
このまま花さんと別れてくれるのかも?
あ、別れてくれたのかも?
妻にばれたら大半の男性は家族に戻るものだし。
私、花さんと話をしようかな。もう会わないと誓約書を書かせなきゃ。
………いや、元夫は
…私が元気になったら花さんに会いに行くかもしれない…
また愛し合うつもりだ。
あの身体を抱きしめに?行かせてなるものか。
夫に触れさせたくないいっそ…この手で。
………
力では勝てない。どうやったらいいかな…
もう消えたい。
(もうね、私おかしくなってますよね。
喜怒哀楽の、怒 が抜けてるんです。
元夫のした事、気持ちを考えることから逃げてる?
身体が弱ると思考力も低下します。
助けを呼ばず自分だけでどうにかしようと
自分自身とずっと対話してるものだから、
おかしな事になってました)
抑えられない嫉妬と執着心。
元夫とは知り合ってから、あちらからの熱心なアプローチから始まった恋
浮ついてもなく、人に誠実で欲のない優しい笑顔。
結婚前に実家に住んでいた頃、
遅くにコンビニに行くと電話で話すと、危ないよね…と不機嫌になったり
駅から近いから電車で帰ると言っても
心配だからと玄関のドアが閉まるまで見届けてから帰る人でした。
こちらが妬くような不安要素を感じさせない、揺るがない愛情を感じる日々。
人にわがままが言えない、本音が言えない私を変えてくれた人でもありました。
知らぬうちに守られていた私は
1人で寂しい暗闇の世界に放り出される恐怖に震えました。
頭では分かっていたと思います
理屈ではなく、理性の効かなくなる恋愛もあると。
再度 強く惹かれ合い激しく愛し合った2人が
一生離れたくないと思った瞬間に
私は煩わしい存在と化したことを。
それは絶対に取り戻せないことも。
でも。それでも。
信じたくないし認めたくなかった。
1つ屋根の下に居るのに
こんなに遠い、顔も見えない
抱きしめにも来ない
冷たくされ必死に頑張る自分
から
発覚し汚らわしく気持ち悪い
から
離したくない執着心
から
次はあきらめに入ります。