沈黙をやぶり
元夫がポツリと言葉を発しました。
携帯。
………
………(見たか、聞くのかな)
…何……？
忘れていったからさ。
…はい。
(知ってます。なんて言い訳するのかな…)
…………
離婚したいと思う。
⁈
(何の説明もなく離婚だと⁇ふざけるな…‼︎‼︎‼︎)
バンッ‼︎‼︎ガッチャーン！！
私は黙ったまま
すごい勢いでテーブルを叩き、マグカップを払い落とし割ったのでした![ショボーン](data:image/svg+xml,<svg xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" width="96" height="96"><rect fill-opacity="0"/></svg>)
はっ！とした顔で私を見た元夫と目が合い
かーーっとなって
席を立って部屋を出ようとしたら
立ち上がった元夫に手首を掴まれました。
私の今まで見たことない顔に驚き、何かしでかすのではと危険を感じ咄嗟に掴んだのだと思います。
触るな‼︎汚い‼︎ふざけるな‼︎
私は叫びながら つかみかかろうとしました
でも。とにかくすごい力で掴まれ、どんなに力を入れても全く敵わない。殴りたかったし
めちゃめちゃにしたかった。
けど、力の差は歴然で身動きすらできない。
暴れるのを諦めたら身体の力が抜け、ヘナヘナとしゃがみ込むとやっと手の力をゆるめ、
私は床にゆっくり座らされました。
床に座らされた私。
震えが止まらない。
ずっと続く沈黙。
そして小さな声で元夫は
好きな人が出来た。裏切ってすまない。
昔付き合っていた人と同窓会で再会して好きになった。嘘をついて会っていた。
もう彼女と別れることは出来ない。
申し訳ない。償いはする。
そんな内容を、少しずつゆっくり
私の反応を見ながら話してきました。
(知ってる。…知ってる。
あぁ、それも知ってる。
私の悪口も言ってたよね。もう全て読まれてると思ってるから正直だね。)
返事をしない私。
…………
返事を待つ元夫。
長い沈黙。
私の全てを否定した事に触れてみる。
ずっと前から私を嫌いだったと言ってたね。
いや……
…すまない…それは本音じゃなかった。
不満はなかった…なんと言うか
気持ちを断ち切るために……
断ち……切る…ため……
その為に地獄に落として2人で笑ってたんだ。
愛する人が出来て気持ちがなくなったなら言って欲しかった。
そしたら別れてた。
不倫してるのがバレると不利になるから都合良く離婚に仕向けたかっただけでしょう…
私が急に邪魔になったからってあまりに酷い
…
ライン、読んだと思うけど、…
読んでない。
え？
女の人からラインが来て、少し読んだら吐き気したから電源切った。
何故か咄嗟に、必死に保存した事を隠しました。
……そうか。
その女の人に本気なんだね？
…ごめん。
別れるつもりはないんだね？
…別れられない。大切なんだ…
思考ストップしたままで痛みを感じない…
実はここまでのやり取りまでで、明け方に。
違う部屋で寝るようお願いし、
寝室に入りましたが、この日から見事に眠れなくなりました。
